目から入力された情報は、脳に伝達されて、視覚情報の処理が行われることによってそれが何であるかを把握することができます。手の操作を行う際には、その処理過程がうまくいかないと適切な出力としての操作が行えなくなります。今回、視覚情報処理の問題とリハビリテーションアプローチについて、まとめていきたいと思います。

視覚情報処理の問題とリハビリテーションアプローチ

視覚機能について

私たちは、視覚をどのように利用して日常生活をおくっているのでしょうか。

目で見た(捉えた)情報は、感覚情報として今までの経験や知識をもとにしてそれが何であるかを認識します。

認識した情報(色、形、距離など)をもとに、自分の体や手による運動と協調しながら動作を遂行します。

このことから、視覚機能を考えるときには、
・目から入る情報を入力する機能
・入力された情報が何であるかを理解する視覚認知機能
・手や体と目の協調機能(出力)
に分けることができます。

 

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視覚情報処理が困難になる原因

例えば、「ハサミを使う」ときの視覚情報処理について考えてみます。

ハサミという対象物を考えた場合に、視覚情報となるのは、
・ハサミの形
・ハサミの色
・ハサミの位置
・ハサミの動き
になります。

これらのうち、ハサミの形や色という視覚情報に関しては、一次視覚野から側頭葉を通る経路(腹側視覚路)において伝達されます。
この経路は、別名で「whereの経路」とも呼ばれています。
最終的に側頭連合野で処理が行われます。

ハサミの位置や動きという視覚情報に関しては、一次視覚野から頭頂葉を通る経路(背側視覚路)において伝達されます。
この経路は、別名で「whatの経路」とも呼ばれています。
最終的に、頭頂連合野で処理が行われます。

なお、頭頂連合野という部分では、対象物の位置や動きに反応する細胞や、視覚情報を身体感覚情報に変換する細胞があるとされています。

このような経路が障害されていると、
・視知覚(感覚情報を経験や知識をもとにそれがどのようなものかを理解する)
・視覚認知(対称の意味や関係性を理解し、概念を構成する)
に問題が生じる可能性があります。

 

視覚情報処理に関連する日常生活上の問題

・指差したものを見つけることが苦手
・ラケットやバットでボールを打つことが苦手
・距離を目測するのが苦手
・目の前のものを見つけることが苦手
・階段昇降や高い場所が苦手
・つまずいたり、人にぶつかったりする
・方向感覚が悪い
・定規の目盛りが読みにくい
・ボールを受けることが苦手
・図形や絵の模写や模倣が苦手
・文字を書くと形が崩れる(鏡文字含む)
・紐を結ぶことが苦手(蝶々結びなど)

などがあります。

これらのような日常生活上の困難さや、症状があるときには、視覚情報処理に問題がある可能性があります。

 

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視覚情報処理に対するリハビリテーションアプローチ

視覚情報処理に対するリハビリテーションアプローチでは、以下のようなトレーニングを行います。

パズルやブロックは、ピースの形がそれぞれ異なっており、それを利用することで対象物の形や空間的な特徴を見分け、区別する能力をトレーニングすることができます。

パズルでは市販品のものでも、ピースの数が異なるものが多数あります。

易しいレベルではピースの少ないものは形も大きく、難しいレベルになるとピースの数が多く形が小さくなるため難易度が上がります。

立体的なパズルを用いて、見本通りのものを作るといったことを通しても視覚情報処理のトレーニングが行えます。
パズルは平面ですが、立体パズルは3次元となるため、難易度的には難しいものとなります。
アマゾンのウェブサイトで調べても、子供用の立体パズルは様々なものが市販品として売られています。
詳しくはこちらをご覧ください。

段階付けとしては、立体パズルを用いて見本を見せながら行う→見本なしで行うという順序になるかと思います。

対象者のレベルに合わせてトレーニングメニューを選択していくことが大切になります。

間違い探しや点つなぎ、漢字の模写などを通して、二次元の空間での対象物の形や空間的な特徴を見分け、区別する能力をトレーニングすることも行います。

距離の目測が悪い方では、輪投げやボール投げを通して、距離感を養うようにトレーニングを行うこともできます。

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