認知症のADL評価として、SCR-DE(Self care rating for dementia, extended)があります。今回、SCR-DEの概要と評価方法、結果の解釈についてまとめていきたいと思います。

認知症のADL評価:SCR-DEの概要と評価方法、結果の解釈

SCR-DEの概要

SCR-DE(Self care rating for dementia, extended)は、認知症者のADL評価のツールです。
その特徴として、遂行機能障害を反映させているという点が挙げられます。
元々は、SCR-Dという評価尺度が先に作成されていました。

基本的 ADL ( basic  ADL : BADL )に含まれる更衣,整容 などのセルフケア全般から遂行機能障害を評価するため, dementia 患者のためのセルフケア評価尺度( Self ─ care  rating  for  dementia : SCR ─ D )を作成

佐藤 亜紗美ら「Self ─ care rating for dementia, extended ( SCR ─ DE ) :遂行機能障害を反映した認知症患者のセルフケア障害評価法の妥当性の検討」高次脳機能研究 第 31巻 第2号

SCR-DEは、更衣、入浴、整容、摂食、排泄の項目を評価します。
評価方法としては、主な介護者に対して面接(インタビュー)を行います。
それぞれのADL動作について、開始への声かけが必要か、活動を始めてからは声かけや監視がなくても準備や段取り、遂行を適切に行えるか、活動を遂行するためにはどの程度の頻度で指示や誘導が必要か、活動の工程ごとに介助が必要かなどについて聴取していきます。
聴取内容から、各動作に対して、
0点:自立
1点:開始に激励が必要
2点:適宜指示誘導が必要
3点:1段階ずつの指示誘導が必要
4点:1段階ずつの指示誘導と適宜動作介助が必要
5点:1段階ずつの介助が必要
の6件法にて評価します。

評価項目の中に、「セルフケア全体」というものがありますが、これは例えばトイレに行ってから食事をとり、歯を磨くといったような全体の流れの中でスムーズに活動を遂行していくことができるかということを評価していきます。
なお、「セルフケア全体」の採点は0点〜3点となっています。

 

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SCR-DEの評価方法

評価項目

・更衣(着替え)
・入浴(お風呂)
・整容(洗面・歯磨きなど)
・摂食(食事)
・排泄(トイレ使用)
*トイレを用いない場合は評価項目から除外する
・セルフケア全体

 

SCR-DEの結果の解釈

各項目の得点が高いほど、動作遂行においての介助(誘導・声かけまたは身体的介助)の必要性が高く、遂行機能障害があると解釈されます。

認知症の方においては、「組織かと順序立ての障害」が見られることがあり、活動の手順や動作の性急さ(タイミングの悪さ)、ペース配分、動作の質(例:早すぎて質が悪い)などに関連します。
このような症状を呈するということを知っておき、各活動においてどの工程のどの部分にどのような手助けが必要なのかを観察し、考えることがリハビリテーションにおいては大切な要素となります。
認知症者の支援については以下の記事も参照してください。
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アルツハイマー型認知症のコミュニケーション障害と支援方法
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