多発性硬化症の評価-EDSSの概要と評価方法、結果の解釈-
EDSSは多発性硬化症の総合障害度評価のバッテリーです。今回、EDSSの概要と評価方法、結果の解釈についてまとめていきたいと思います。
目次
多発性硬化症の評価-EDSSの概要と評価方法、結果の解釈-
多発性硬化症とは
多発性硬化症は、空間的多発性、時間的多発性を特徴とする脱髄を主体とした非化膿性炎症疾患です。
臨床経過には急性増悪と寛解を繰り返すもの、発症から緩徐に進行するもの、急性増悪と寛解を繰り返して途中から進行型に変わるもの、階段状に進行するものがあります。
症状としては、運動・感覚・神経など多様なものが見られることが特徴です。
リハビリテーションでは筋力低下の原因が、原疾患の進行によるものなのか、もしくは廃用性によるものなのかを、経過を元に判別する必要があります。
また易疲労性にも考慮することが大切です。
ウートフ兆候では体温が上昇することで、一時的に症状が悪化したり、別の症状が出てきてしまうことがあるため注意します。
認知機能障害の出現も報告されていることから、詳細な評価が必要になります。
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EDSSの概要
Expanded Disability Status Scale of Kurtzke:EDSS
EDSSは評価方法として長い歴史もあり,信頼性,妥当性の高いMSの障害尺度といえる.NMOにおいてもEDSSは身体障害の評価として汎用されている.しかし,測定検者により点数にばらつきがある点,歩行能力に重点が置かれすぎている点,変化を検出する感度が高くなく,点数変化が直線的でない点などの欠点も指摘されている
https://www.neurology-jp.org/guidelinem/msgl/koukasyo_onm_2017_06.pdf
EDSSの評価方法

出典:https://www.neurology-jp.org/guidelinem/msgl/koukasyo_onm_2017_06.pdfより引用
EDSSでは、多発性硬化症により障害された患者個々の最大機能を、神経学的検査成績をもとに評価します。
EDSS評価を行う前に、下記の機能別障害度(FS)を評価します。

出典:https://www.neurology-jp.org/guidelinem/msgl/koukasyo_onm_2017_06.pdfより引用
機能別障害度(FS)は、錐体路機能、小脳機能、脳幹機能、感覚機能、膀胱直腸機能、視覚機能、精神機能、その他の8つのカテゴリーに別れており、各カテゴリーをFSグレードが0-6の7段階で評価します。
EDSSの各グレードに該当するFSグレードを当てはめながら、EDSSのグレードを確認していきます。
歩行障害がない(あっても>500m歩行可能)段階のEDSSは、FSグレードの組合わせによって規定される。
FSおよびEDSSの各グレードにぴったりのカテゴリーがない場合は、一番近い適当なグレードを採用する。https://www.neurology-jp.org/guidelinem/msgl/koukasyo_onm_2017_06.pdf
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EDSSの結果の解釈
EDSSでは障害度判定に0(正常) から10(死亡)まで0.5ずつに区分しています。
重症度としては、数値が大きくなるほど重症であることを示しています。
EDSSは歩行機能を主に反映し、認知、感情など高次機能はあまり反映されないことが特徴です。
その事を踏まえて、経過の確認やリハビリテーション効果判定に用いることを考慮することが必要です。


