リハビリ場面でよく用いられるブリッジ運動についてまとめてみました。
目次
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リハビリで用いられるブリッジ運動は、「お尻上げ運動(殿部挙上)」とも呼ばれています。
ブリッジ運動は膝屈曲位での股関節伸展運動のことをさします。
一般的に、大殿筋の筋力強化に用いられることが多いですが、種々のブリッジ動作から主な筋活動など様々な検討がされています。
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両側ブリッジは一般的なブリッジ(両下肢を床につける)運動です。
両側では低い筋活動となり、ブリッジ中には大殿筋よりもハムストリングスや脊柱起立筋が働きます。
そのため、ブリッジは大殿筋の積極的な運動肢位というよりも臥床しかとれない患者の全身調整運動として用いることが適切だとされています。
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ブリッジ運動を片脚にすることにより、大殿筋筋活動が高まることからトレーニングとして十分利用可能と言われています。
片脚ブリッジにすることにより中殿筋、大腿筋膜張筋の筋活動が増加します。
そのため、片脚ブリッジは大殿筋(股関節伸展)だけでなく,股外転筋のトレーニングとして活用可能です。
股伸展筋と股外転筋の活動が重要であり、股内転筋の活動の必要性は低いとされています。
片脚ブリッジと最大抵抗でのブリッジにそれほど大きな筋活動の違いはないとされているため、抵抗を加えての訓練は必要ありません。
MMT3の筋活動とブリッジ動作を比較すると、大内転筋を除いて片脚ブリッジの方が大きい筋活動を示した(片脚ブリッジにMMT3以上の筋活動が必要) とされています。
片脚ブリッジ運動が重錘負荷(体重の6%以内)を課した外転角度0°から20°の範囲内における側臥位での股関節外転運動と同程度の筋活動であったとされています。
骨盤の後傾を行う際には通常は腹筋群の活動が必要で、ブリッジ動作時に腹筋の収縮を促すことで脊柱起立筋の筋活動が優位に減少し、大殿筋の活動が増加します。
足底の感覚入力により、関節覚や筋感覚のフィードバックを受けながら運動を遂行するため、重心位置を含めた姿勢制御の要素も含まれており、筋の協調性の獲得にも有効な手段であるとも言えます。
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ブリッジ動作では、伸筋群とともに腹筋群(側腹筋群)の筋収縮が得られなければ、体幹の動的安定性は低下します(体幹がブレる)。
体幹筋にはローカル・グローバルシステムがあり、
ローカルシステム(ローカルマッスル)としては
・腹横筋
・多裂筋
・骨盤底筋
・横隔膜
グローバルシステムとしては
・腹直筋
・外腹斜筋
・内腹斜筋
・脊柱起立筋
があります。
ローカルシステムは筋長が比較的短く、収縮により関節を安定させます。
グローバルシステムは大きな筋で、脊柱全体の運動を調節しています。
この2つのシステムが相互に作用することで、脊柱の分節的運動を生み出しています。
片脚ブリッジでは内腹斜筋・腹横筋ともに挙上側では筋厚は増加、支持側では筋厚は減少したとの報告があります。
挙上側では内腹斜筋の膨隆が腹横筋より顕著であり、内腹斜筋の筋力トレーニングとして片脚ブリッジが有効であるということが示唆されています。
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片脚ブリッジ実施後、腸腰筋,大腿筋膜張筋,大腿四頭筋の柔軟性が即時的に改善し5分間持続したとされています。
これは、大殿筋収縮が相反抑制作用として拮抗筋の伸張性を向上させたことによる効果だと考えられています。
Ober Test、Heel Buttock Distance変化量が有意に増加したとされています。
大殿筋は上部繊維と腸脛靭帯、下部繊維と大腿四頭筋が連結し、収縮によりそれぞれ後上方、後内側上方へ牽引する
作用があり、これにより受動的に筋腱移行部が伸張され柔軟性が向上した可能性があるとしています。
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ボールブリッジすることによる筋活動の優位性はないとされています。
ボールブリッジでは膝が伸展位であることにより、ハムストリングスが股伸展作用として働きやすくなるため、相対的に大殿筋の筋活動が減少します。
ボールブリッジの適応は、膝屈曲位でのブリッジができない股関節や膝関節に屈曲制限がある患者に用いることが適切だとされています。
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ブリッジ動作では、骨盤自動後傾させると大殿筋筋活動が脊柱起立筋筋活動に比べ相対的に増加します。
骨盤後傾させることで、骨盤傾斜角が大きくなりフォースカップル作用で腹直筋や外腹斜筋(骨盤後傾主動作筋)の筋活動が有意に増加し骨盤が後傾します。
すると、腹筋群の相反神経抑制により脊柱起立筋の過活動が抑制でき、大殿筋/脊柱起立筋比が増加したとされています。
骨盤後傾条件を用いるのは、骨盤が前傾しやすく腰椎前彎が大きい場合や、脊柱起立筋が過剰に活動し大殿筋が働きにくい場合が良いとされています。
これは、骨盤後傾を意識させてブリッジ動作を行うことで姿勢制御の練習として有用な可能性があります。
骨盤前傾条件を用いるのは、仙骨は前傾傾向、腰椎は伸展傾向で、脊柱起立筋の活動が増加することから、脊柱起立筋の筋力強化として有効だとされています。
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脊柱起立筋は膝の角度に影響されず、臥床を強いられる術後や虚弱高齢者に対して簡便に行える筋力トレーニング方
法となります。
片脚膝屈曲130°は大殿筋が有意に増加します。
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ブリッジ患肢荷重率(患肢荷重量の変化量を健肢と患肢荷重量の変化量の合計で除したもの:%)とは、患側と健側の比を表わし、ブリッジ中の患側の働きや、健側での代償の程度を示します。
患肢にかかる荷重量の変化は、BRS皿,IV,V,VIの各群間に有意差があります。
このことから、荷重量は伸筋共同運動から分離した股関節の伸展力を示していると言えます。
ブリッジ中に伸筋共同運動による膝伸展を防止するハムストリングスが働かなければ、大殿筋の伸展力は荷重量として反映されません。
伸筋共同運動の著明な場合には膝関節が伸展し、荷重の測定は不能となることが観察されます。
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ショルダーブリッジとは、脊柱を分節的に動かすことを意識させたブリッジ動作です。
①骨盤を後傾させ,下部腰椎から上部頚椎に向けて椎体を順に床からはがしていくようにして臀部を挙上させる
②下制は,逆に上部頚椎から下部腰椎に向けて椎体を順に床に降ろしていき,最後に骨盤をニュートラル肢位にさせる
脊柱を分節的にコントロールするショルダーブリッジを行うことにより胸椎前屈可動域が増加したとされています。
随意的に脊柱の分節的コントロールを最大限に要求される運動を行うことで、体幹のグローバル筋とローカル筋の協調的制御能が賦活されグローバル筋の過緊張が修正された可能性が示唆されています。
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