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バランスの構成要素は以下のものがあります。
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経験上、脳卒中片麻痺者のバランス障害には以下のような要因が考えられます。
・筋力低下
・筋緊張(非対称)
・感覚障害
・視覚依存した立位姿勢制御
ただし、感覚障害が重度であっても立位保持が安定している対象者は多いことを経験します。
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脳卒中片麻痺者が安定した立位保持を獲得する(立位の不安定性を最小にする)ためには、足圧中心を非麻痺側下肢に移動させることが一つの重要な要素です。
そのためには、非麻痺側下肢から状況に応じた環境情報や支持面情報の違いを知覚し、情報化してそれを利用しながら立位姿勢制御を行う必要があります。
これは、麻痺側下肢からの支持面情報を的確に捉えることができれば、もちろんより良好な立位バランス制御ができるということです。
先ほど、感覚障害が重度でも立位バランスが良い対象者がいることは述べましたが、非麻痺側下肢から状況に応じた環境情報や支持面情報の違いの知覚化や情報化が良好なことが考えられます。
しかし、脳卒中片麻痺者では適切な感覚の組織化や感覚情報の選択ができないことがあります。
そのような場合、一つの感覚情報の取得が不安定になっても、その感覚情報を利用し続けようとし、結果バランス不良状態となります。
ですから、脳卒中片麻痺者においては、姿勢制御において感覚の利用の仕方をいかに修正できるかという能力を鍛えることで、より安定した立位姿勢制御が可能になることが考えられます。
そのためには、脳卒中片麻痺者がどのような感覚情報に依存しているかを評価することも必要になります。
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開眼と閉眼、支持面を変化させながら視覚、体性感覚、前庭覚といった感覚情報の違いとその適応を評価します。
具体的には、指示面では硬い床面とバランスクッションのような柔らかい床面です。
その2つの指示面と開眼、閉眼を組み合わせてどの程度立位保持できるかを質と量で評価します。
すなわち、
①硬い床面、開眼
②硬い床面、閉眼
③柔らかい床面、開眼
④柔らかい床面、閉眼
の4つをテストします。
脳卒中片麻痺者では麻痺側と非麻痺側の違いもあることから、それぞれの下肢で支持面を変化させることでもより詳細な評価が可能になります。
前途した、
①硬い床面、開眼
②硬い床面、閉眼
③柔らかい床面、開眼
④柔らかい床面、閉眼
のテストの結果から、
開眼よりも閉眼で動揺が大きくなる場合、姿勢制御において視覚情報に依存していることを示しています。
また、硬い床面よりも柔らかい床面での立位で動揺が大きくなる場合、体性感覚情報に依存していることをしめしています。
床硬い床面、閉眼条件よりも柔らかい面、開眼条件で動揺が大きい場合、視覚情報の変化よりも支持面の変化に対する適応が不十分なことを示しています。
脳卒中片麻痺者では、一般的に視覚や体性感覚情報の減少に伴って身体動揺がより大きくなりやすいことが知られています。
このようなことから、脳卒中片麻痺者がどのような感覚情報を主に利用して姿勢を制御しているかを評価することが可能になります。
なお、前庭機能が低下している対象者では、低下していない対象者と比較し、閉眼した状態で柔らかい床面での立位保持時の身体動揺が増大すると言われています。
柔らかい床面の上では、体重心の位置と足関節からの体性感覚情報との内的関連性が低下すると言われていることから、足関節の位置覚や運動覚についての評価結果とともに結果を解釈する必要があります。
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視覚情報依存(硬い床面で開眼よりも閉眼で動揺が大きくなる)では視覚情報限定し、薄暗いまたは見えづらい視野で、バランス課題を行います。
例えば、照明の暗い場所でリーチング課題を行う、明るい場所から暗い場所に移動する、歩きながら水の入ったコップを運ぶ(地面でなく、コップを見る必要がる)、会話をしながら歩く(お互いの顔を見ながら)などです。
体性感覚情報(硬い床面よりも柔らかい床面での立位で動揺が大きくなる)では、柔らかい床面上でバランス課題を行います。
例えば、バランスクッション上での立位保持、リーチ課題などです。
支持面の変化に対する不適応(床硬い床面、閉眼条件よりも柔らかい面、開眼条件で動揺が大きい)では、様々な支持面を用いてバランス課題を行います。
例えば、一側の支持面ともう一側の支持面が異なる環境(柔らかい、硬い)、布団の上で、砂利道の上でなどです。
前庭機能障害では、視覚または体性感覚に依存するので、前庭機能障害を引き起こす頭部の運動と位置を評価し、それを含むような課題を設定します。
床のカゴからタオルを取り出し物干し竿に干す、様々な高さにある物品を見て説明する、バスケットボールでドリブルしながら歩くなどです。
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