恐怖回避思考の評価としてFABQ(Fear-Avoidance Beliefs Questionnaire)があります。今回、その概要と評価方法、結果の解釈について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 FABQ日本語版(身体活動に関するスケール)の概要と評価方法、結果の解釈

文献

松平 浩ら「日本人勤労者を対象とした腰痛疫学研究」日職災医誌,63:329─336,2015

恐怖回避思考とは

痛みに対する不安や恐怖感,自分の腰や腰痛,その他の筋骨格系疼痛に対するネガティブなイメージから,過度に大事をとる意識や思考・行動のことである.
言い換えれば,腰痛を恐れて予防としても治療としても重要な運動習慣を回避してしまうことにつながる逃避的な認知過程の代表的な概念である.

日本人勤労者を対象とした腰痛疫学研究

 

FABQ日本語版の概要

今回は、FABQの身体活動に関するスケールの紹介です。
身体活動に関する5つの設問から構成されます。
各質問に対して、「全くそう思わない」から「全くその通りである」の6件法となっています。

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FABQ日本語版の評価方法

以下は、腰痛に関する考え方についての質問です。それぞれの設問について、身体の動作(前屈みになる、持ち上げる、歩く、運転するなど)があなたの腰痛にどれだけ影響するか、もしくは影響する可能性があるか、0から6の中で、最もあてはまる数字に◯をつけてください。

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1.私の腰痛は身体の動作が原因で生じた
2.身体の動作は、私の腰の痛みを悪化させる
3.身体の動作は、私の腰に悪い影響を与えるかもしれない
4.私の腰痛を悪化させる(悪化させるかもしれない)ような身体の動作をすべきではない
5.私の腰痛を悪化させる(悪化させるかもしれない)ような身体の動作はできない

FABQ日本語版の結果の解釈

スコアをつける際は、1以外の項目の点数の合計を算出します。
恐怖回避思考の傾向が強いのは、合計得点が15点以上の場合とされています。

家族の腰痛での日常生活動作支障の経験,運動習慣が無いこと,医療機関での安静の指示,慢性腰痛の経験,きっかけがスポーツ以外,坐骨神経痛を伴っていたこと,労働災害であったことが,FABQ の身体動作領域スコアが高いことと有意な関連があった(年 齢および過去の腰痛に伴う障害の程度を調整).さらに,FABQ の計量心理学的検討から,痛みやうつ気分が強い労働者,腰痛による欠勤や腰痛再発の経験がある労働者でFABQスコアは有意に高かった(恐怖回避思考が強かった).

日本人勤労者を対象とした腰痛疫学研究

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