歩行速度は、フレイルやサルコペニアとの関連性が指摘されており、それらの評価指標として用いられます。今回、歩行速度測定の意義と平均値やフレイル・サルコペニアとの関係性についてまとめていきたいと思います。

歩行速度測定の意義と平均値!フレイルやサルコペニアとの関係性

サルコペニアとフレイルについて勉強したい方は

 

 

サルコペニアとフレイル

サルコペニアについて、

ギリシャ語の「筋肉」を表す“ サルコ ”と、 「喪失」を表す “ペニア” を組み合わせた言葉で、 筋肉量が減少し、筋力や身体機能が低下している状態のことをいいます 。

http://www.tmd.ac.jp/medhospital/medical_central/document/eiyou_syokusai40.pdf

とあります。

フレイルについては、

加齢に伴い身体の予備能力 が 低下し 、健康障害を起こしやすくなった 状態 。 介護が必要となる前の段階で、 筋肉の減少に着目しているサルコペニアも、フレイルの一 因となります。フレイルは、筋肉や身体機能の低下の他、疲労感や活力の低下なども含みます。

http://www.tmd.ac.jp/medhospital/medical_central/document/eiyou_syokusai40.pdf

とあります。

これらのことから、サルコペニアは筋肉量と筋力に関与していることがわかります。
またフレイルにはサルコペニアも要因として含むことがわかります。

歩行速度測定の意義

歩行速度を測定する意義はどのような所にあるのでしょうか。

まずは単純に、リハビリテーションを行った際の結果を示すために用いられることがあります。

また、フレイルやサルコペニアの評価指標として歩行速度を測定することがあります。
その際には、フレイルやサルコペニアの方々における平均値やカットオフ値などを把握しておく必要があります。

歩行速度の測定方法

平面上16mの直線を歩行して、間の3m〜13m地点に要した時間を計測する方法があります。
*注意点としては対象者の転倒がないように、横につきながらリスク管理を行うことです。

歩行速度の平均値はどの位なのか

歩行速度の平均値はどの程度なのかを考えていきたいと思います。

日本の信号機の中で、最も早い設定としては歩行速度で1m/秒とされているそうです。
そのため、1秒間に1m進める能力があれば実用性としては十分だと考えることができます。

ちなみに、健常高齢者の平均歩行速度としては1.53〜1.83m/秒だと言われています。
また、片麻痺者の平均歩行速度としては0.40〜0.42m/秒だと言われています。

サルコペニアとの関連では、

1.10m/秒以下の歩行速度の者のうち、35%が4年後の生活機能が低下していた

サルコペニアと運動 エビデンスと実践

とされています。
しかし、歩行能力の低下とサルコペニアとの関連性は低いとの意見もあるようです。

フレイルとの関連では、様々な研究がありますが、Cardiovascular Health Studyでは約4.57mの歩行時間を性別・身長を考慮した中での下位20%を評価の判定基準としています。
また、Women's Health and Aging Studyでは、4mにおける歩行速度を女性のなかで身長を考慮して評価基準を定めています。
さらに、Obu Study of Health Promotion for the Elderlyでは、約2.44mにおける歩行速度を性別・年齢を考慮せずに評価基準を定めています。

上記のように、目の前にいる対象者の評価結果と参考値・基準値・カットオフ値などと比較し、対象者の状態を把握していくことになります。
もちろん、評価指標は歩行速度だけではありません。様々な評価指標を用いながらトータル的に対象者の状態を把握していくことが重要です。