睡眠、覚醒の評価として、エプワース眠気尺度(Epworth sleepiness scale; ESS)があります。今回、エプワース眠気尺度(Epworth sleepiness scale; ESS)の概要と評価方法、結果の解釈についてまとめていきたいと思います。
目次
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Johns MW. A new method for measuring daytimesleepiness : the Epworth sleepiness scale. Sleep 1991; 14 : 540―545.
福原 俊一他「日本語版 the Epworth Sleepiness Scale(JESS)~これまで使用されていた多くの「日本語版」との主な差異と改訂~」日呼吸会誌 44(11),2006.
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エプワース眠気尺度(Epworth sleepiness scale; ESS)は眠気に対して主観的に評価するものです。
過眠のスクリーニングとして用いらています。
ESSは被検者が眠気をもたらす日常生活でよくみられる8つの状況について、それぞれの眠気のレベル(0~3点)を対象者に選択させ、記入していく方式となっています。
認知症を有している方などにおいては、対象者本人からの聴取は信頼性が得られないこともあるため、主たる介護者に聴取することもあります。
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以下のそれぞれの状況において、どのくらいうとうとする(数秒~数分眠ってしまう)かを答えていきます。
実際にそういう状況にはならなくても、その状況になればどうなるかを想像して答えていきます。
・すわって何かを読んでいるとき(新聞,雑誌,本,書 類など)
・すわってテレビを見ているとき
・会議,映画館,劇場などで静かにすわっているとき
・乗客として1時間続けて自動車に乗っているとき
・午後に横になって,休息をとっているとき
・すわって人と話をしているとき
・昼食をとった後(飲酒なし),静かにすわっているとき
・すわって手紙や書類などを書いているとき
0:うとうとする可能性はほとんどない
1:うとうとする可能性は少しある
2:うとうとする可能性は半々くらい
3:うとうとする可能性が高い
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ESSの総合スコアは0~24点です。
カットオフは0/11点以上で、過眠が疑われます。
睡眠問題の特徴を適切に評価し、睡眠・覚醒リズムの調整を行う材料にするようにします。
その中で、対象者本人への介入、環境への介入、介入時間の変更などを検討し、対象者の睡眠・覚醒レベルを捉えられるようにしていきます。