今回、神経難病患者のための主観的QOL評価尺度の概要と使用方法、結果の解釈について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 神経難病患者のための主観的QOL評価尺度の概要と使用方法、結果の解釈

文献

竹内 博明ら「パーキンソン病患者の主観的QOL評価」日本看護研究学会雑誌 Vol.22 No.4 1999

神経難病とは

神経難病とは神経の病気の中で、はっきりした原因や治療法がないものをいいます。具体的には運動ニューロン病(筋萎縮性側索硬化症、脊髄性筋萎縮症など)、脊髄小脳変性症(脊髄小脳萎縮症、他系統萎縮症など)、多発性硬化症、重症筋無力症、パーキンソン病、進行性核上性麻痺などがあります。原因がわからないといっても途中まではわかっているものや、根本的に直すことは難しいけれども、日常生活が可能になるような治療があるものもあります。神経難病といっても治療が有効なものと難しいものとがあります。直接治療法がなくとも医療がかかわることで少しでも生活しやすくすることはできます。

代表的な神経内科の病気「神経難病」|神経内科の主な病気|日本神経学会

 

神経難病患者のための主観的QOL評価尺度の概要

神経難病患者のための主観的QOL評価尺度は、厚生省(現厚生労働省)特定疾患難病の疫学調査班により開発されたものです。
この評価では、神経難病の特徴から、病気や障害の「受容」、生活に対する「満足」「志気(物事を行おうとする気持ち)」の3つの要素がQOLの主観的な面に反映すると考えられています。
「受容」が4項目、「満足」が6項目、「志気」が17項目の計27項目から構成されています。
各項目に対し、「はい」が0点、「どちらでもな」が1点、「いいえ」が2点で回答します(中には「はい」を2点、「いいえ」を0点とする項目もあり)。

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神経難病患者のための主観的QOL評価尺度の評価方法

# 1 行きたいところややりたいことは困難があっても実行しますか
# 2 自分の存在が何かの役に立っていると思いますか
# 3 普段身の回りのことはなるべく自分でするようにしていますか
4 あなたはたくさんの異なる症状に苦しんでいると思いますか
# 5 病気があっても自分なりの生活ができていると思いますか
6 自分が病気であることを人に知られたくないと思いますか
7 さびしいと感じることがありますか
8 最近になって小さなことを気にするようになったと思いますか
9 心配だったり気になっていたりしてねむれないことがありますか
10 前よりも腹を立てる回数が多くなったと思いますか
11 あなたは心配事がたくさんあると感じますか
12 悲しいことがたくさんあると感じますか
13 夜中に具合が悪くなったらどうしようと思うことがありますか
# 14 家族や親戚や友人との行き来に満足していますか
# 15 家族や親戚にとって自分の存在が必要だと思いますか
# 16 友人や知人との関係はうまくいっていますか
# 17 仲の良い友人がいますか
18 人があなたの病気をどのように思っているか気になりますか
19 周囲の人に対して腹を立てることが多いですか
20 自分の姿を人にみられたくないと思いますか
21 鏡を見るのが嫌と思うことがありますか
# 22 今の生活に張り合いを感じていますか
23 生きていても仕方ないと思うことがありますか
# 24 趣味や楽しみを持って生活していますか
# 25 これから先何か楽しいことが起こると思いますか
# 26 あなたは最近何かに感動しましたか
27 病気に対する偏見を感じますか

*#は「はい」を2点、「いいえ」を0点として採点します。

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神経難病患者のための主観的QOL評価尺度の結果の解釈

27項目の合計得点をQOLスコアとします。
最高点は54点で、得点が高いほどQOLが高いことを示しています。
この評価尺度によって、リハビリテーションでは治療効果の判定や、対象者がどのような領域に満足度を感じているか/いないかを把握し、アプローチに役立てることができます。

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