肩関節の痛みには、安静時痛、夜間痛、動作時痛などがあります。動作時痛の中で、肩の上げ始めに痛みが出ているときは、回旋筋腱板が関与している可能性があります。今回、肩の動作時痛(0-60°)における腱板機能テストと結果の解釈について、まとめていきたいと思います。
目次
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肩の動作時痛(挙げ始め:0-60°)における腱板機能テストと結果の解釈
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肩の動作時痛(0-60°)はなぜ起こるか
肩の動作時痛(0-60°)では、腱板の炎症が強いことが予測されます。
腱板といっても、腱板には棘上筋、棘下筋、肩甲下筋、小円筋があり、肩の挙上を考えると、さらに上腕ニ頭筋長頭の影響も考える必要があります。
治療に結びつけるには、どこの腱板に炎症が生じているのかをおおよそ見当をつける必要があり、そのためには腱板に対する評価を行っていくことが大切になります。
肩の動作時痛(0-60°)においては、上肢の挙上に伴う収縮があって痛いのですから、収縮時痛に関して評価を行っていく必要があります。
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腱板機能テストの概要と注意点
肩の動作時痛(0-60°)における腱板機能テストは、収縮時痛を評価するテストを用います。
このテストでは、肩甲骨面に対して外転0°等尺性収縮を求めます。
関節運動が入ると、インピンジメントの要素が混在してしまうため、関節運動は伴わずに評価をする必要があります。
肩甲骨面で行う理由は、腱板筋は肩甲骨から上腕骨に付着する筋であるため、肩甲骨面上に沿って上肢を挙上させることで、正確に腱板の機能を評価することができます。
上腕骨は内外旋中間位、内旋位、外旋位と変化をつけて行いますが、目一杯回旋させることが大切です。
前腕の回内外のみでみかけ上の内外旋を作らないようにします。
上腕骨の回旋位は、内外旋中間位に比べて肩甲骨の位置が変化するので、その都度肩甲骨の位置を確認して、肩甲骨面挙上していきます。
内外旋を加えて評価することで、どの腱板筋に炎症が生じているかを判別する材料にしていくことができます。
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腱板機能テストの方法
①上腕骨内外旋中間位で肩甲骨面挙上0°に対して抵抗をかける
②上腕骨内旋位で肩甲骨面挙上0°に対して抵抗をかける
③上腕骨外旋位で肩甲骨面挙上0°に対して抵抗をかける
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腱板機能テストの解釈
中間位で痛い:全腱板、棘上筋、棘下筋上部
内旋位で痛い:棘下筋上部、棘上筋後部
外旋位で痛い:肩甲下筋上部、上腕二頭筋長頭、棘上筋前部
の可能性があります。そこからさらに原因となる筋肉を調べるため、上肢下垂位での内外旋抵抗テストを行います。
どうしてこのような解釈になるのかは、腱板の走行をイメージするとわかりやすくなります。
例えば上腕骨が内旋すると、肩甲骨面上での挙上に対して、棘上筋上部や棘上筋後部が働きやすい位置になります。
このようにしていくと、暗記する必要はありません。
腱板機能テストのついては以下の書籍についても方法や解釈が書かれていました。
動作分析 臨床活用講座―バイオメカニクスに基づく臨床推論の実践
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判別テスト
腱板機能テストで、おおよその原因筋の見当がつけば、判別テストを行いさらに筋肉を絞っていきます。
具体的には上肢下垂位での内外旋抵抗テスト、スピードテスト(外旋位での挙上)を行います。
①上肢下垂位にて内旋運動に抵抗をかける
②上肢下垂位にて外旋運動に抵抗をかける
③上腕骨外旋位にて挙上運動に抵抗をかける
内旋であれば主動作筋は肩甲下筋、外旋であれば主動作筋は棘下筋、外旋位での挙上では上腕二頭筋長頭です。
判別テストを実施することにより、さらに犯人探しが行いやすくなります。
なお、上腕二頭筋長頭腱の問題(不安定性)がある場合、亜脱臼気味のような感じになることがあります。
その場合は、触診するとグリグリとする感覚が得られます。
全テストで痛みが強い場合、腱板損傷がかなりひどい状況であるか、関節内の病変であることが予測されます。
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圧痛は一番最後で確認する!
患者さんが「動かしはじめに痛い」と訴えがあるときに、始めに圧痛を確認をしてはいけません。
圧痛は収縮時痛があるときだけではなく、ただ単に筋緊張が亢進しているときにもみられるためです。
そのため腱板機能テスト、判別テストの後に圧痛を確認することをお勧めします。
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