WAIS-R、WAIS-Ⅲは成人の知能を評価する検査方法の一つです。評価では数値(定量的データ)が得られますが、下位検査項目の質的分析をすることで、さらに有益なデータ(定性的データ)が得られることになります。今回、WAIS-R、WAIS-Ⅲの概要と下位検査項目の質的分析について、文献を参考にまとめていきたいと思います。
目次
WAIS-R、WAIS-Ⅲの概要と下位検査項目の質的分析
参考文献
江藤 文夫ら 高次脳機能障害のリハビリテーションVer.2 医歯薬出版 2004
WAIS-R、WAIS-Ⅲの概要
WAIS-R、WAIS-Ⅲとも、知能評価のための検査方法のひとつとなります。
WAIS-Ⅲは、成人用ウェクスラー知能検査WAISの改訂第3版となります。
WAIS-Ⅲでは、「群指数」(言語理解、知覚統合、作動記憶、処理速度)という側面からの解釈が可能になります。
言語理解では言葉の理解や扱いなどが関係し、コミュニケーションに影響が出ます。
知覚統合では視覚的な情報の理解や情報整理などが関係します。
作動記憶ではワーキングメモリとも呼ばれ、例えば聞いた話を忘れやすくなるなどの影響があります。
処理速度では素早く情報を処理する能力に関与し、仕事におけるペースなどに影響します。
WAIS-Ⅲでは3つの検査項目(行列整理、記号探し、語音整列)が加わり、全14項目からなっています。
WAIS-Ⅲの下位検査項目
動作性検査
絵画完成:絵の中から欠けている部分を見つける課題。視覚を用いて細かい部分を素早く察知する能力が必要。
符号:簡単な記号を書き写す課題。処理スピードや視覚性短期記憶が必要。
積木模様:見本を見ながら積み木で同じ模様を作る課題。構成能力、全体から部分への分解などの能力が必要です。
行列推理:一部空欄の図を見て当てはまるものを選択する課題。類似性の探索と推理などの能力が必要です。
絵画配列:絵カードをストーリーになるように並べる課題。結果の予測や時間順序の理解の能力が必要。
記号探し:提示された記号と同じ記号を探す課題です。視覚的な情報探索と処理スピードが必要です。
組み合わせ:パーツを組み合わせてものを作る課題です。柔軟的な思考や関係性の予測の能力が必要です。
「絵画完成」「積木模様」「絵画配列」「組み合わせ」では知覚統合に関係しています。
「符号」「記号探し」では処理速度に関係しています。
言語性検査
単語:単語の意味を答える課題です。語彙理解の能力が必要です。
類似:2つの言葉の共通点を答える課題です。論理・抽象的思考能力が必要です。
算数:暗算で制限時間内に答えます。
数唱:聴覚的に数字を示し、聞いた順、逆順に答えます。聴覚的な短期記憶能力が必要です。
知識:一般知識について答える課題です。一般的な知識の量が問われます。
理解:日常的な事柄や、社会的ルールについての課題です。実践的知識や経験が問われます。
語音整列:数字・かなの組み合わせを聞き、小さい・五十音順に答えます。
「知識」「理解」「類似」「単語」では言語理解に関係しています。
「算数」「数唱」では注意力、記憶力に関与しています。
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検査全体を通しての反応様式に関する視点
拒否・放棄反応
拒否・放棄反応に対する反応性の改善
反応の遅延、躊躇、制限時間を超えての正当が可能か
プロセス反応(衝動性、終了後の確認)
誤りの特徴、誤りへの気づき、指摘後の反応と修正可能かどうか
無関心、無気力
衝動性(説明中に始める、強迫的に反応)
状況にそぐわない混乱反応
下位項目の質的分析の視点(WAIS-Rの場合)
言語性
①一般知識:
反応の遅延、制限時間を超えた場合の正答率
②理解:
意味上の混乱と誤り
③計算:
衝動反応、解法段階の単純化、筆算を許可した場合の成績改善、制限時間を超えた場合の正答率
④類似:
誤りの特徴
⑤数唱:
衝動反応(読み終わらないうちに早いスピードで回答する)、順唱と逆唱の乖離(遂行中に覚醒度が上がるなど)、失敗した数列を繰り返してみて学習できるか、健常成人順唱7桁±2 逆唱6桁±2 65歳以上各5桁、4桁、失語症の場合、視覚スパン(WMS)を利用(数唱より各1桁少ない成績)
