肩がこっている、首が回りにくいなどの症状は、現代人にとってはもはや持病ともいえるかもしれません。肩に関する筋肉と首がまわりにくいのには関係があります。今回、首がまわらない時のセルフストレッチの方法と肩こりとの関係について、まとめていきたいと思います。

首が回らない!肩こりとの関係とセルフストレッチで改善できる!

首が回らない原因

首が回らない(頸部回旋)の原因として、一般的には胸鎖乳突筋、斜角筋、頸部周囲の筋、僧帽筋上部繊維、肩甲挙筋などがあります。
その中でも、肩こりと大きく関係するのが、僧帽筋上部繊維や肩甲挙筋になります。

僧帽筋上部繊維は、肩甲骨が固定されていると、反対側に首を回す作用を有しています。
肩甲挙筋は、肩甲骨が固定されていると、同側の首を回す作用を有しています。

この作用から考えると、首を右に回すのに制限がある場合は、右の僧帽筋上部繊維もしくは左の肩甲挙筋が犯人の可能性が高いといえます。
また、首を左に回すのに制限がある場合は、左の僧帽筋上部繊維もしくは右の肩甲挙筋が犯人の可能性が高いといえます。

いままでの説明から言えることは、肩こりに関係している筋肉(僧帽筋上部繊維や肩甲挙筋)が過緊張状態にあると、肩こりだけでなく首の回旋制限も引き起こしてしまうことがわかります。

肩甲骨の動きを使って制限している筋を特定する

先ほど首を回いにくい原因として、僧帽筋上部繊維あるいは僧帽筋下部繊維のどちらかが犯人である可能性が高いことを説明しました。
次に、最終的な犯人を絞っていくために、肩甲骨の動きを使っていきます。

僧帽筋上部繊維は、その走行から肩甲骨を上方回旋させる作用を有しています。
そのため、肩甲骨を上方回旋させておくことで、僧帽筋上部繊維にゆるみを作ることができます。

肩甲挙筋は、その走行から肩甲骨を下方回旋させる作用を有しています。
そのため、肩甲骨を下方回旋させておくことで肩甲挙筋にゆるみを作ることができます。

例えば右に首が回りにくいとします。
その時、考えられる制限としては右の僧帽筋上部繊維もしくは左の肩甲挙筋です。
僧帽筋の緩みを作るには手を頭の上に置くようにすることで肩甲骨は上方回旋しますから、そのまま首を右に回して、回りやすくなれば犯人は右の僧帽筋上部繊維となります。

肩甲挙筋の緩みを作るには腕を背中の後ろにもっていくことで肩甲骨は下方回旋しますから、そのまま首を右に回して、回りやすくなれば犯人は左の肩甲挙筋となります。

僧帽筋上部繊維、肩甲挙筋のセルフストレッチ

犯人探しが終えれば、あとはストレッチをすることで筋肉の伸張性を獲得していきます。
説明してきているので、右の僧帽筋上部繊維と左の肩甲挙筋を想定して説明していきます。

僧帽筋上部繊維(右)

①首は前、左に倒し、右に回します(頸部前屈、左側屈、右回旋)。

②肩甲骨は下方回旋させるために、腕を背中の後ろに持っていきます。

*このとき、肩が上がらないようにすることがポイントです。
そのまま10秒程度ストレッチをします。

肩甲挙筋(左)

①首は前、右に倒し、右に回します。

*肩甲骨を上方回旋させたいのですが、腕を上げると肩甲骨が挙上してしまうので、腕の動きは伴わずに実施します。
そのまま10秒程度ストレッチをします。

あまりにガチガチの状態の場合

あまりにガチガチの状態の場合、ストレッチを行ってもあまり柔軟性が改善しないことも予想されます。
そのような時には、あらかじめマッサージを行ってからストレッチを行うことで柔軟性が得やすくなるかもしれません。
僧帽筋上部繊維や肩甲挙筋の柔軟性を出しても頸部の回旋制限が取れない場合、最初に挙げた筋肉(胸鎖乳突筋や斜角筋、頸部周囲筋)の柔軟性を出す必要があります。
頚椎に疾患を有している方はこの限りではありません。