記憶障害の詳しすぎる評価法やリハビリテーションアプローチを紹介
失行をくまなく評価し、リハビリテーションアプローチにつなげる知識と方法!
高次脳機能障害と作業遂行上のエラーに対する支援とアプローチの例
前頭葉損傷(遂行機能障害)に対する評価と作業療法、リハビリテーションアプローチ
ゲルストマン症候群に対してはどのようなリハビリ(作業療法)を行うのか
ADLの動作観察を行う際、運動・感覚・高次脳機能面の中で、どの要因によって遂行上のエラーが生じているかを検討することが大切になります。今回、基本動作やADLで観察されうる運動・感覚・高次脳機能面の障害について、文献を参考にまとめていきたいと思います。
目次
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運動機能障害には、運動麻痺、筋力低下、関節可動域制限、痙縮などがあります。
これらの機能障害があると、半身の制御や移動、バランスに影響を及ぼします。
そのため、車椅子や歩行補助具、移乗時の介助や見守りが必要になることがあります。
保続:
実行的な行為の間に、一つの反応パターンからほかのものへと変えることが難しいために生じる繰り返される運動や行動。
行為の開始あるいは終わりに関する慣性(行為を続けて行う)ことにあてはまる。
運動前野性保続−同じ運動の脅迫的な繰り返し
前頭前野性保続−行動要素あるいは行動の全体の繰り返し脳卒中のリハビリテーション
運動前野性の保続があると、
・車椅子駆動を止めることができない
などが観察されます。
空間関係の障害:
物体同士あるいは物体と自分との関係をとることが難しい
視空間の障害によってそのような困難さが生じる場合、視空間失認と類義語として用いられる。脳卒中のリハビリテーション
空間関係の障害があると、
・移乗でベッドと車椅子の距離が離れすぎている
・ベッド柵を持ちに行く際に、過少/過大に腕を伸ばす
などが観察されます。
半側身体無視/半側身体不注意:
脳の損傷部位と反対側の身体への一側の刺激に対する報告、反応、指向の障害
四肢の無視や使用の障害を引き起こす感覚処理障害や注意障害から生じるかもしれない(半側身体不注意と類義語で用いられる)。
通常は、身体の左側が障害される。脳卒中のリハビリテーション
半側身体無視/半側身体不注意があると、
・動く際に麻痺側を考慮しない
・家具に麻痺側をぶつける
・移乗の際、麻痺側を車椅子からはみ出した状態で動く
などが観察されます。
病態失認:
麻痺に関する洞察力の欠如によって生じる麻痺肢の否認や意識の欠如。
麻痺した四肢は物として捉えられるか、他人の身体部位として認識されるかもしれない。脳卒中のリハビリテーション
病態失認があると、
・麻痺側上肢が自分のものであることを否認する
・麻痺肢は物のように扱われる
・誰かの腕がベッドに横たわっていると言う
などが観察されます。
半側空間無視/半側空間不注意:
視知覚障害あるいは注意障害による脳の損傷と反対側の空間外に存在する視覚的刺激に対する不注意あるいは無視。
視覚障害や半盲を伴い、単独で生じるかもしれない。脳卒中のリハビリテーション
半側空間無視があると、
・家具、ゴミ箱など、障害物のある方に進んで行く
などが観察されます。
地誌的失見当:
健忘性、あるいは失認的な問題により、空間で行く道を見つけることが難しい。
よく知った環境において道を見つける、あるいは新しい経路を覚えることが問題を示す。脳卒中のリハビリテーション
地誌的失見当があると、
・よく知っている場所への行き方がわからない
などが観察されます。
観念性失行:
神経モデルあるいは遂行に必要とされる概念に関する精神的表象の欠如から引き起こされる。何をしたらよいかという知識の崩壊。
物品使用に関する知識の低下。
活動の工程の順序立て、あるいはお互いに関連する物品の使用にもあてはまる。脳卒中ののリハビリテーション
観念性失行があると、
・どうやってベッドに入るかわからず、自分の体を投げ入れるようにする
・車椅子のこぎ方がわからず、アームレストを繰り返し押し下げようとする
などが観察されます。
・布団をとらずにベッドから歩こうとする
組織化と順序立ての障害:
適切に順序立てされた活動の工程を伴う考えを組織化できない(観念性失行の要素であるが、進行型疾患の過程での障害の最初、あるいは悪化している観念化の最後の段階の指標として独立して生じる場合がある)
脳卒中のリハビリテーション
組織化と順序立ての障害があると、
・布団をとらずにベッドから起き上がる
・車椅子のブレーキを移乗前にかけられず、動く前に外さない(記憶の問題の可能性もあり)
