脳卒中者の体幹の運動機能障害を評価するツールとして、Trunk Impairment Scale(B) があります。今回、Trunk Impairment Scale(B)の概要と評価方法、結果の解釈について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

Trunk Impairment Scale(B) の概要と評価方法、結果の解釈

引用・参考文献

Trunk Impairment Scale(B) の概要

Trunk Impairment Scale(B) は、体幹機能障害尺度で、脳卒中後の体幹の運動機能障害を評価することが可能です。
Trunk Impairment Scale(B)では、7項目から構成されています。
垂直位と腹部筋力の項目はSIAS(Stroke Impairment Assessment Set)に由来しています。
他5項目は体幹の垂直位の予測、麻痺側または非麻痺側の体幹回旋筋力、麻痺側と非麻痺側の両方における立ち直り反射となっています。
0〜3の4点尺度で採点が行われます。

 

Trunk Impairment Scale(B) の評価方法

体幹垂直位の知覚」
地面から足が離れた状態で背もたれなし。
ベッド端あるいは椅子座位。
セラピストは患者の肩の両側を保持し、患者の体幹を左右に傾ける。
患者は、体幹が垂直位にあると感じたときに示す。
セラピストは、ヤコビー線の中点から引いた垂線から傾いた体幹角度を計測します。
0:角度≧30°
1:角度<30°、≧20°
2:角度<20°、≧10°
3:角度<10°

「麻痺側体幹回旋筋力」
背臥位から非麻痺側へ寝返る。
腕は胸の前で交差させ、足は伸展位で保持する。
手足で床を押したり、ベッドの布を引っ張ることなく、身体を寝返らせる。
*安定のための等尺性収縮、外腹斜筋よりも他の筋(大胸筋)の寝返り中の活性がみられる。
0:麻痺側の外腹斜筋に収縮が記録されない
1:外腹斜筋の収縮は麻痺側にみられるが、患者は身体を寝返らせることができない
2:患者は麻痺側肩甲骨を持ち上げることができるが、完全に身体を寝返らせることができない
3:患者は完全に寝返ることができる

「非麻痺側体幹回旋筋力」
背臥位から麻痺側へ寝返る。
0:非麻痺側の外腹斜筋に収縮が記録されない
1:外腹斜筋の収縮は非麻痺側にみられるが、患者は身体を寝返らせることができない
2:患者は非麻痺側肩甲骨を持ち上げることができるが、完全に身体を寝返らせることができない
3:患者は完全に寝返ることができる

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「麻痺側での立ち直り反射」
背もたれなしでベッドや椅子の端に座る。
セラピストは患者の肩を非麻痺側側方に約30°押し、患者の体幹の麻痺側で誘導された反射の度合いに応じて評価する。
0:反射は誘導されない
1:反射はわずかに誘導され、患者は前と同じ直立した位置に身体を戻すことができない
2:反射は強くないが、患者は前と同じ直立した位置にほぼ身体を戻すことができる
3:反射は十分強く、患者はただちに前と同じ直立した位置に身体を戻すことができる

「非麻痺側での立ち直り反射」
患者の肩を麻痺側側方に約30°押す。
0:反射は誘導されない
1:反射はわずかに誘導され、患者は前と同じ直立した位置に身体を戻すことができない
2:反射は強くないが、患者は前と同じ直立した位置にほぼ身体を戻すことができる
3:反射は十分強く、患者はただちに前と同じ直立した位置に身体を戻すことができる

「垂直位の脳卒中機能障害評価セット」
0:患者は座位を保持できない
1:座位は片側に傾きながらしか保持することができず、患者は直立した位置に姿勢を正すことができない
2:患者はそうするように思い出されたときに垂直に座ることができる
3:患者は正常の方法で垂直に座ることができる

「腹部筋力の脳卒中機能障害評価セット」
車椅子、背もたれの高い椅子のいずれかで45°のセミリクライニングポジションで休んでいる患者で評価される。
患者は椅子の背から肩を上げ、座位をとる。
0:患者は座ることができない
1:患者は動きに対する抵抗が提供されなければ座ることができる
2:患者は、セラピストによる胸骨の圧迫にもかかわらず、座ることができる
3:患者は腹部筋の良好な強さがあり、かなりの抵抗に抗して座ることができる

Trunk Impairment Scale(B) の結果の解釈

合計得点は0〜21点となります。

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