遂行機能障害があると、日常生活や仕事など、様々な活動に制限をきたしてしまうことが考えられます。今回、遂行機能障害と介入方法、その方略における具体的なアプローチについて、文献を参考にまとめていきたいと思います。
目次
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遂行機能とは、柔軟な方法である目標を達成するための様々な処理が協調的に行われた結果、もしくは人が自立して目的のある行動をうまく行うことができるようにする機能とされています。
これにより、人は新しい環境に適応し、目標達成を可能にします。
意思決定、問題解決、企画、課題の切り替え、新しい情報に照らし合わせた行動の変容、自己修正、新しい方略をつくる、目標形成、複雑な行動の順序立てなどの機能を含みます。
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環境調整
気を散らせるものの量を操作する
仕事や生活の空間整理
代償方略
チェックリスト、電子機器のような外部からの手がかり装置の利用
注意を喚起するシステム(電子手帳の利用など)
課題特異的訓練
特異的機能的技能訓練と課題変容を含む日課の遂行訓練
アウェアネスを高める
自己教示法、問題解決を教える、目標管理訓練など
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生活や仕事の空間の整理
引き出しや戸棚の分類と整理
カテゴリーに分けられた台所棚と冷蔵庫の整理
システム手帳、カレンダー、スケジュール帳などの利用
課題に色分けを行う(赤の印は最優先、青は2番目など)
個人データ補助具や時計のアラーム、携帯システム手帳、個人情報管理ソフトウェア(電子メール、カレンダー、課題と連絡先の管理、筆記、日記帳など)
適切な場所に、典型的な順序立てられた課題の一覧表を貼る
調理でのタイマー機能の利用
環境における邪魔なものを減らす
事務所の戸を閉めておく
必要なときに、「妨げないでください」というような合図を用いる
テレビやラジオを切って課題を行う
窓のブラインドを閉める
机、台所などで、散らかっているものを片付ける
電話応答システムの利用
業務時間を貼る
その日の計画の実行
2つ以上の課題を同時に行うことを避ける
家族は構造化された日課を作るようにする(夕食は毎日午後7時、洗濯は土曜日の午前中など)
多くの人が一度に話す状況を作らない
単純明快な指示を用いる
気晴らしのための休憩時間を適宜とる
自分の仕事の進み具合を確認する(一覧表で、終了した課題に印をつける、行わなければならない課題のためにシステム手帳をチェックする時間を設ける)
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