などが観察されます。
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移乗動作の動作分析を行うときには、主に以下のような相に分けることができます。
・移乗可能な位置にまで車椅子を近づける
・左のブレーキをかける
・右のブレーキをかける
・左のフットレストを上げる
・右のフットレストを上げる
・立ち上がる
・その場で回転する
・着座する
安全で自立した移乗動作を行うには、これらの手順を毎回同じように行う必要があります。
また、脳卒中片麻痺の方であれば、非麻痺側を中心として下肢で支持し、バランスを保ちながら移乗動作を行う必要もあるでしょう。
移乗動作がうまく行えない原因を考える際、身体機能的な問題であれば考えやすいのですが、高次脳機能面の要因だと「なんでできないのか?」と思うことが多くあるかもしれません。
移乗動作は転倒のリスクが非常に高い動作のため、なぜ移乗動作にエラーが起こるのかをきちんと評価しておく必要性があります。
以下に、移乗動作で観察されるエラーと、高次脳機能面の関係性について示していきます。
なお、高次脳機能障害と関係あるエラーがみられやすいのは、立ち上がり動作までとなっています。
この際にみられる動作遂行上のエラーとしては、例えば、
・車椅子とベッドとの間が離れすぎている
・車椅子とベッドとの間が近すぎる
などが観察されます。
このとき、原因として考えられる高次脳機能障害は、
・空間関係の障害
です。
空間関係の障害とは、自分と対象物との関係性を取ることが難しくなる状態です。
空間関係の障害があると、自分と対象物の距離を大きく見積もってしまったり、逆に小さく見積もってしまうことがあります。
ブレーキをかける動作の遂行上のエラーは、当たり前ですが、ブレーキをかけ忘れることです。
このとき、原因として考えられるのは、
・半側空間無視
・順序立ての障害
などです。
順序立ての障害は、観念性失行(観念失行)において観察される他、認知症などの初期においても観察されることがあります。
一つの活動や動作を系統立てて、システムとして順序立てできない状態となります。
ブレーキ管理が不十分な要因として、他にも記憶の問題や、注意力の問題もあるかもしれません。
評価として、言葉で確認すると移乗の手順が順序立てて述べることができるかということも把握しておく必要があります。
フットレストを上げる動作の遂行上のエラーは、これも当たり前ですが、フットレストを上げないことです。
このとき、原因として考えられるのは、
・半側空間無視
・順序立ての障害
などです。
先ほどのブレーキ管理の不十分さと同じような原因を挙げることができます。
立ち上がる動作は、どちらかというと身体機能的な要素が大きくなる動作工程になります。
この動作の遂行上のエラーは、上手く立ち上がることができないことやバランスを崩したりすることになります。
このとき、原因として考えられるのは、
・空間関係の障害
・麻痺側身体の不注意
などが考えられます。
空間関係の障害は先ほど説明しましたが、立ち上がる前までの動作として手すりを持ちにリーチする際に、測定過大あるいは測定過小となる場合があります。
麻痺側の身体的な不注意があると、立ち上がる際の足の位置が適切にならず、重心を前方に移動しにくかったり、支持基底面が狭くなりバランスを崩しやすくなることが考えられます。
移乗動作は転倒の危険性がある動作であり、毎回同じ手順を踏んで安全に移乗できるのか、また、自室のベッド、トイレなど、環境が変わっても安全に移乗できるのかどうかも評価していく必要があります。
また、夜間は睡眠薬を服用することもあるかもしれません。
日中はうまく動作が行えていても、起床時や夜中トイレに行く時にリスクが高まる方がいるかもしれません。
このように、トータル的に考えて、移乗動作を評価していく必要性があります。
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運動機能障害には、運動麻痺、筋力低下、関節可動域制限、痙縮などがあります。
これらの原因により、片手動作を用いて食事動作を遂行する必要がある可能性があります。
感覚機能障害には、触覚や固有感覚、立体覚、半盲などがあります。
・触覚、固有感覚、立体知覚の問題により対象物の操作が難しい
*このような対象者は、障害に気づき、代償しようとします(視覚の利用)
*視野欠損があれば、頭の向きを変えることによって代償されます。
*半側空間無視がなければ、問題に気づき、対象者自身の能力を洞察することで障害に対しての説明が行え、それを代償します。
