心電図に苦手意識を覚えている人は多いのではないでしょうか?リハビリテーション場面ではモニター心電図を利用しながらリハを実施することもあると思います。今回、リハビリに役立つモニター心電図の読み方として、波形の名称と電導刺激系についてまとめていきたいと思います。
目次
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刺激伝導系については以下のように定義されています。
刺激伝導系(しげきでんどうけい)とは、洞房結節で発生した心拍のリズムをあたかも神経のように心臓全体の心筋に伝え、有効な拍動を行わせるための構造である。
Wikipedia
要するに、刺激伝導系は自発的に電気刺激を発して、それを心臓全体に伝えていく役割を担っています。
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刺激伝導系による電気刺激が伝わっていく経路としては、
①洞結節
②房室結節
③ヒス束
④右脚、左脚
⑤プルキンエ繊維
となります。
このような刺激伝導により、心臓は心房から心室へと収縮していきます。
洞結節、心房、房室結節、ヒス束を合わせて上室と呼びます。
房室結節、ヒス束を合わせて房室接合部と呼びます。
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モニター心電図の波形を見ていきます。
記録用紙は、以下のように1mm四方のマスで構成されています。
記録用紙の、
横軸は「時間」
縦軸は「電位」
を示しています。
「時間」は1mmが0.04秒となっています。
「電位」は1mmが0.1mVとなっています。
正常波形では、おおよそ以下のような波形になります。
ここで、各線と刺激伝導系の関係性について見ていきます。
基線:P波の前などにある平坦な線。刺激伝導系は電気的活動を行なっていない時期。
P:心房筋の興奮
P-Qの間(PQ区間):房室接合部(房室結節、ヒス束を合わせた場所)の興奮
QRS:心室筋の興奮の始まりから、心室内伝導の終了
ST部分:心室興奮の極期
T:心室筋の再分極
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P波:0.06-0.10秒(1.5-2.5mm)、高さ0.25mV未満(2.5mm未満)
PQ間隔:0.12-0.20秒(3.0-5.0mm)
QRS波:0.06-0.12秒(1.5-3.0mm)
QT時間:0.36-0.44秒(9.0-11.0mm)
T波:0.20-0.30秒(5.0-7.5mm)
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心電図の記録用紙から、おおよその心拍数を知ることが可能です。
心電図波形を見て、そのRの部分が太線上にあるものを探します。
そこを基準として、次の太線が[300]次が[150]、[100]、[75]、[60]、[50]、[43]となります。
上図の心電図波形を見ると、[100]と[75]の間にあり、おおよその心拍数は[80]程度であることがわかります。