ADLを観察する上では、観察された遂行上のエラーがどのような機能障害により引き起こされているかを考えていくことが大切です。その際、対象者の脳の損傷されている部位からも照らし合わせていくことで、仮説が信頼性のある物に近づいていきます。今回、脳損傷により生じる症状(感覚、高次脳機能障害)について、文献を参考にまとめていきたいと思います。



目次

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視床損傷のリハビリテーション(なぜその症状が出現するのか?脳画像からの評価項目選定や治療戦略立案)

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頭頂葉,側頭葉,後頭葉損傷により生じる症状の一覧

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文献

頭頂葉における皮質での情報伝達の流れ

頭頂葉における皮質での情報伝達の流れは、
一次感覚野(中心後回)

二次感覚連合野(上頭頂小葉)

三次連合野(下頭頂小葉)
となっています。

頭頂葉の障害部位と出現する機能障害(一次感覚皮質)

一次感覚皮質の損傷による機能障害には以下のものが考えられます。

・体性感覚障害
触覚障害
固有感覚障害

頭頂葉の障害部位と出現する機能障害(上頭頂連合皮質)

上頭頂連合皮質の損傷による機能障害には以下のものが考えられます。

・体性感覚の識別障害
触覚識別と局在化の障害
固有感覚の識別の障害
2点識別の障害
鋭さの識別の障害
・失認
筆跡感覚の障害
立体覚失認
運動保続

頭頂葉の障害部位と出現する機能障害(下頭頂連合皮質)

下頭頂連合皮質の損傷による機能障害には以下のものが考えられます。

・失行
観念運動失行
観念性失行
構成失行
・失認
失行失認症
視空間失認
・視空間症候群
・図と地の判別困難
・形体の恒常性の障害
・空間における位置の知覚障害
・空間関係の障害
・構成失行
・地誌的失見当
・深さと距離の知覚の障害
・空間位置に対する記憶の障害
・半側空間無視
・視覚性失読
・視覚性失算
・視覚性失書
・身体図式の障害
半側無視
病態失認
体性感覚失認
手指失認
左右識別障害
・失語症
錯誤
伝導失語
文法的構造の理解の障害(ウェルニッケ失語)(ジャーゴン失語)
・失書
空間性失書
綴りの間違い
錯書
失行性失書
・失読
錯読
失書性失読(文字、単語盲)
・失算
空間性失算
失読性/失書性失算
計算障害

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ADL観察に役立つ!側頭葉・後頭葉損傷により生じる症状(高次脳機能障害)

側頭葉・後頭葉 における皮質での情報伝達の流れ

側頭葉における皮質での情報伝達の流れは、
一次聴覚皮質

聴覚連合皮質/辺縁系連合皮質

頭頂葉下部
となっています。

後頭葉における皮質での情報伝達の流れは、
一次視覚皮質

視覚連合皮質

頭頂葉下部
となっています。

側頭葉の障害部位と出現する機能障害(一次聴覚皮質)

一次聴覚皮質の損傷による機能障害には以下のものが考えられます。

・聞くことの明瞭度の低下

側頭葉の障害部位と出現する機能障害(聴覚連合皮質)

聴覚連合皮質の損傷による機能障害には以下のものが考えられます。

・失語
ウェルニッケ失語
音韻の聴覚性判別障害
言語的記憶障害
失名詞
周りくどい表現
錯誤
・失認
聴覚、音失認
聴覚、言語性失認
失音楽症
・失算
・高次視覚機能障害

側頭葉の障害部位と出現する機能障害(辺縁系連合皮質)

辺縁系連合皮質の損傷による機能障害には以下のものが考えられます。

・記憶
言語性記憶障害
視覚性記憶障害
短期記憶障害
逆行性健忘
順行性健忘
・情動的障害
・人格障害

後頭葉の障害部位と出現する機能障害(一次視覚皮質)

一次視覚皮質の損傷による機能障害には以下のものが考えられます。

・同名半盲、視野欠損

後頭葉の障害部位と出現する機能障害(視覚連合皮質)

視覚連合皮質の損傷による機能障害には以下のものが考えられます。

・視覚失認
相貌失認
視覚-物体失認
同時失認
視覚-空間失認(空間失算、空間失書、構成失行、地誌的失見当含む)
連合型視覚失認
色彩失認
純粋な単語盲(失認性失読)



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転職サイト利用のメリット

何らかの理由で転職をお考えの方に、管理人の経験を元に転職サイトの利用のメリットを説明します。

転職活動をする上で、大変なこととして、、、

仕事をしながら転職活動(求人情報)を探すのは手間がかかる

この一点に集約されるのではないでしょうか?(他にもあるかもしれませんが)

管理人は転職サイトを利用して現在の職場に転職しました。

コーディネーターの方とは主に電話やLINEを通してのコミュニケーションを中心として自分の求める条件に合う求人情報を探してもらいました。

日々臨床業務をこなしながら、パソコンやスマホで求人情報を探すというのは手間ですし、疲れます。

そういう意味では、転職サイト利用のメリットは大きいと考えています。

転職サイト利用のデメリット

デメリットとしては、転職サイトを通して転職すると、転職先の病院や施設は紹介料(転職者の年収の20-30%)を支払うことです。

これがなぜデメリットかというと、転職時の給与交渉において、給与を上げにくいということに繋がります。

それでも、病院や施設側が欲しいと思える人材である場合、給与交渉は行いやすくなるはずです。

そういった意味でも、紹介してもらった病院や施設のリハビリ科がどのような現状で、どのような人材が欲しいのかといった情報が、自分の持つ強みを活かせるかといった視点で転職活動を進めていくことが大切になります。

転職サイトは複数登録することも必要

転職サイトは複数登録しておくことが重要になるかもしれません。

それは、転職サイトによって求人情報の数に違いが生じることがあるからです。

せっかく転職サイトを利用するのであれば、できるだけ数多くの求人情報の中から自分の条件にあった求人情報を探せる方が良いはずです。

その分複数のコーディネーターの方と話をする必要がありますが、自分のこれからのキャリアや人生を形作っていく上では必要なことになります。

また、コーディネーターの方も人間ですから、それぞれ特性があります。

自分に合う合わないと言うこともありますから、そういった意味でも複数サイトの登録は大切かもしれません。

とにかく行動(登録)!管理人も登録経験あり!転職サイトのご紹介!

ネット検索にある転職サイトの求人情報は表面上の情報です。

最新のものもあれば古い情報もあり、非公開情報もあります。

各病院や施設は、全ての求人情報サイトに登録する訳ではないので、複数登録する事で より多くの求人情報に触れる事ができます。

管理人の経験上ですが、まずは興味本位で登録するのもありかなと思います。

行動力が足りない方も、話を聞いているうちに動く勇気と行動力が湧いてくることもあります。

転職理由は人それぞれですが、満足できる転職になるように願っています。

管理人の転職経験については以下の記事を参照してください。

「作業療法士になるには」「なった後のキャリア形成」、「働きがい、給与、転職、仕事の本音」まるわかり辞典

転職サイト一覧(求人情報(非公開情報を含む)を見るには各転職サイトに移動し、無料登録する必要があります)

PT/OT/STの転職紹介なら【マイナビコメディカル】