なんらかの障害により手関節や手が不動状態にあることは、筋力低下や長期間の固定、過度な骨格筋の活動、拘縮などが原因になっていることが考えられます。不動状態は手の機能低下を引き起こし、ADL低下を招きます。今回、手指外在筋、手内筋の短縮検査、短縮と拘縮を見分ける方法について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 手指外在筋、手内筋の短縮検査、短縮と拘縮を見分ける方法

文献

軟部組織の短縮

手の不動状態が続くと、同一のポジショニングをとってしまいます。
すると、特異的変化として、筋節数、タンパク質含有量、筋重量低下、他動・自動での軟部組織の張力量、有酸素機能の低下、タイプⅠ・Ⅱ繊維の萎縮が起こります。

筋は変化しやすい組織であり、伸張よりも短縮されているときが変化が顕著になります。
変化は有害の可能性が高いですが、可逆性があり、矯正も可能です。

軽度の拘縮がある場合、30分の持続的な伸張が効果的だとされています。
より重度の場合、スプリントによる長時間の伸張が必要になる場合があります。

 

短縮と拘縮の見分け方

外在性の軟部組織の関与を見分けるには、手関節の肢位を変化させることにより判断していきます。
外在筋の緊張が高ければ、手関節を軽度伸展位から屈曲位に変化させることにより手指の可動範囲が増加します(テノデーシス効果)。
関節の病理学的問題により可動域が制限されているのであれば、手関節の肢位を変化させても手指の可動範囲に変化はありません。

外在筋短縮テスト

①手指屈曲位で手関節伸展させます(長い屈筋の部分的伸張)。

②手関節伸展位保持で手指を伸展させます。

*このとき手指伸展できれば外在屈筋は完全な可動域を有していると判断し、評価を終了する。
③手関節屈曲させ、手指伸展が増加するかを判定します(テノデーシス作用)。

*手指伸展が増加すれば外在筋の緊張によるものと判断し、そうでなければ病理学的な関節状態(例:骨性拘縮)が制限因子となります。

手内筋短縮テスト

①MP関節伸展位で保持し、PIP関節を屈曲させます。

*完全に屈曲できれば、手内筋の可動域は確保されており、評価を終了します。
*手内筋が短縮している場合、MP関節屈曲させるとPIP関節は他動屈曲する可能性があります。

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伸筋腱の短縮の評価

伸筋腱の短縮は、MP関節の肢位がPIP関節の可動域にどう影響するかを判断します。
伸筋腱の癒着や短縮がある場合、MP関節を屈曲位よりも伸展位にさせると、PIP関節を伸展させることができます。
これは、伸展が伸筋系を弛緩させ、屈曲が伸筋系を他動的に緊張させるためです。

PIP関節の側副靭帯の緊張

PIP関節の側副靭帯の緊張がある場合、MP関節の肢位に関わらずPIP関節の運動は制限されます。
検査は、
①MP関節屈曲/伸展位でPIP関節を屈曲させます。
どちらの検査肢位でも制限があれば、側副靭帯は短縮しています。

DIP関節の自動屈曲の低下

DIP関節の自動屈曲の低下は、関節拘縮または斜支靭帯の拘縮による場合があります。
検査は、
①PIP関節伸展位でDIP関節を他動屈曲させます。
②PIP関節屈曲位でDIP 関節を他動屈曲させます。
*伸展位よりも屈曲位でPIP関節屈曲可動域が大きければ、靭帯の短縮または拘縮が生じています。
*PIP関節屈曲、伸展位どちらでも屈曲制限が同じであれば、関節拘縮が明らかです。

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