運動性失行(観念運動失行と類義語として用いられる):
課題の考えや目的は理解できるが、運動のプランニングと順序立ての障害によって目的的な運動が達成されない。
運動学的記憶パターンへの利用ができない。脳卒中のリハビリテーション
運動性失行があると、
・食べ物を口に運ぶ際の手や手関節の動きが拙劣で、こぼしてしまう
・ナイフでバターを塗る際の不器用さ
などが観察されます。
保続:
実行的な行為の間に、一つの反応パターンからほかのものへと変えることが難しいために生じる繰り返される運動や行動。
行為の開始あるいは終わりに関する慣性(行為を続けて行う)ことにあてはまる。
運動前野性保続−同じ運動の脅迫的な繰り返し
前頭前野性保続−行動要素あるいは行動の全体の繰り返し脳卒中のリハビリテーション
運動前野性の保続があると、
・皿から口へスプーンを運び続ける動作を止められない
・食べ物が口の中に残っていないのに咀嚼し続ける
などが観察されます。
前頭前野性の保続では、
・スプーンでヨーグルトを食べ終わり、再度スプーンでグラスからミルクをすくい飲む
などが観察されます。
空間関係の障害:
物体同士あるいは物体と自分との関係をとることが難しい
視空間の障害によってそのような困難さが生じる場合、視空間失認と類義語として用いられる。脳卒中のリハビリテーション
空間関係の障害があると、
・皿を固定するために手を伸ばしたときに、リーチが過大/過少となる
・カップを握らず、カップから外れたところに手を伸ばす
などが観察されます。
半側身体無視:
脳の損傷部位と反対側の身体への一側の刺激に対する報告、反応、指向の障害
四肢の無視や使用の障害を引き起こす感覚処理障害や注意障害から生じるかもしれない(半側身体不注意と類義語で用いられる)。
通常は、身体の左側が障害される。脳卒中のリハビリテーション
半側身体無視があると、
・手指が使用できる状況だとしても、食事中に手を使わない
・左手でパンを食べ始めるが、手の中にパンがあることを忘れて、右手でパンを食べる
などが観察されます。
半側空間無視:
視知覚障害あるいは注意障害による脳の損傷と反対側の空間外に存在する視覚的刺激に対する不注意あるいは無視。
視覚障害や半盲を伴い、単独で生じるかもしれない。脳卒中のリハビリテーション
半側空間無視があると、
・左視野の皿に気づかず、おかずを残したままにする
などが観察されます。
観念性失行:
神経モデルあるいは遂行に必要とされる概念に関する精神的表象の欠如から引き起こされる。何をしたらよいかという知識の崩壊。
物品使用に関する知識の低下。
活動の工程の順序立て、あるいはお互いに関連する物品の使用にもあてはまる。脳卒中のリハビリテーション
観念性失行があると、
・どの食事道具を使うのか、どのように使うのかがわからない
・箸を使う代わりに指を使い、動作を単純化する
・箸でスープを飲もうとする
・ゆで卵の殻を破らずに食べようとする(活動の工程の無視)
・みかんの皮をむかずに食べようとする(活動の工程の無視)
・ティーバックを入れる代わりに、その中の茶葉を取り出して入れる
などが観察されます。
場への依存:
特定の課題に対して、選択的な目標指向型行動の代わりに起こる脱抑制的で、不適切、無関連な定型的な行動。
基本的定位反射に関連した衝動性。
それゆえ、環境依存は注意の要素と保続の要素の障害をもっている。脳卒中のリハビリテーション
場への依存があると、
・テーブルにつく前に、食べ物を掴み始める
・不適切な道具であっても、目に入ればそれを使おうとする
などが観察されます。
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運動機能障害には、運動麻痺、筋力低下、関節可動域制限、痙縮などがあります。
運動機能による整容動作の遂行上エラーの例を以下に挙げます。
・物品の固定が困難
・歯磨き粉の蓋を開けるのが難しい
・入れ歯を洗うことが難しい
このようなエラーが観察されますが、解決には効率的な片手動作の学習、固定のために滑り止めマットを敷く、自助具の利用などを行います。
感覚機能障害には、触覚や固有感覚、立体覚、半盲などがあります。
・触覚、固有感覚、立体知覚の問題により対象物の操作が難しい
*このような対象者は、障害に気づき、代償しようとします(視覚の利用)
*視野欠損があれば、頭の向きを変えることによって代償されます。
*半側空間無視がなければ、問題に気づき、対象者自身の能力を洞察することで障害に対しての説明が行え、それを代償します。
運動性失行(観念運動失行と類義語として用いられる):
