GDS(Geriatric Depression Scale)は高齢者のための自己記入式のうつ病スクリーニング検査です。今回、GDSの概要と実施方法、結果の解釈について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

GDSの概要と実施方法、結果の解釈

参考文献

加藤 佑佳ら「高齢者ケアにおけるアセスメント:精神的側面」高齢者のケアと行動科学 特別号 2011 第16 巻 PP. 16–30

高齢者とうつ

うつは高齢者の精神症状のなかでも頻度が高く、うつ病を有する高齢者はそうでない者と比較して介護保険の申請に至る可能性が高いことが報告されているようです。
うつは日常生活動作能力の低下や、QOL低下とも関連しており、うつ病の診断を的確に行えることは重要です。
リハビリセラピストとしては、高齢者のうつ傾向が疑われる場合、早期発見の一助となるように動いていく必要があります。
うつと自殺について、

高齢者者では自殺既遂率が高いことが報告されている。実際,うつ病のスクリーニングと自殺予防の介入を組み合わせることで,自殺率を約50%低下させることに成功した事例も報告されている。

 高齢者ケアにおけるアセスメント:精神的側面

とあります。

 

高齢者のうつの特徴

高齢者のうつでは多様な症状が存在し、身体症状、不安焦燥などの精神症状、物忘れの訴えなどが中心であり、気分の落ち込みや意欲低下が見られる(語られる)ことは少ないと言われています。
また睡眠障害や食欲低下は、高齢者では元から存在していることも多く、うつを見分ける手がかりとしては弱いといえます。

GDSの概要

GDS(Geriatric Depression Scale)は高齢者のための自己記入式のうつ病スクリーニング検査です。
完全版は30項目で、短縮版(15or5項目)もあります。集中力・理解力低下がある場合、短縮版がよいとされています。

【スポンサーリンク】

 

評価項目

https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/tool/pdf/tool_11.pdf

 

結果の解釈

太字の合計点を算出します。
完全版は11 点以上をうつ状態と判定します 短縮版では5 点以上をうつ傾向あり、11点以上で明らかなうつ状態と判定します。
認知症失語症がある場合、うつの診断は困難になります。

認知症うつ病を合併することで、 実際の重症度以上に生活機能が低下してしまうこと(過剰障害) があり,認知症の重症度に関わらず常にうつを念頭に置いてアセスメントしていく必要がある。若年者のうつで診断の根拠となる抑うつ気分や興味喜びの消失は言語的能力の低下がある場合は確認が困難である。そこで,社会的交 流やいつもの活動に反応して表出される興味や喜び,社会的ひきこもりや孤立といった他者から評価可能な症状に注目してアセスメントする必要がある。

高齢者ケアにおけるアセスメント:精神的側面

【スポンサーリンク】