リハビリテーションでは、高次脳機能障害のある方や認知症の方に対して、「判断力」について評価することがありますが、実際、リハビリ場面で評価する判断力とは何を指しているのかと言われると、曖昧な部分もあると思います。今回、リハビリテーションにおける判断力について、そのの意味や評価方法を考えて行きたいと思います。

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リハビリテーションにおける判断力(問題解決能力)とは?判断力の意味や評価方法を考える!

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判断力とは?「選ぶ」と「決める」が基本!

まずは定義として、判断力とは何を指すのかを考えて行きたいと思います。

判断力(はんだんりょく)とは、物事について個人的な判断をなすことのできる能力のことである。 それは、可能性、能力の問題でもあるといわれる。 そこから、判断力の有無についての議論も生じてくる。

Wikipedia

これを見ると、確かに個人的に判断していくものなので、納得すする面もありますが、いまいちピンと来ない部分もあるように思います。

ここで、私たちの過ごす日常生活を考えてみることにします。
例えば、私は今ブログを執筆していますが、これは数ある行為の中から、自分の1日の予定に対して決定し、「判断」した結果パソコンのキーボードを叩いているということになります。
このように、私たちは日常生活において、常に「判断」をしており、その連続で毎日の生活が営まれているということになります。

「判断力」を発揮するためには、「知識」と「経験」が元になることがほとんどです。
そのため、判断力は教えられて身につくものではなく、これまでの生活を通して自分自身が主体的に判断を繰り返してきた結果として、「判断力」が養われて行くことになります。

「判断」には主に2つの種類があると考えられます。
一つは「選ぶ」こと、もう一つは「決める」ことです。

「選ぶ」とは、複数ある中から目的や条件に応じて必要なものを選択することです。
「決める」とは、状況を踏まえつつ、これから先のことを決定することです。

スーパーマーケットには様々な物が売られていますが、その中から自分に必要なものを「選ぶ」ことは、すなわち「判断」しているということです。
次の休みに何をして過ごすか「決める」こと、災害が起きた時にどのように避難するか「決める」ことは、すなわち「判断する」しているということです。

リハビリテーション場面では、「判断力」をこれらの「選択力」と「決定力」に分けて評価する必要性がありそうです。

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「判断」は前頭葉(前頭前野)で行われる

前頭前野は思考や判断に関与しています。
そのため、前頭前野が損傷を受けると思考、判断の障害がみられます。

・抽象化の障害
柔軟性のない思考の状態です。
思考の柔軟性がないと、一つの状況から、他の状況へ応用したりすることが困難になります。
例えば、私たちは朝食を食べているからだいたい何時頃かを推測することができますが、そのようなことができなくなります。
ことわざをを言葉の通りに受け取ってしまうこともあります。

・判断力の障害
周りの情報から、適切な決定や行動が行えない状態です。
ADLでは、蛇口をひねりっぱなし、移乗でブレーキのかけ忘れ、ゴミ箱に排尿してしまうなどが観察されます。
自分自身の間違いからフィードバックし、次の行動を修正することができません。

・洞察力の障害
洞察力は、対象者が自身の状況や状態の認識(アウェアネス)をどの程度できているかに関与します。
洞察力を評価するには、対象者本人にどう考えているのかを質問しないと評価できません。
洞察力の障害があると、将来の計画や能力障害に対して非現実的な発言がみられることがあります。

・混乱
混乱の状態では、時間や人、場所に関する認識と見当識の障害がみられます。
そのため、過去と現在の区別がつかなかったり、セラピストを他の誰かだと思いこんだりします。
また、外部からの情報(特に言語刺激)に対する反応が遅れることがあります。

前頭前野については、以下の記事も参照してください。
前頭前野(前頭連合野)の機能・役割とADLにおける観察ポイント

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判断力の評価方法

判断力と問題解決能力は似ている

「判断力」は、よく「問題解決能力」と同じカテゴリーとして分類されていることがあります。

「問題解決能力」は「選択力」と「決定力」から構成される(本来は情報収集能力やコミュニケーション能力も含む)ため、同じ分類として扱われていると思われます。

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判断力(問題解決能力)の評価方法

「問題解決能力」というと、なんとなく評価がわかりやすくなるのではないでしょうか。
問題解決能力を問う例としては、
□電気やガスや水道が止まってしまったときに,自分で適切に対処できない.
□一日の予定や計画を自分で立てることができない.
□仕事上の失敗が多くなった.
□コンピュータがうまく使えなくなった.
□町内会の会計がうまくできなくなった.
□確定申告が自分でできなくなった.
□通帳や財布が見当たらないと言ってパニックになることがよくある.
などがあり、これらの質問にYESが当てはまると、「判断力」や「決定力」の問題も含んでいると考えることができます。

また、問題解決能力がどの程度あるのかを評価するためには、
□通帳をなくしてしまったときはどうしますか.
□クレジットカードを紛失したときはどうしますか.
□停電になったときはどうしますか.
□朝起きた時,病院の予約時間ぎりぎりだったらどうしますか.
□水道管が破裂したらどうしますか.
□ガスが止まってしまったらどうしますか.
□家族が病気になったときはどうしますか.
などと質問し、具体的な回答が得られるかどうかを確認して行きます。

「問題解決能力の低下」は「抽象的思考能力の低下」とも深く関連していますので、「抽象化」の能力も評価として取り入れておくと良いと思われます。
そのための質問として、
□学校と病院の類似しているところ,異なるところは何ですか.
□みかんとバナナの類似しているところ,異なるところは何ですか.
□「猿も木から落ちる」という諺の意味は.
□「弘法も筆の誤り」という諺の意味は.
などがあります。

認知症など重度化してくると、以下のような「判断力(問題解決能力)」の低下が見られます。
□季節や状況にあった服を自分で選ぶことができない.
□人が来ても,挨拶もしなくなった.
□孫のおやつを横取りして食べてしまう.
□隣の人の食事をとって食べてしまう.
□店先の商品を勝手にもってきてしまう(万引き).
□家の中で一日中ぼんやりして,何もせずに過ごすことが多くなった.

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