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脳卒中片麻痺者に対する電気刺激療法の基礎と実践(筋促通、筋萎縮、痙縮筋に対するパラメータ設定)

今回は、脳卒中片麻痺者に対する電気刺激療法における基礎知識と実践方法(筋促通、筋萎縮、痙縮筋に対するパラメータ設定など)についてまとめていきたいと思います。

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脳卒中片麻痺者に対する電気刺激療法の基礎と実践(筋促通、筋萎縮、痙縮筋に対するパラメータ設定)

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電気刺激療法について

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電気刺激療法と脳の可塑性

まずは、健常者における随意運動と脳部位との関連をみていきます。

上図を見ると、運動野には、運動前野と一次感覚野からの投射があることがわかります。

運動前野で運動プログラムが構築され、運動野へ情報が伝わり、下降性の経路を通って運動ニューロンを興奮させ、関節運動が生じます。

関節運動を行うことで、求心性の経路を通って、感覚情報が一次感覚野へ送られ、運動野にフィードバックされます。

脳卒中片麻痺者においては、以下の図のようになります。


運動野からの指令がない、または減弱することにより、運動ニューロンは興奮しにくく、結果として関節運動は起こりにくくなります。

そのため、感覚情報も乏しく、運動野へのフィードバックもあまりない状態となります。

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電気刺激療法と脳の可塑性

人間の脳は一次運動野からの指令が、脊髄を通って抹消の運動器に刺激が伝達され、運動が生じます。

運動を利用して行動を起こすことによって、学習が進みます。

脳の可塑性を高める電気刺激については、closed loopが一番適切だとされています。

クローズドループとは、一次感覚野から入ってきた体性感覚情報が頭頂連合野を通り、頭頂側頭接合部を伝わり、前頭葉の腹側の運動前野に入り、一次運動野に情報が伝わりまた運動が生じる、というようなループになります。

IVESなどの随意運動介助型電気刺激では、電気刺激は対象者の筋活動に応じて行われるため、運動前野や運動野の活動に同期して筋が刺激されます。

また、生じた運動により感覚入力が増え一次感覚野から運動野への入力も大きくなります。

脳の可塑性には、運動前野と一次感覚野から運動野への情報入力が重要だとされており、IVESを用いたアプローチやHANDS療法が効果を上げているのにはこのような理由があります。

電気刺激の役目としては、一次運動野から脊髄を通して、運動の企図が電気刺激のパルスで降りてきますが、それを運動器に伝える時に、わずかなシグナルを大きくする、またはわずかなシグナルに重ねてより大きな修飾情報を送るということが挙げられます。

電気刺激だけを行っても効果は出ず、運動企図の指令と同期させることが重要になります。

電気刺激の基礎の基礎

抵抗と周波数について学ぶ

電気刺激を学ぶには、まずオームの法則について知っておくことが大切です。

オームの法則は電流、抵抗、電圧の関係性を表したものです。

電気刺激を与える時には、パルス機器から電極を伝って皮膚以下の組織に電流を流しています。

皮膚以下はほとんどが水分のため、電気を通しやすいですが、皮膚(角質)や電極は抵抗になります。

そのため、抵抗が大きいとより大きな電流が必要になります。

抵抗に関わるものには様々なものがありますが、私たちがが調整できるものは「周波数」です。

すべての抵抗成分は周波数を大きくすれば、皮膚抵抗は小さくなります(1Hzよりも100Hzの方が皮膚抵抗が小さい)

