下腿三頭筋は、歩行や立ち上がり動作において重要な役割を担っており、その筋力や伸張性の低下(短縮)は、動作レベルを低下させたり、疼痛につながってしまうことが考えられます。今回、下腿三頭筋の筋力低下や伸張性低下(短縮)が動作や疼痛に与える影響についてまとめていきたいと思います。

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下腿三頭筋の筋力低下や伸張性低下(短縮)が動作や疼痛に与える影響!

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下腿三頭筋について

下腿三頭筋は、ヒラメ筋と腓腹筋から構成されています。

ヒラメ筋

ヒラメ筋は下腿後面を覆う筋肉で、下方は皮膚のすぐ下にあり、上方は腓腹筋の下にあります。
脛骨と腓骨の上方から始まり、2つの骨をつなぐ骨間膜にも走行し、下方では腓腹筋や足底筋と共同のアキレス腱として踵骨に停止します。
その主な作用は足関節の底屈(足首をしたに向ける)で、足で地面を踏み込む際に強く働きます。
膝関節屈曲時には、腓腹筋は筋力を発揮されにくいですが、ヒラメ筋はしっかりと筋力を発揮できます。
そのため膝関節屈曲時には、足関節底屈は、ヒラメ筋が主な力源になります。

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腓腹筋

腓腹筋は大腿骨の下端から始まり、下腿の後面半分ほどからアキレス腱となり、踵骨に付着します。
腓腹筋は2つに分かれており、その筋繊維は縦に走行しているため、体の重みに対して持ち上げる力を発揮することが可能です。
また外側頭は主に瞬発力を発揮する白筋、内側頭には持久力を発揮する赤筋を多く含みます。
そのため、長時間立位姿勢をとる仕事ではでは内側頭が過緊張になりやすいです。
その作用は足関節の底屈、膝関節の屈曲です。
ジャンプ、階段を上る、下り坂や階段を調整しながら下りる際に重要になる筋肉です。
また足関節、膝関節を安定させたり、バランス保持のために足関節をコントロールする際に働きます。
膝関節が伸展していると腓腹筋は筋力を十分に出せますが、膝関節が屈曲していると、腓腹筋は十分に筋力を発揮させることができません。

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立ち上がりや歩行動作における下腿三頭筋の役割

立ち上がり

立ち上がり動作において、下腿三頭筋が主に働くのは、離殿後に重心を上昇させていく相になります。
この相では、股関節・膝関節が伸展し、足関節は底屈することにより、重心を上方に移動させて立位を完成させていく時期です。
前方に移動している重心を上方に移動させるには、床に対して下肢の足底面でしっかりと押し込むことで達成されます。
大殿筋と中間・外側・内側広筋の収縮により床を押し込む作用が生じ、重心が上方に移動することができます。
また、重心の上方移動に伴うバランス維持のために、足関節底屈筋は収縮量を調整しながら活動します。

立ち上がりに関しては、こちらの記事を参照してください。
立ち上がり、着座動作とリハビリのコツ!神経基盤から筋活動、誘導方法まで!

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歩行

踵接地以前の衝撃吸収

反対側の足関節底屈筋群が遠心性に働くことによって、重心の前下方移動にブレーキをかけ、接地する下肢の動きをコントロールしている。

介助にいかすバイオメカニクス P100

踵接地側のHeel Rockerと反対側の下肢の働きによって、巧みな衝撃吸収のメカニズムが働いていることがわかります。
筋力低下などで筋機能が低下した場合には、接地による衝撃が大きくなり、関節に負担をかける歩行となってしまいます。
底屈筋群の筋力低下がみられる場合、反対側の踵接地の際の膝屈曲が起こりやすくなり、膝伸展筋の負担が大きくなることがあります。

立脚中期から後期(Ankle Rocker

立脚中期から後期にかけて、床反力のベクトルは足関節の前を通り、足関節は背屈していくため、下腿が前方に倒れるのを防止するため、ヒラメ筋の遠心性収縮により前方回転にブレーキをかけ、回転速度を調節します。
この働きにより、一定の速度で歩くことが可能になります。

Ankle Rockerの初期では、下腿(脛骨)が前方回転しすぎるのを防ぐために、ヒラメ筋の遠心性収縮によりブレーキをかけることで回転速度を調整しています。

立脚後期以降(ステップ長のコントロール)

遊脚期で下肢を十分に前方に振り出すためには、立脚側の下肢で体重を支えながら時間を稼ぐ必要があります。
この時、立脚側の足関節を支点とした円軌道では体の前方回転とともに重心位置が下降していくため、遊脚側の下肢を十分に振りだす時間的余裕が稼げなくなります。
そこで重心の下降を緩やかにし、時間的余裕を作るために、足関節を支点にした身体の回転から、MP関節を支点として回転運動に変えることで、重心移動の上方修正を行っているのです。
このことからForefoot Rockerでは、ステップ長のコントロールを行っていることになります。

回転軸の移動には、腓腹筋の強力な求心性収縮が必要となり、腓腹筋の筋力低下があると、ステップ長のコントロールが困難になります。
そのため、結果として歩幅が小さくなってしまいます。
また、このときの大きな腓腹筋の筋活動を引き出すためには、それ以前の立脚中期において、床半力作用点を足部の前方にまで移動するだけの底屈筋群の遠心性収縮が必要になります。

歩行に関してはこちらの記事も参照してください。
歩行のバイオメカニクスとリハビリテーション!歩行周期と筋活動から評価を考える!

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下腿三頭筋の筋力低下や伸張性低下(短縮)が動作や疼痛に与える影響

下腿三頭筋が立ち上がりや歩行に与える影響に関しては、前途した通りですが、下腿三頭筋の問題は他にも様々なことに影響を与えることが考えられます。

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歩行で疲れやすい

下腿三頭筋の筋力低下は、歩行時の疲れやすさにつながります。
下腿三頭筋の筋力とMMT、歩行との関係性について、

踵上げでは5〜10回程度の繰り返す運動に相当する。
この回数程度しかできない症例では、1歩ごとに本人の最大筋力を用いることになるため、疲労により正常な歩行を持続することが難しくなる。

運動機能障害の「なぜ?」がわかる評価戦略

とあります。

踵の疼痛につながる

下腿三頭筋の筋力低下は、移動などの動作時の重心持ち上げを阻害し、結果として踵部に負担がかかることとなります。

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足底(足裏)の疼痛につながる

足関節底屈は下腿三頭筋に加えて足指底屈筋の収縮力の総和として力が発揮されますが、下腿三頭筋に筋力低下があると、それを代償するために足指底屈筋の活動が過剰になり、異常筋緊張となり疼痛につながることが考えられます。
また、同様のメカニズムで三角骨付近の疼痛や長母趾屈筋の過剰活動による腱鞘炎につながることもあります。

アキレス腱部の疼痛につながる

下腿三頭筋の筋力低下があると、前途したように下腿前傾のコントロールが不十分になります。
これにより動作における足関節背屈運動が制限され、その中でさらに背屈を要求するようなことをすると、下腿三頭筋の過活動につながり、アキレス腱部にはストレスがかかることになります。

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鵞足部や半腱様筋の疼痛につながる

鵞足部の筋肉は下腿筋膜とのつながりがあります。
腓腹筋の筋力低下は鵞足部の筋の過剰収縮を増し、代償的にその働きを大きくします。
すると、鵞足の疼痛や炎症につながることが考えられます。
また、下腿三頭筋と半腱様筋は膝伸展を制動する役割があり、下腿三頭筋の筋力低下は半腱様筋の過剰活動につながり、同部の疼痛につながることが考えられます。

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