間質性肺炎では、労作時の低酸素に注意しながらリハビリテーションを行う必要がありますが、労作時低酸素が生じやすい原因とリハビリテーション実施における注意点をまとめていきたいと思います。
目次
間質性肺炎は、肺の間質に炎症が起こっている疾患の総称です。
予後不良で治療も困難な事が特徴的です。
間質性肺炎が進行して組織が繊維化したものを肺線維症と呼んでいます。
間質性肺炎では、肺コンプライアンスの低下とガス交換能の低下が特徴的です。
肺コンプライアンスとは、肺の膨らみやすさの指標です。
肺が硬くなるとコンプライアンスは低下している事になります。
肺が硬くなる原因として、肺胞壁の炎症や組織の損傷があります。
肺が硬くなると肺の膨張・収縮能力が妨げられるた肺活量が低下します。
ガス交換能を考える際には、拡散能力について知っておく必要があります。
拡散能力とは、肺胞と毛細血管の間で酸素、二酸化炭素のガス交換を行う能力です。
間質性肺炎では、間質が肥厚することで毛細血管と肺胞が引き離されることで拡散能力低下⇨ガス交換能低下となります。
間質性肺炎では低酸素血症が確認されますが、特に労作時の低酸素血症に注意が必要です。
呼吸困難を伴い、乾性の咳嗽が確認されます。
間質性肺炎の進行により、咳嗽などで呼吸困難が増強し、呼吸不全や心不全を合併しやすくなります。
間質性肺炎において、労作時低酸素血症が見られやすいのには、
・換気血流不均衡
・拡散障害
によります。
拡散障害は前途したように、肺胞と毛細血管の間で酸素、二酸化炭素のガス交換を行う能力が、間質が肥厚することで毛細血管と肺胞が引き離されることで拡散能力低下⇨ガス交換能低下となることです。
通常、換気が行われる肺胞周りに血流があることで、ガス交換が行われます。 この時、換気が良好であっても血流がないとガス交換は成り立ちません。また、換気がなく血流が豊富である場合においてもガス交換は成り立ちません。
間質性肺炎では、この換気と血流の不均衡が生じるために低酸素血症が生じやすくなります。
間質性肺炎においては、前途しましたが労作時の低酸素血症状が著しく生じやすいという特徴があります。
そのため、例えば何気無い起立動作などにおいても注意する必要があります。
対応としては、動作遂行に必要な酸素流量を適切に設定する事が求められます。
動作開始前の酸素投与量を増やしておくことも検討します。
酸素化の障害はステロイド治療にも影響されやすいので、注意が必要です。
動作遂行中は適宜休憩をとることや、休憩しやすいように作業スペースに椅子を設置するなどの環境設定も必要になります。