⑥単語:
意味上の混乱による誤り
動作性:符号以外の課題において、制限時間をこえての完成が可能かどうか
⑦符号:
他の下位検査の成績との乖離(脳損傷者では符号検査の成績が悪い)、誤りの特徴(回転、置き換え、文字化)、符号の微小化、巨大化
⑧絵画完成:
誤りの特徴(固執、視覚失認など)
⑨積木:
組み立て位置(手をつけた箇所、完成した箇所)、組み立て手順、平面上の回転により適切に合わせられるか、空間の枠組み、完成パターンの回転、保続、時間制限を超えての反応
⑩絵画配列:
視野欠損・無視の影響、衝動的反応(反応前に物語を語る)、全体の統合ができない、完成後に物語を語らせ、整合性を確認、
⑪組み合わせ:
通常反応の内容、誤りの内容
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転職サイト利用のメリット
何らかの理由で転職をお考えの方に、管理人の経験を元に転職サイトの利用のメリットを説明します。転職活動をする上で、大変なこととして、、、
仕事をしながら転職活動(求人情報)を探すのは手間がかかる
この一点に集約されるのではないでしょうか?(他にもあるかもしれませんが)
管理人は転職サイトを利用して現在の職場に転職しました。
コーディネーターの方とは主に電話やLINEを通してのコミュニケーションを中心として自分の求める条件に合う求人情報を探してもらいました。
日々臨床業務をこなしながら、パソコンやスマホで求人情報を探すというのは手間ですし、疲れます。
そういう意味では、転職サイト利用のメリットは大きいと考えています。
転職サイト利用のデメリット
デメリットとしては、転職サイトを通して転職すると、転職先の病院や施設は紹介料(転職者の年収の20-30%)を支払うことです。これがなぜデメリットかというと、転職時の給与交渉において、給与を上げにくいということに繋がります。
それでも、病院や施設側が欲しいと思える人材である場合、給与交渉は行いやすくなるはずです。
そういった意味でも、紹介してもらった病院や施設のリハビリ科がどのような現状で、どのような人材が欲しいのかといった情報が、自分の持つ強みを活かせるかといった視点で転職活動を進めていくことが大切になります。
転職サイトは複数登録することも必要
転職サイトは複数登録しておくことが重要になるかもしれません。それは、転職サイトによって求人情報の数に違いが生じることがあるからです。
せっかく転職サイトを利用するのであれば、できるだけ数多くの求人情報の中から自分の条件にあった求人情報を探せる方が良いはずです。
その分複数のコーディネーターの方と話をする必要がありますが、自分のこれからのキャリアや人生を形作っていく上では必要なことになります。
また、コーディネーターの方も人間ですから、それぞれ特性があります。
自分に合う合わないと言うこともありますから、そういった意味でも複数サイトの登録は大切かもしれません。
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ネット検索にある転職サイトの求人情報は表面上の情報です。最新のものもあれば古い情報もあり、非公開情報もあります。
各病院や施設は、全ての求人情報サイトに登録する訳ではないので、複数登録する事で より多くの求人情報に触れる事ができます。
管理人の経験上ですが、まずは興味本位で登録するのもありかなと思います。
行動力が足りない方も、話を聞いているうちに動く勇気と行動力が湧いてくることもあります。
転職理由は人それぞれですが、満足できる転職になるように願っています。
管理人の転職経験については以下の記事を参照してください。
「作業療法士になるには」「なった後のキャリア形成」、「働きがい、給与、転職、仕事の本音」まるわかり辞典
転職サイト一覧(求人情報(非公開情報を含む)を見るには各転職サイトに移動し、無料登録する必要があります)
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