半側空間無視の勉強会を開きました。スライドを公開します。

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半側空間無視の勉強会スライド〜能動的注意と受動的注意の視点から〜

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脳画像のおさらい

脳の全体図を把握することは大切です。

なぜなら、脳画像には様々なスライスレベルがありますが、おおよその脳部位を把握しておくと、画像上、どのあたりにどの脳部位があるかを把握できるからです。

脳動脈が大脳全体の中で、どのあたりを支配しているかを示しているスライドです。

頭頂レベルでは、前大脳動脈領域と中大脳動脈領域の支配血管があります。

側脳室体部レベルのスライドです。このレベルでは、前大脳動脈、中大脳動脈、後大脳動脈の支配血管があります。

側脳室前角、後角レベルのスライドです。

側脳室下角レベルのスライドです。

脳画像を読影する上では、どのスライスレベルの画像に、どの脳部位があるのかを把握しておくことも必要です。

これらの中で、半側空間無視にもっとも関係があると言われている病巣が下頭頂小葉にある、

・縁上回
・角回

です。

頭頂連合野では、情報を選択し、統合処理することで、意味付けがされ、意識化されます。

縁上回や角回は統合して、意味付けする(認識する)ことに関与していると言われています。

それが、方向的に障害されるのが半側空間無視ということになります。

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中大脳動脈領域の損傷で考えられうる機能障害のパターン

中大脳動脈領域では、上図のように、運動麻痺や感覚障害、高次脳機能障害が出現します。

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損傷部位による半側無視の違い

半側空間無視は、様々な病巣で起こるとされていますが、その部位により、無視の特徴も異なります。

上縦束は、空間情報をもとに運動をプログラミングする際のパイプ役になる神経繊維です。

上縦束は頭頂葉と前頭葉を連絡しています。

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Whereの経路とWhatの経路

Whereの経路が損傷されると、半側空間無視などの、空間における認識の問題や操作の障害などがおこります。

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能動的注意と受動的注意

半側空間無視の中枢は、受動的注意にあると近年では考えられています。

ADL場面では受動的注意の要素が大切だとされており、受動的注意がうまく機能している場合、例えば歩いていて突然人が出てきても反応できたりするわけです。

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半側空間無視のリハビリテーション

半側空間無視で、効果があるとされているアプローチは、上図の通りですが、これらは能動的注意を改善させるためのアプローチになります。

受動的注意の改善を視野に入れたアプローチとしては、課題設定が難しいのが現状です。

伝統的なアプローチの立場からすれば、

・情報処理できる方向性で治療展開する
・対象者をまたいで、認識できる空間で情報を処理する練習をして、体軸をまたいで処理できる空間を広げていく
・処理できるライン(どこまで)を探していく
・処理しやすい範囲でも、その中にも処理しにくいところがある
・食事は食べて欲しいものから配置する
・認識しやすい空間から情報入力する
・線分二等分試験、ある空間を超えると、線だと認識しなくなる。ずらすと線になる。このはざまを見つける
・意識を向けて、体性感覚と視覚をと統合させる練習を、空間の中で行う。
・どの情報が処理しやすいしにくい→色の好み、食べたいもの(空間内で何が好きかの評価は大切)

などがあります。

また、上縦束は前頭葉から頭頂葉にも情報を送るので、運動を想起してそれを認識することも可能です。

そのため、運動を先に組み立ててから視覚情報を促すこともあります。

寝返り練習は感覚入力を通じて、空間を広げていくようなアプローチになります。

半側空間無視の方は、あらかじめ視線を左空間に変移させるような代償的な戦略をとり、日常生活を送っていることが多くあります。

そのため、前頭葉での過剰活動が起こり、疲れやすさを訴えやすいということが言われています。

なお、前頭前野はワーキングメモリの中枢なので、前頭葉が常に過負荷ん状態であれば、動作のモニタリング(監視)機能が行いにくくなることも考えられます。

半側空間無視に対する電気刺激療法ですが、基本的には感覚閾値で刺激を知覚しやすい左僧帽筋上部線維に電極を貼りつけます。

電気刺激は、視覚誘発電位にも影響を与え、皮質レベルで入力が増大していることから、ある一定の効果があると考えられています。

また、健常者では電気刺激が受動的注意の向上に影響を与えるとも言われ始めているため、今後さらにアプローチが発展するかもしれません。

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