リハビリテーションを行う上で、栄養状態を把握することは重要です。リハビリのスケジュールを組む上で、筋力・筋持久力を高めるたに考慮することはあるのでしょうか。今回、筋力・筋持久力を高めるためのリハ時間の考え方について、まとめていきたいと思います。

筋力・筋持久力を高めるためのリハ時間と栄養の考え方

体が動きやすい時間は?

患者さんの話を聞いていると、朝の時間帯(特に起床後)は体が動きにくいということはよく耳にします。
起床後すぐは、脳も目覚めてはおらず、筋肉も運動の準備ができていない状態であり、身体機能としては1日の中でも最も低い状態にあるといえます。
関節リウマチの方では「朝のこわばり」ということもあり、起床後すぐは体が動きにくい状態といえます。
一般的に、起床後は動きずらい時間帯であり、その後徐々に動きやすくなっていきますが、最も身体機能が発揮されやすいのは午後から夕方にかけての時間帯だとされています。
そのため、身体機能が低下している患者さんの訓練を行う時間帯としては、午後から夕方にかけて行うことが良いと考えることができます。

 

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カタボリック(異化)とアナボリック(同化)

カタボリック(異化)は、体の組織が壊され分解されることをさします。
異化は、細胞が新しいものに入れ替わるのに必要な仕組みです。
アナボリック(同化)は、体の組織が新たに合成されることをさします。
同化>異化となると筋肉は増えます。
一方、同化<異化となれば筋肉は減少します。

起床時は前日食事を食べてからの時間が経っており、肝臓・筋肉内のグリコーゲンが減少しています。
朝食を食べることで、同化が促進されるのですが、朝の食事が満足して取れない場合には、グリコーゲンが貯蔵されないために、午前中の持久力が発揮されない状態になってしまいます。
栄養状態が悪い方においては、朝食の摂取状態も確認した上で訓練スケジュールを組むことが大切になります。

食事の摂取などにより血糖値が上昇すると、膵臓よりインスリンが分泌されます。
インスリンの作用は、糖質をそれぞれの組織に運ぶことですが、アミノ酸を筋肉に運ぶ作用も有しています。
インスリンが分泌されている最中は筋肉の合成が行われており、これはアナボリック(同化)になります。
食事直後は消化吸収のために内蔵血流量が増加しているため、運動には適さない時間帯といえます。できれば、食後1〜3時間運動を控えることが望ましいとされています。
食後4〜5時間後には、血糖値低下を防ぐため、カタボリック(異化)状態になります。
すると、筋肉は減りやすい状態になります。

 

運動後、運動前の食事タイミングの重要性

筋力や筋持久力を高めるには、たんぱく質、アミノ酸、糖質の摂取が重要になります。
よく、「運動後30分以内にたんぱく質を摂取しよう!」などとアドバイスをすることがあると思いますが、これにはわけがあります。

運動と食事タイミングには様々な研究があるようですが、運動後にアミノ酸あるいはたんぱく質の摂取をすることで筋肉のたんぱく質の合成が促進されるという報告があります。
このことから、運動後に食事をすることが大切だと言われているのです。
病院や施設の場合食事の時間は決まっているはずですから、訓練スケジュールを昼食前、夕食前などに行うことが大切になります。
また、前途したカタボリックの事を考慮すると、運動前にもアミノ酸やたんぱく質を摂取する事が重要になると考えられます。
そこに糖質を加えることでさらに筋肉のたんぱく質合成が促進されるといわれています。

筋持久力を考えると、肝臓・筋肉にグリコーゲンをしっかりと貯蔵することと、貧血予防をすることが大切になります。
運動前(3〜4時間前)に糖質、たんぱく質を多く含むものを摂取することで、グリコーゲンの貯蔵量が増加するとされています。。

長時間の運動では、グリコーゲンの低下が確認されるので、3単位(1時間)以上の運動では、運動中に栄養補給を行うことも必要になります。
運動後はなるべく早く食事をとるようにし、グリコーゲンの貯蔵を高めるようにします。

 

機能維持が目的であれば訓練時間を考慮する必要はなく、機能改善を目的とする低栄養状態の患者であれば、食前に訓練をおこなうようスケジュールした方がよいと思われます。

 

 

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リハ対象の患者にプロテインは必要か

私は日頃プロテインを摂取していますが、リハビリ対象の患者さんにはプロテインは必要になるのでしょうか。
答えはわかりませんが、そのあたりは管理栄養士の方や医師と相談するのがよいのではないでしょうか。
プロテインは、アミノ酸スコア100のものが個人的にはオススメです。
 

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