リハビリテーションでは運動学習理論を用いながら課題を遂行してもらいますが、その際に注意したいのが疲労の影響です。疲労があると運動学習にとっては悪い影響を与えてしまいます。今回、運動学習において疲労を考慮することの重要性についてまとめていきたいと思います。

運動学習とリハビリテーション!「疲れ(疲労)」の影響を考慮することの大切さ!

疲労とやる気

皆さんが仕事で疲れている場合、気持ち的にはどのような状態になるでしょうか。
体や心に疲れ(疲労)を感じた状態では、おそらく何もやる気がしないよな無気力状態になると思います。
ある人はゆっくりコーヒーを飲んで休みたいでしょうし、ある人は家に帰ってゆっくりと眠りたいという人もいるでしょう。
また温泉やお風呂に浸かって疲れを取りたいという人もいるかもしれません。

このように、疲れがある状態では人はなかなか次の行動に移ったり、仕事をこなすことにはつながりません。
このようなことはリハビリテーションを受ける患者さんにも当てはまります。
患者さんは病気になって精神的に落ち込んでいたり、体力的に低下している状態の方が多いなかでリハビリを受けられています。
そこに疲れがある状態が加わると、無気力状態になるのはもはや当然だと思うのです。
そのため、リハビリテーションを提供する際には疲労について考慮することが大切になります。

 

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疲労と練習方法

運動学習においては、練習方法から疲労を考慮することが可能です。
まずは「集中練習」がありますが、集中練習では休息を入れずに課題を遂行していきます。
次に、「分散練習」がありますが、分散練習では途中で休憩を取り入れていく練習方法です。

集中練習が良い場合としては、仕事復帰に向けて疲労がある中でも能力を発揮する必要があるため、持続的に課題を遂行させるような場合が当てはまるかもしれません。
分散練習が良い場合としては、全身持久力の低下があり、分散的に課題を練習する方が無気力状態を防ぎ運動学習を促しやすくなる場合などが考えられます。

 

疲労と運動の定着

疲労と運動の定着について、

練習が過多で疲労が出ると、動作の中にノイズが増え、良い動作の記憶を傷つけると考えられます。
疲労は、実行の意欲を削ぎ事故のリスクを増やすのでよくありません。
練習は疲れないように繰り返し、疲れが出始めたという兆候を見逃さず、すぐに休止あるいは中止します。
その場合もがんばったこと、よくできるようになったこと、よくなったポイントの確認を簡明に行い、成功の記憶の整理に役立てるようにします。

片麻痺 能力回復と自立達成の技術 現在の限界を超えて

とあります。

リハビリテーションでは、現在の患者様の能力に適した最適動作を獲得してもらうことが重要になりますが、そのためには課題を行った時の方法や運動感覚に対する記憶を定着させる必要があります。
疲労はその記憶にノイズを生じさせ、不必要な記憶を定着させてしまうことにもなりかねません。
良い動作の定着を狙うには、やはり適度な練習量と疲労の考慮が大切になってくると考えれます。

 

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本当に疲労なのか

患者さんが「疲れた」という場合に、それが果たして本当に疲労なのかを検討することも必要だと考えられます。
それがなぜかというと、患者さんは危険を感じる課題であったり、難しすぎる課題であったりするときには「危ない」「難しすぎる」とは言わずに「疲れた」と訴えることがあるためです。

もちろん、表情やバイタルサイン、客観的な観察、主観的な訴えに耳を傾けながら総合的に疲労があるのか評価を行いますが、上記のような例があることを知っておくことで、患者さんが「疲れた」と言っている真意を捉えることができるかもしれません。

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