皮膚が乾燥しているような対象者に、小さい周波数で電気を流すと、痛みにつながるのですが、中周波、高周波を使うと、痛みは感じなくて実施することも可能になります。

直流電流と交流電流

直流は2つの電極間で、マイナス極からプラス極へ続けて同じ方向に電気が流れます。

交流は2つの電極間で、周期的に流れる向きが変わります。

出典:https://www.karadakarute.jp/tanita/column/columndetail.do?columnId=34

直流電流が流れる機器は、科学火傷が起こることがあるので注意が必要です。

強さ時間曲線

機器のパラメータを上げていくと、最初に電気がくるのを感じ、次に関節運動が起き、次に強縮を起こして痛みが出ます。


出典:https://en.ppt-online.org/285080

この図の縦は「電流強度」、横線は「パルス幅」を示しています。

「Aβ Sensory=感覚」「Motor=運動」「Aδ Sharp pain=鋭い痛み」「C Dull pain=鈍い痛み」「Denervated Muscle=脱神経筋」を示しています。

電流を上げる、もしくはパルス幅を上げることで刺激する神経繊維を変えています。

電流を上げると、感覚神経→運動神経(収縮)→鋭い痛みの神経というように、刺激する神経が変わります。

パルス幅のコントロールによっても刺激する神経繊維を変えることができます。

脱神経状態の筋(長期間筋を使用していないと、神経が脱髄を起こし、神経伝達物質の受け渡しができなくなる)に対しては、パルス幅をかなり大きくする状況で、電流を上げることで刺激を行います。

モーターポイントをしっかりと刺激しているのに筋収縮が入らない場合は、脱神経状態になっていることが考えられます。

なお、脱神経の状況によっては、ベースラインの位置は変化します。

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電気刺激療法の実践

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運動が起こすための周波数

筋肉を強縮させるためにはHz数が重要となります。

筋収縮を起こす時には、脳からの下降性のパルスが継続的にあることが必要です。

ある一定の連続波が起こると、波は加重されていきますが、そのためには20Hz以上が必要だとされています。

かなり大きい加重のHz数は50Hz以上で、50〜100Hzでは対して変わりがないと言われています。

脳の可塑性にはHz数の大きさはあまり影響はしないと言われています。

Hzを高くして、かなりの筋収縮を要求すると、筋疲労も早くなるので、長時間刺激を当てたいときには、Hz数は少なめに設定しておくことが必要になります。

電極

電極には様々な大きさがあり、またモーターポイントの大きさは筋肉の大きさ、長さ、によって変わります。

手指では電極は小さい方が、モーターポイントを刺激しやすくなります。

電極が大きくなると、必要な電流も大きくなります。

モーターポイント上に電極、またはモーターポイントを挟むように電極を配置します。

以下のことも、電極に関して知っておいて欲しい事項になります。

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電気刺激療法と随意運動の併用が一番効果的

電気刺激と随意運動を併用して行った場合、単純に随意運動の練習をおこなった場合に比べて、脳の脱抑制(脳の可塑性が得られる)が起こりやすいとされています。

rTNS、TDCSは脳に直接刺激を与えるもので、脳の脱抑制を起こしやすいとされています。

抹消電気刺激でも似たような効果が期待できるとされています。

パラメータの設定

パルス幅(高め)、周波数は30Hz以下(主に10〜20Hz)、運動閾値以下(感覚閾値もしくは運動が起こるか起こらないか程度のギリギリ)が、必要なパラメータの設定だと言われています。

運動閾値まで持っていくと、課題を併用して行う場合には勝手に収縮が入って動きにくくなってしまうことがあります。

そのため、基本的には感覚閾値で行ことが大切です。

感覚閾値で電気刺激を入れながら行った群の方が上肢機能は向上するとの報告もあります。

脳の可塑性を促すという点では、感覚閾値の方がいいのではないかという報告が増えています。

また、運動閾値と感覚閾値の間で比較すると、有意差はなかったとの報告があります。

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筋萎縮に対する電気刺激療法

リハビリテーション場面では、脳の可塑性を促すだけではどうにもならない部分があります。

それは、筋萎縮や拘縮がある場合などです。

脳の可塑性に対しては感覚閾値で良いですが、筋萎縮に対しては脱神経状態の筋を改善するために、パルス幅を上げて、筋収縮をしっかりと促していかなければならなりません。

筋の随意収縮を行うことで、癒着部分をはがす効果も期待できます。

そのような場合は、運動閾値を超えるようにパラメータの設定を行う必要があります。

萎縮を最小限にするための電気刺激療法(筋収縮をしっかり)としては、パルス幅(20Hz以上、50Hz以上が望ましい)を上げ、電流強度も高める必要があります。

筋萎縮を防ぐためには、随意運動をしっかりと行う必要があるが、脳損傷がある場合は、脳からの指令は少なくなっているので。受動的に電気刺激を行い随意運動を行っていくことが重要です。

