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上腕骨骨幹部骨折の概要

上腕骨骨幹部ですが、まず、「上腕骨」は肩関節と肘関節の間をつなぐ骨です。

その骨幹部は上腕骨の中央部を指します。

上腕骨骨幹部骨折は、直達外力(事故や転倒)により生じます。

これは、打撃や衝突などの外力により加わった力が直接患部に作用した結果です。

また、腕相撲や投球動作の繰り返しによる骨折の場合もあります。

腕相撲の捻転力による骨折では、骨折の様式が「螺旋骨折」になります。

骨折部位ですが、骨幹部の中央1/3の場所で好発するとされています。

上腕骨骨幹部骨折は比較的治りやすい(骨癒合が得られやすい)とされており、これは、骨幹部が軟部組織に富み血管が豊富なためです。

上腕骨骨幹部骨折の症状

上腕骨骨幹部骨折が生じると、以下のような症状が出現する事が考えられます。

•骨折部における疼痛

•骨折部の変形

•骨折部の不安定性

•開放性骨折(骨折部の骨が皮膚をつきやぶる)

•血管損傷(指の冷たさ、色調が悪いなどが観察される)

•橈骨神経麻痺(まれに正中・尺骨神経麻痺もある)

•偽関節(受傷後6ヶ月以上たっても治癒しない骨折)

上腕骨骨幹部骨折と神経麻痺

上腕骨骨幹部骨折では、橈骨神経麻痺が生じやすい事が特徴です。

骨幹部中央1/3の骨折では特に注意が必要とされています。

これは、その部位では橈骨神経が橈骨神経溝より肘関節前面に走行するためです。

上腕骨骨幹部の遠位1/3の骨折では、正中・尺骨・橈骨神経の単独損傷や複数損傷が発生する可能性も低頻度ではありますが考えられます。

上腕骨骨幹部骨折において、橈骨神経麻痺の予後は良い場合が多いとされています。

これは、軸索断裂もしくはニューロプラキシーが多いためです。

ただし、神経損傷が重度の場合もあります。

そのため、回復は損傷程度により異なると言えます。

回復が悪い場合、神経剥離術などが行われ事があります。

橈骨神経麻痺の症状

橈骨神経が上腕中央部で損傷されると下垂手となります(橈骨神経麻痺)。

なお、肘関節部で損傷されると下垂指となります(後骨間神経麻痺側)。

下垂手は、以下の特徴があります。
 ・手関節背屈(反る)と指(MP関節:指の付け根の関節)が伸ばせない
 ・第1、第2関節は伸ばす事ができる

下垂指は、以下の特徴があります。
 ・手関節背屈(反る)は可能
 ・指(MP関節:指の付け根の関節)が伸ばせない

上腕中央部の損傷では母指・示指・中指の背側を含む手背から前腕の母指側(橈側)の感覚の障害が生じます。

橈骨神経麻痺に対する治療(保存・手術療法)の種類

【保存療法】

 ・局所の安静(圧迫麻痺の多くは1ヶ月~数か月で自然回復する)

 ・薬剤内服(ビタミンB12製剤)

 ・装具(手関節背屈固定装具)

 ・電気刺激

 ・リハビリテーション

【手術療法】

 ・神経剥離術

 ・神経縫合術

 ・神経移植術

 ・腱移行手術(神経の手術で回復しにくい場合)
  ⇨他の筋肉で動かすようにする

さらに詳しい解説を動画で確認



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管理人の転職経験については以下の記事を参照してください。

「作業療法士になるには」「なった後のキャリア形成」、「働きがい、給与、転職、仕事の本音」まるわかり辞典

転職サイト一覧(求人情報(非公開情報を含む)を見るには各転職サイトに移動し、無料登録する必要があります)

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