自動車運転の再開を目指す方のスクリーニング検査として、SDSA(Stroke Driver's Screening Assessment:脳卒中ドライバーのスクリーニング評価)があります。今回、ADSAの概要と評価方法、結果の解釈についてまとめていきたいと思います。

SDSAの概要と評価方法、結果の解釈

SDSAの概要

SDSA(Stroke Driver's Screening Assessment:脳卒中ドライバーのスクリーニング評価)は、脳卒中者の運転技能を評価するために開発された評価です。

開発されたのは1994年とまだ完成して日が経っていません。

原著版では、実車評価の予測精度が81%であったとされています。

これは、SDSAでのスクリーニング検査を行った後に、実車評価をして81%で予測が当たっているという意味になります。

かなりの予測精度になるので、自動車運転再開に向けての評価としては是非使用しておきたい評価になります。

SDSAは4つの検査項目から構成されています。

これらは、注意機能や、推論を行わなければならず、運転に必要な総合的な認知機能を評価していることになります。

SDSAは自動車運転に対しての評価であり、他の乗り物(バイクなど)を運転する場合には、その予測が当てはまるとは限りません。

 

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SDSAで評価を行う意義

SDSAを用いる意義としては、路上運転評価を行わなくても、セラピストが対象者の運転再開に向けた適正について評価、助言などが行えるということにあります。

対象者は、脳卒中というだけで運転再開ができないということでは納得ができません。

そのときに、このような評価(もちろん、路上評価やシュミレーターによる評価、他の神経心理学検査を行えれば望ましい)を通じて、運転再開に至っても、至らなくても、対象者が納得できるための材料にはなると考えられます。

ただし、このような検査が不十分でも、運転再開に至っている人が20%近くいることを考えると、机上検査だけでは不十分だということも考えられなくはないです。

 

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SDSAはどのような方に適応か

SDSAの対象は、18歳〜80歳とされています。

実施時期ですが、対象者の病状にもよりますが、通常発症後1〜6ヶ月の時点で、路上評価を行うまでに実施することが望ましいといえます。

視野障害や視空間失認、てんかんなどがある方では、検査が十分に行えないことが予測されるため、SDSAによる評価を実施するのは適切ではありません。

SDSAの検査内容

①ドット抹消

3つの点の集まり、4つの点の集まり、5つの点の集まりから、4つの点の集まりを抹消していく課題です。

②方向スクエアマトリックス

トラック、乗用車の進行方向と矢印の向きを合わせる課題です。

③コンパススクエアマトリックス

2つの車の進行方向とコンパスの向きを合わせる課題です。

④道路標識

道路状況にあった標識を選ぶ課題です。

 

SDSAの採点方法と解釈

SDSAでは、各検査項目の点数から、”合格予測式”と”不合格予測式”にて計算します。

その結果、2つの予測式のうち、値の高い方がSDSAの検査結果として推奨されます。

"合格"では、自動車運転を再開するにあたって、必要な認知機能能力は有しているという解釈になります(ただそ、運転に必要な身体機能については別途評価が必要です)。

”不合格”では、自動車運転を再開するにあたって、必要な認知機能は有していないという解釈になり、安全に運転できる状態ではないということを伝える必要があります。

SDSAはあくまでもスクリーニング検査であり、実際はシミュレーターによる評価、路上評価、他の神経心理学的評価を行った上で、総合的に自動車運転が再開できるかを慎重に判断していく必要があります。

この判断は、最終的には公安委員会の判断であり、医師診断書は公安委員会からの要請に従って作成することになります。

セラピストの役割は医師に、対象者の現状を伝えることにありますから、運転再開に向けてはしっかりと評価を進めていかなければなりません。

 

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