筋萎縮防止のためには、早ければ早い方がよいとされています。

亜脱臼

亜脱臼に関しては、電気刺激が唯一エビデンスがあると言われています。

肩の構造としては、亜脱臼を起こす筋としては棘上筋の張力、肩甲下筋の張力が重要です。

上腕骨内旋パターンが強い場合場合は、小円筋、棘下筋の張力低下が主な原因になっていることもあります。

亜脱臼に関しては棘上筋を含むローテーターカフに対してのアプローチが重要となります。

電極の貼り付け位置は下図の通りです。

肩峰と肩甲骨の間(くぼみ)に電極を貼ります。内側に貼ると僧帽筋の上部線維に刺激が入ってしまうため注意が必要です。

パラメータですが、パルス幅を上げて、強縮を起こしていくようにします。

棘上筋と三角筋後部線維に貼ると、その間に棘下筋と小円筋が位置しているので、軽度外旋位で収縮が起こりやすくなります(棘下筋に収縮が入りやすい)。

重度亜脱臼の方は、三角筋前部、後部線維を挟んでアウターから刺激を入れるようにすると効果が高まります。

棘上筋と三角筋後部線維に刺激を入れると、回旋筋群に電気刺激が入りやすいのですが、それに加え、内旋筋群の緊張が強い方の場合には、内旋筋(上腕二頭筋)が邪魔をしていることが多いので、上腕三頭筋に電極をはり、強縮を入れ、相反神経抑制をかけます。

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痙縮筋に対しての電気刺激療法

電気刺激で痙縮が抑制できるメカニズムとしては、

・痙縮筋自体に電気刺激を与えるもの(Ⅰb抑制)
・痙縮筋の拮抗筋に電気刺激を与えるもの(相反神経抑制)

の2種類があります。

痙縮筋自体に電気刺激を与えるものとしては、痙縮が高い筋に高周波刺激を入れ、Ⅰb抑制(Ⅰb線維に抑制をかけて、それが介在ニューロンを伝い、同じ筋に抑制をかける)を行うものです。

しかし、これは対症療法であり、上降性の刺激が入るとまた発火してしまいますし、効果の持続性が低いとされています。

相反神経抑制ですが、痙縮筋の逆の筋に興奮性の刺激を入力することにより、Ⅰa線維を渡った刺激が抑制性の介在ニューロンを伝って、抑制性の刺激に変わり、痙縮筋を弛緩させるというものです。

これは上腕二頭筋を曲げたら上腕三頭筋が緩むのと一緒の原理になります。

電気刺激によって、痙縮筋とは逆の筋の筋紡錘を興奮させることが目的となり、効果の持続性が高いとされています。

痙縮筋の抑制には、中枢から下降性の刺激を入れるのがさらに効果的です。

具体的には、例えば上腕二頭筋の痙縮に対して、三頭筋に電気刺激を入れながら、同時に「伸びろ」と命令しながら伸ばします。

随意運動を一緒に行うことで脳自体の脱抑制が起こりやすい状態が起こります。

また、脳内においても屈筋群に対して抑制をかけやすい状況を作ることが可能です。

これは、電気刺激と同時に行うと効果が持続しやすいとされています。

痙縮筋の抑制には、拮抗筋をかなり強縮させることが必要です。

また、Ⅰa線維が最大に発火されるのは、遠心性収縮のときですが、伸筋に対する遠心性収縮を入れながら、電気刺激を入れることが最も効果的が期待できます。

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