ADL動作では四肢の使用のために様々な体幹制御が必要です。体幹制御の訓練を行う際には、各姿勢の特徴を利用しながら、対象者に必要な体幹制御を学習してもらいます。今回、ADLにつなげる体幹制御のトレーニングについて、文献を参考にまとめていきたいと思います。

ADL動作につなげる体幹制御〜様々な姿勢を利用して〜 

文献

補助的手段としての姿勢の利用

体幹制御のトレーニングを行うには、実際の課題の中で制御を学習してもらう他に、補助的手段として様々な姿勢を利用することもあります。

その場合、姿勢の選択は、対象者のニーズを考慮する必要があります。
また、その姿勢がADL動作に必要な体幹制御を含んでいることが重要です。

足組み座位

足組み動作は、下衣動作、下半身の洗体などのADL課題に必要な体幹制御を含みます。
この姿勢では、体重は一側の坐骨結節に移動します。
また、交差する下肢は股関節屈曲位となり、そのときハムストリングスは骨盤を後傾させ、重心が後方に移動します。
それを制御するために、腹部筋の筋収縮により後方へのバランスの崩れを防ぎます。
下肢を組むことが困難な場合、タオルを使用することで動作が行いやすくなります。

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テーブルで両上肢(前腕)に荷重する座位

姿勢制御に困難がある(ほぼ不能)場合、テーブルで両前腕に荷重する座位をとることがあります。
この姿勢では、上肢は近位部の安定性確保のために使用されます。
この姿勢で、体幹前方、後方、側方への体重移動とその制御を学習します。
この姿勢では上肢は課題への参加は困難です。

肘立て位腹臥位

肘立て腹臥位は体幹伸展を促すために利用されます。
上肢のアライメントが不十分であると肩の痛みを招いてしまうことがあります。
呼吸状態を損なうリスクもあります。
この姿勢は、床から立ち上がる、床から椅子へ移動する際に必要となる可能性もあります。

膝立ち位

膝立ち位は体幹や股関節伸展を促すために利用されます。
立位姿勢の制御が不十分な場合に、段階付けとして利用することがあります。
前方に支持物を設置して、上肢支持の中で前後左右への体重移動を学習してもらうことがあります。
バランス保持が可能であれば、体幹制御の中での四肢の機能的な使用の練習として、風船バレーをしたり、リーチ動作練習を行います。

座位での股関節屈曲角による変化

股関節の屈曲角の違いにより、体幹制御が異なります。
高い椅子(高座位)に座る(股関節より下に膝がある)ことは、股関節屈曲角を減少させ、体幹の伸展をより促すことが可能です。
股関節より上に膝がある姿勢(股関節屈曲角の増加)では、より体幹屈筋の収縮が必要となります。

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