神経障害性疼痛の評価としてNPSI(Neuropathic Pain Symptom Inventory)があります。今回、NPSIの概要と評価方法、結果の解釈について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 NPSIの概要と評価方法、結果の解釈

文献

平井絢子ら「Neuropathic P ain Symptom In ventor y 日本語版を用いて 脊髄損傷後疼痛の治療効果を評価した 1 例」日臨麻会誌 Vol.31 No.4, 685〜688, 2011

西上智彦ら「痛みに対する評価とリハビリテーション 方略 – 臨床でのスタンダードを目指して -」保健医療学雑誌 5(1): 45-51, 2014.

 

神経障害性疼痛とは

神経障害性疼痛は、神経が傷つくことによってその支配領域の感覚に異常が起こる病気です。「触っただけで痛い」、「砂利を踏んでいるようだ」など、通常とは異なる感覚が現れます。

我慢してはいけない!「神経障害性疼痛」 | 健康・医療トピックス | オムロン ヘルスケア

 糖尿病性神経障害や、脊柱管狭窄症が治った後の足へのしびれ感、座骨神経痛、帯状疱疹後の神経痛、神経根圧迫による慢性疼痛なども含まれます。

 

NPSIの概要

NPSIは神経障害性疼痛での痛みの性質を自発痛、発作痛、 誘発痛、 異常感覚の4つの要素に分け、それぞれの重症度を0~10の11段階で評価する質問紙です。
上記の疾患や、複合性局所疼痛症候群(Complex regional pain syndrome:CRPS)に対して用いられます。
NPSIの使用意義としては、以下のことが挙げられます。

 

疼痛発症機序が明らかにで きれば原因療法が可能となるが,神経障害性疼痛患者の疼痛発症機序を解明することは現時点では難しい.そこで,臨床的に疼痛発症機序を推測する方法として疼痛の性質を評価することが有用である.

Neuropathic P ain Symptom In ventor y 日本語版を用いて 脊髄損傷後疼痛の治療効果を評価した 1 例

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NPSIの評価方法

0:そのような痛みを感じない
10:最悪の痛みを感じる

自発痛
焼けつくような
絞り上げられるような
圧迫されるような

発作痛
電気ショックのような
刃物で刺されるような

誘発痛
皮膚をこすられると 
皮膚を押されると
冷たいもので触れると 

異常感覚
針でチクチクとつつかれるような 
ビリビリとしびれたような

NPSIの結果の解釈

各項目における得点は、対象者がどの痛みの性質をどの程度感じているかを把握することができます。
また、合計得点の算出することも可能です。

幻肢痛,脊髄損傷後疼痛,神経障害性疼痛に対して,ミラーセラピーを行ったところ,自己固有感覚の痛み(例:ねじれるような)には効果があり,皮膚受容感覚の痛み(例:ナイフで刺されたような)では効果が認められなかった ことが報告されており,痛みの性質を評価することは治療方針を決定する上で有用である.

痛みに対する評価とリハビリテーション 方略 – 臨床でのスタンダードを目指して –

痛みの性質評価をもとに、リハビリテーションアプローチを考えていく一助となります。

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