脊髄損傷の方の在宅復帰では、ADLやIADLの動作・介助方法、住環境の調整など、様々な事を考える必要があります。今回、脊髄損傷の方が在宅復帰する際に考える必要があることについてまとめていきたいと思います。

看護・リハ計画に活かせる!脊髄損傷方が在宅復帰するのに必要な事!

移動、移乗

移動、移乗に関しては、入院中にどのような移動、移乗方法をとっているかで在宅復帰において考えるべきことが違ってきます。

例えば、独力での移乗、トランスファーボードを使用しての移乗、リフトを使用しての移乗などがあります。

在宅でトランスファーボードを使用せずに移乗を行うのであれば、

・ベッドの高さ調節
・起き上がり動作
・下肢の上げ下ろし
・ベッドサイド座位保持(靴の着脱)
・移動
・車いす座位の調節(臀部位置の調整)
・フットレストの管理

などを考えていかなければなりません。

そして、それに必要な車椅子、ベッドも準備する必要があります。

また、これらは不調時の対応も考えていく必要があります。

その場合、家人への介助指導やヘルパーサービスの導入が必要になるでしょう。

 

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自宅内の移動・移乗だけでなく、外出時の方法も検討することが必要です。

・家人の車の車種は何か
・福祉タクシーや介護タクシーの利用
・自己での自動車の運転(そのための運転免許の申請や自動車の改造)
・車椅子⇄座席への移動

について考えていきますが、その際には安全面に考慮しながら検討を進めていく必要があります。

排泄

排泄動作では、現在の動作方法から、在宅においてはどのような方法で排泄を行うかを検討していきます。

排泄場所として、

・ベッド上
・トイレ
・ポータブルトイレ

について、どの方法が安全かつ効率的に行えるかを検討していきます。

また、車椅子⇄便座への移乗や下衣の着脱ができるかどうかも検討する必要があります。

 

導尿については、自己導尿ができるように練習を行いますが、その後の後始末をどうするのかも考える必要があります。

・尿捨て
・カテーテル洗浄
・グリセリン液交換
・滅菌水の交換
・ウロガード内の尿捨て
・ウロガード洗浄

またこれらを、

・本人
・家人
・不調時のみ家人またはサービス利用

など、誰が行うのかを検討する必要があります。

サービスの利用であれば訪問看護、家人が行うのであれば、家人への導尿指導が必要になります。

そのために泌尿器科フォロー先を決めることも必要です。

 

排便については、排便パターンが確立されていることが重要です。

そのために、

・内服薬の検討
・座薬の使用
・それらを誰が行うのか

ということを検討します。

サービスを利用するのであれば、ヘルパーが来る前に座薬を入れておく必要があるでしょう。

また、便チェックについて、

・家人への摘便指導
・訪問看護

の必要性を検討します。

パット内への排便があった際にどのように対応するのかも検討しておく必要があるかもしれません。

食事

食事は、

・自分で調理
・家人の協力を得る
・配食サービスの利用

などが考えられます。

自分で調理する場合でも、不調時に家人の協力が得られるのかについて検討しておく必要があります。

更衣

更衣は、自分で更衣動作を行える場合、自分では行えない場合により対応方法が変わります。

・自分で行う
・家人、またはヘルパーが介助する
・不調時のみ手伝ってもらう、または不調時には着替えない

などが考えられます。

保清

自分で入浴できない場合、サービスを毎日利用して入浴することは難しいかもしれません。

できるだけ介助量が少なくて、安全に入浴できる方法を検討していく必要があります。

脊髄損傷の方の入浴方法については以下の記事も参考になります。
脊髄損傷者の住宅改修のポイント!排泄、入浴方法のいろいろ!

排便時や陰嚢部のただれがある場合には、陰部洗浄も必要になります。

陰部洗浄をどうするかについては、

・ベッド上で陰洗ボトルを使用する
・便座に移ることができる場合にはウォシュレットの使用

などを検討します。

褥瘡予防

褥瘡予防では、臥床時の姿勢やポジショニングを自己にて行えるかどうかということが大切になります。

そのためには、

・除圧用具を自分で込むことができるか
・下肢挙上が行えるか

ということが必要になります。

また、体位変換については、特に夜間が重要です。

自分でタイマーを設定して起きて除圧ができるかどうかですが、

・毎日継続して行えるか
・不調時の対応はどうするのか

ということを検討します。

 

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さらに、褥瘡予防では皮膚観察が大切になります。

皮膚観察が自分でできるように練習する必要があり、

・手鏡を使用して臀部の観察が行えるか
・踵や足先の観察が自分で行えるか

ということが必要になります。

これらが自己にて行えない場合、

・家人への介護指導
・訪問看護の利用

を検討します。

また、除圧用具(ベッド、車椅子、体位変換用)の準備も必要です。

褥瘡予防については以下の記事も参照してください。
脊髄損傷の褥瘡評価と褥瘡予防

医学的管理

しびれによる痛みや発熱時の対応など、医学的管理が必要な場合もあります。

その際には、

・通院方法の確立(家人またはサービスの利用)
・外来での通院リハビリ
・かかりつけ医への受診

を検討します。

かかりつけ医を決める際には、往診可能かどうかも対象者の状態によっては検討する必要があると言えるでしょう。

住環境整備

車椅子での生活が必要であれば、それに必要なスペースの確保が必要になり、場合によっては大掛かりな住宅改修が必要になることが考えられます。

住環境が整えば、外出や外泊を行い、そこでの問題点を解決できるようにさらに訓練や環境整備を進めていくことが可能になります。

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