リーチ動作の段階付けには、距離、方向、対象物など、様々な要素を考える必要があります。そして、リーチ動作訓練を行うことは、下肢の筋活動を活性化させ、それが立ち上がり動作の改善につながることがあります。今回、リーチ動作訓練の段階付けを中心として、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 リーチ動作の段階付けによる訓練は立ち上がり動作の改善につながる

文献

健常者と脳卒中者の反応の違い

健常者では、リーチ動作においては骨盤を前傾し、背部をやや伸展させ、リーチ方向への体幹の移動が観察されます。
しかし、脳卒中者では、リーチ動作に体幹の動きが伴わず、前かがみの姿勢を保持するため、腕の長さのみの範囲でしかリーチすることができません。

 

リーチ動作で体幹の動きを引き出すには

リーチ動作で体幹の反応を引き出すには、リーチ動作時にその範囲にわずかに届かない所に対象物を配置することです。
訓練では生活動作に基づく必要があるため、対象者のニーズにあったものを選択します。
例えば、上下部に棚のある台所、本棚、食事テーブルなどです。
これに、段階付けの要素(距離、対象物の数・重量、片手/両手)などを考慮して設定します。

 

簡単

難しい

座面

固く安定した面、大腿部の広い支持

クッション性のある/不安定な面
部分的な大腿部の支持

対象物

腕のリーチ範囲
軽い、固い

腕のリーチ範囲外

重い、柔らかい

腕の使用

片方の腕

両腕

外部支持

セラピストや支持物を通して

なし

予測

予測可能(静止物)

予測不可(キャッチボール)

【スポンサーリンク】

 

 

リーチ動作によるバランス改善と立ち上がり動作の改善

Dean、shepard(1997)の研究において、脳卒中後の座位バランス改善のためのリーチ動作練習が、麻痺側下肢の負荷を増加させ、麻痺側下肢の筋活動の増加と、立ち上がり動作改善を得ています。
内容は、非麻痺側上肢でのリーチ(腕の長さを超えた位置への対象物の配置)と、同時に麻痺側下肢の適切な負荷を強調するというものです。
対象物の位置の変更(距離と方向)、座面の高さ、移動速度、対象物の重量、大腿部の支持面積、課題の繰り返しの回数などの変化により難易度を高めます。
歩行の改善は見られない結果となっています。

【スポンサーリンク】

 

ブログには書けない裏話、更新通知、友だち限定情報などを配信(完全無料)!まずは友だち追加を♪ 友だち追加