関節リウマチ(RA)のリハビリテーションでは、適度な運動と適度な安静が必要とされています。しかし、その境界線に向けて調節していくのはなかなか難しいものでもあります。特に、炎症の強い時期もあるときに無理してしまうと症状を悪化させてしまったりということがよくあります。今回、関節リウマチ(RA)のリハビリテーションとして、安静と運動量の調節はどのように考えていくのかについてまとめていきたいと思います。

関節リウマチ(RA)のリハビリ!安静と運動量の調節はどのように考えていくのか!

関節リウマチ(RA)とは

関節リウマチ(RA)について、

関節リウマチ(かんせつリウマチ、rheumatoid arthritis:RA)とは、自己の免疫が主に手足の関節を侵し、これにより関節痛、関節の変形が生じる代表的な膠原病の1つで、炎症性自己免疫疾患である。

四肢のみならず、脊椎、血管、心臓、肺、皮膚、筋肉といった全身臓器にも病変が及ぶこともある。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%96%A2%E7%AF%80%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%9E%E3%83%81

とあります。

炎症性とありますが、炎症には痛み、腫れ、熱感、発赤が生じます。
関節の炎症の特徴としては、
・慢性的ですぐには治らない
・多発性であちこちの関節が侵される
・進行性で放っておけば関節の変形が進んでしまう
ということが挙げられます。

20〜50代の発症が多く、女性>男性で発症率が高くなっています。

 

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関節リウマチのリハビリテーションで必要なこと

関節リウマチのリハビリテーションでは、日常生活の過ごし方が大変重要になります。
もちろん、医師の処方に基づいた治療も大切なのですが、対象者本人がいかに普段の生活において注意しながら安静と運動、関節に負担をかけない過ごし方を行うかが大切になります。

日常生活の過ごし方に注意することに関しては、薬物療法のように副作用に悩むことはありません。
それに、どんなに薬物治療を行っても、日常生活の過ごし方が疎かであっては治療の効果は出にくくなります。

自分自身が関節リウマチの知識を習得し、理解することで、根気よく治療を続けていくための精神的な支えを得ることが必要だと考えられます。

 

関節リウマチに関することは以下の記事も参照してください。
関節リウマチにおけるADL評価バッテリー
関節リウマチと心理:MASを用いた不安の評価
慢性関節リウマチの関節痛と天気の関係
関節リウマチのADLと上肢機能
関節リウマチとADLー肩関節障害を中心にー
関節リウマチのQOL評価:AIMS日本語版の概要と評価方法、結果の解釈
関節リウマチのQOL評価:HAQの概要と評価方法、結果の解釈
手・手指変形の解剖・運動学的解釈ー関節リウマチを中心にー

関節リウマチにおける安静と運動

関節リウマチのリハビリテーションにおいては、安静と運動の調節が必要になります。

安静には、
・全身の安静
・局所的な安静
・精神的な安静
があります。

 

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全身の安静では、発病したての頃や活動性の高い時期には、入院治療などによる安静が必要になります。

局所的な安静では、関節に炎症症状(痛み、腫れ、熱感、発赤)が生じているときは、葬具やサポーターなどで関節の固定を行うことも大切です。

精神的な安静では、気分の落ち込みや心配・不安をできるだけ取り除くことで落ち着いた気持ちで関節リウマチと向かい合うことが大切になります。

運動の必要性については、運動を行わなければ関節が曲がってしまい、関節可動域が狭くなってしまうためです。
また、運動をしないことにより筋肉の萎縮が進むと、関節が固まりやすく(拘縮)なってしまいます。

自分でできる運動としては、体操、散歩、家事などがあります。
家事を行うことは、活動量としては散歩などに相当するのですが、関節の運動範囲に関しては限られた関節しか動かないため、自分で体操を行うことが非常に有効になります。

基本的には疲れを感じない程度で行います。
安静を重視してしまうと、関節が硬くなってしまいます。
運動を重視すると炎症が強くなり痛みが続いてしまいます。
この境界線を探るにはどのようにすればよいのでしょうか。

まずは、少しの運動量から開始し、徐々に運動量を多くしていくことです。
運動時の痛みはもちろんあるのですが、運動終了後に2〜3時間しても痛みが治まらない/痛みが強くなった/次の日に疲れが残った場合には運動量が多すぎると考えることができます。
運動量は個人差があるため、色々と試しながら調節を行う必要があります。