ADL遂行において、姿勢制御は重要な役割を担っています。体幹筋の弱化は、姿勢制御を不安定なものにし、ADL遂行を妨げます。今回、体幹運動(屈曲、伸展、側屈、回旋)パターンの評価方法について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 体幹運動(屈曲、伸展、側屈、回旋)パターンの評価方法

引用・参考文献

体幹屈筋制御の評価

体幹屈筋の制御の評価方法です。

 

1.直立座位から、肩を股関節よりも後方にゆっくりと移動させます。
 上部体幹から運動が始まり、体幹屈筋の遠心性収縮を誘発します。
 最終域の保持では体幹屈筋の等尺性収縮が行われます。
 体幹筋の一側が弱化していれば、弱い側に体幹が回旋(後方移動)します。

2.1の終了肢位から、肩を前方に移動させ、直立座位姿勢に移動させます。
 この運動は体幹屈筋の求心性収縮により行われます。
 体幹筋の一側が弱化していれば、弱い側に体幹が回旋(後方移動)します。

3.アライメントが整った座位では、腰部屈曲姿勢をとることがあります。
 この運動パターンは下部体幹と骨盤より始まります。
 自動運動によりパターンが行われると求心性の屈筋の収縮になります。
 下部背部伸筋の弛緩があると、この姿勢をとることがあります。

 4.背臥位から水平面で起き上がって座る(長座位)ようにさせます。
 この運動では主に腹直筋が活動し、体幹屈筋の抗重力位の制御を評価しています。
 片方の肩を持ち上げ、体幹屈曲と回旋により肩に体幹を横切らせ(寝返り)ます。
 この運動では主に腹斜筋が活動し、体幹屈筋の抗重力位の制御を評価しています。

5.端座位にてセラピストが患者の下肢を持ち上げ、股関節屈曲を増加させます。
 後方への転倒をこらえている間、体幹屈筋の等尺性収縮が必要になります。

 

1.骨盤後傾を伴う脊椎屈曲姿勢から、下部体幹と骨盤の運動により骨盤前傾、腰椎正中位からやや前傾した脊柱伸展位をとります。
 この運動は体幹伸展筋の求心性収縮により行われます。

2.アライメントの整った座位から、矢状面で股関節の前で肩を保ちながら、前方の傾きに対して脊柱をまっすぐ保ちます。
 この運動は体幹伸筋の遠心性収縮により行われます。
 中間から最終域まで姿勢保持している場合、体幹伸筋は等尺性収縮をしています。
 一側の弱化がある場合、非対称性の運動となります。
 床へリーチした場合などでは、体幹運動の最終域では脊椎靭帯の緊張が姿勢を保持します。

【スポンサーリンク】

 

3.体幹前傾姿勢から肩を後方移動させて直立座位姿勢に戻させます。
 この運動では股関節伸筋が運動を開始し、体幹伸筋は求心性に働きます。

4.背臥位にて股・膝関節屈曲位とし、ブリッジ活動をさせます。
 この運動は、背部・臀部伸筋の求心性収縮により行われます。
 姿勢の保持では等尺性収縮が行われます。
 背臥位に戻る際は、背部・臀部の遠心性収縮で行われます。

体幹側屈筋制御の評価

1.アライメントの整った座位から、上部体幹は、肩を股関節に近づけます。
 最終姿勢は、伸張された側の遠心性収縮により行われます(右側屈では左の体幹筋の遠心性収縮が主となる)。
 中間位と最終域での姿勢保持は、等尺性収縮を評価することができます。

2.体幹側屈から直立座位姿勢に戻ります。
 この運動は、体幹側屈筋の求心性収縮により行われます。

3.肩と股関節を近づけるように側屈させます。
 この運動では、体幹は荷重された位置で伸張され、荷重していない位置で短縮します。
 また、短縮した側の側屈筋の求心性収縮により行われます。
 この運動パターンが行われることにより、前頭面での腕の長さを超えたリーチが可能になります。

体幹回旋制御の評価

体幹回旋の主な筋は腹斜筋です。
左方向への体幹回旋では、右外腹斜筋と左の内腹斜筋が働きます。
正常な回旋運動では、伸筋と屈筋が体幹両側で活動する必要があります。

1.直立座位姿勢から、反対側(正中線を超えて)にリーチをします。
 この運動は屈曲と回旋の組み合わせで、腹斜筋の求心性収縮、背部伸筋の収縮によるものです。

2.下部体幹と骨盤の一側の前方移動(前方いざり)を行います。
 この運動は、回旋を伴う伸展となります。

3.肩の高さで後方へ手を伸ばします。
 この運動は、回旋を伴う伸展となります。

4.骨盤を挙上し、対側後方に回旋させます(後方へのいざり動作)。
 この運動は回旋を伴う屈曲となります。

5.背臥位にて肩を持ち上げ、身体の反対側に向かい体幹を回旋させます。
 この運動は、腹斜筋の求心性収縮により行われます。

【スポンサーリンク】

 

ブログには書けない裏話、更新通知、友だち限定情報などを配信(完全無料)!まずは友だち追加を♪ 友だち追加