ゲルストマン症候群のリハビリテーションでは、近年はイメージ操作の概念を中心にアプローチが行われています。今回、ゲルストマン症候群に対してはどのようなリハビリ(作業療法)を行うのかについてまとめていきたいと思います。

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ゲルストマン症候群に対してはどのようなリハビリ(作業療法)を行うのか

ゲルストマン症候群の四兆候と日常生活上の困難さ

ゲルストマン症候群の四兆候といえば、

・左右失認
・手指失認
・失算
・失書

があります。

ゲルストマン症候群では、これらの他にも失行などの高次脳機能障害を合併していることもあります。

また、これらの四兆候から推測される日常生活上の困難さの例としては、

・衣服の左右と自分の身体部位が適応できない(左右失認、イメージの内的回転の障害)
・手指失認による巧緻動作の低下
・地図を頼りに目的地にたどり着けない(進行方向が変わったときに地図を回転させるまたは心的に回転させることが困難)
・買い物で値札を見ても値段がわからない、自動販売機で買い物ができない(失算)
・電話をかけられない(失算(数の概念))
・サインすることができない(失書)

などが考えられます。

詳しくは、以下の記事を参照してください。
ゲルストマン症候群で観察される症状と日常生活上の問題点

 

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ゲルストマン症候群とイメージ操作の障害

ゲルストマン症候群をイメージ操作の障害だととらえる見方があります。

手指や左右の認知においては、視覚的なイメージの低下やその比較・照合に問題があると考えることができるでしょう。

計算においては、繰り上がりの操作は頭の中でイメージを操作して行っています。

字を書くことについては、自発書字であれば視覚イメージが保たれている必要があります。

このように、ゲルストマン症候群をイメージ操作の障害ととらえることで、障害像が理解しやすくなるのではないでしょうか。

 

ゲルストマン症候群への作業療法アプローチ

ゲルストマン症候群をイメージ操作の障害ととらえると、作業療法アプローチはどのようなものがあるのでしょうか。

文献などを参考にすると、

・ペグを用いた鏡写しの課題
・逆さ文字課題
・立体図形模写
・計算課題
・地図の回転課題

などがあります。

ペグを用いた鏡写しの課題

ペグを用いた鏡写しの課題では、まず正方形のペグ台を用意し、対角線を引きます。

図のように、一つのエリアに挿してあペグに対して、鏡写しになるように逆のエリアにペグを挿していきます。

段階付けとしては、ペグの数、ペグの配置(ペグ同士が近い、遠いなど)に配慮します。

 

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逆さ文字課題

逆さ文字課題では、図のように、文字を180度回転させて書いていきます。

段階付けとしては、文字の数、文字の様式(ひらがな、カタカナ、数字、漢字)などを組み合わせて行っていきます。

計算課題

計算課題で重要なのは、例えば8+3を頭の中で行う時に、「3を2と1に分けて」、「8+2+1」にすると「11」というように頭の中でイメージしながら行えることです。

文章問題から計算式を導き出すような課題を用いることも、イメージ操作の訓練になります。

あまりリハビリテーションには関係がないですが、このような取り組みは文章の数量化といい、小学校低学年のお子様の計算力を身につけさせるのにはとても良いことだそうです。

地図の回転課題

地図の回転課題では、例えば図のような簡単なものを用意し、矢印の方向に進んでいる時に、三角印の場所にいるとしたら、どのように地図を回せば今実際に向いている方向と同じにできるかということを行ってもらいます。

以下のものを参考にしています。
田中 楓ら「右頭頂葉皮質下出血により,道順障害,構成障害, 失算,失書を呈した一例」認知リハビリテーションVol.16, No.1, 2011
http://jotc50.mas-sys.com/pdf/endai101068.pdf
http://totc23.umin.jp/theme/adoption/pdf/1D-2-3.pdf

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