課題の考えや目的は理解できるが、運動のプランニングと順序立ての障害によって目的的な運動が達成されない。
運動学的記憶パターンへの利用ができない。脳卒中のリハビリテーション
運動性失行があると、運動計画の困難さがみられます。
観察上「不器用」と感じます。
・髭剃りなどの握りを調節することが難しく、顔に合わせて道具の向きを変えることが できない(手指や手関節の動かし方の順序立てと計画の障害)
・後頭部の髪を櫛でとく際に、髪に対してくしの向きを調節するのが難しい
運動前野性保続と前頭前野性保続:
実行的な行為の間に、一つの反応パターンからほかのものへと変えることが難しいために生じる繰り返される運動や行動。
行為の開始あるいは終わりに関する慣性(行為を続けて行う)ことにあてはまる。
運動前野性保続−同じ運動の脅迫的な繰り返し
前頭前野性保続−行動要素あるいは行動の全体の繰り返し脳卒中のリハビリテーション
運動前野性保続では、顔を洗う動作を繰り返し行い、その運動を止められず、他の運動に移れないことが観察されます。
前頭前野性保続では、歯磨き終了後に他の活動を始める時、前の行動計画の一部を繰り返してしまい、櫛を口へ近づけてしまうようなことが観察されます。
空間関係の障害:
物体同士あるいは物体と自分との関係をとることが難しい
視空間の障害によってそのような困難さが生じる場合、視空間失認と類義語として用いられる。脳卒中のリハビリテーション
空間関係の障害があると、
・歯ブラシを手に取ろうとするときにその距離を過大/過少に見積もる
・歯磨き粉をブラシにつける際に、ブラシから外れる
・歯ブラシを蛇口の下ではなく蛇口の隣に持っていく
・入れ歯の上下、前後、左右を誤る
などが観察されます。
半側身体無視あるいは不注意:
脳の損傷部位と反対側の身体への一側の刺激に対する報告、反応、指向の障害
四肢の無視や使用の障害を引き起こす感覚処理障害や注意障害から生じるかもしれない(半側身体不注意と類義語で用いられる)。
通常は、身体の左側が障害される。脳卒中のリハビリテーション
半側身体無視があると、
・麻痺側上肢がコントロール可能だが使用しない
・蓋を開ける際に固定のために使用しない
・麻痺側は洗わないが、他の部位は順序良く洗う
・左手で髭剃り後のローションを持ち、右手を顔に伸ばしている間、容器の傾き気づか ず、液体がこぼれてしまう
などが観察されます。
半側空間無視あるいは不注意:
視知覚障害あるいは注意障害による脳の損傷と反対側の空間外に存在する視覚的刺激に対する不注意あるいは無視。
視覚障害や半盲を伴い、単独で生じるかもしれない。脳卒中のリハビリテーション
半側空間無視があると、
・障害側視野で偶然見えたときにのみ全ての道具を見つける
・障害側の視野にある対象物全てに気づかない
などが観察されます。
身体失認:
身体図式の障害。
身体構造の意識の低下、自分自身の身体部位のそれぞれの関係の認識の障害。
外部環境における自分の身体と物体とのかかわりが難しい。脳卒中のリハビリテーション
身体失認があると、
・鏡の像と自己を区別できず、鏡に映った顔を洗う
・他の人の腕を握り、対象物を握らせようとする
などが観察されます。
観念性失行:
神経モデルあるいは遂行に必要とされる概念に関する精神的表象の欠如から引き起こされる。何をしたらよいかという知識の崩壊。
物品使用に関する知識の低下。
活動の工程の順序立て、あるいはお互いに関連する物品の使用にもあてはまる。脳卒中のリハビリテーション
観念性失行があると、
・歯ブラシ、髭剃り用クリームが何をするものなのかわからない
・それらの道具の使用が不適切
(例):歯磨き粉を顔に塗る、髭剃り用クリームを洗面台に塗るなど
などが観察されます。
組織化と順序立ての障害:
適切に順序立てされた活動の工程を伴う考えを組織化できない(観念性失行の要素であるが、進行型疾患の過程での障害の最初、あるいは悪化している観念化の最後の段階の指標として独立して生じる場合がある)
脳卒中のリハビリテーション
組織化と順序立ての障害では、どのように行うかという全般的な考えはあり、活動の順序のタイミングと順序立てに問題が生じます。
・次の工程を始める前に、一つの活動の工程を終了させる
・順序のタイミングが適切でなく、不十分な遂行となる
などが観察されます。
判断力障害:
環境情報に基づいた現実的な決定をすることができない。
自分自身のエラーからのフィードバックを利用することができない。脳卒中のリハビリテーション
判断力が低下すると、
・蛇口を閉めずに洗面台から離れる
・洗面台の中にタオルを置いたままにする
などが観察されます。
場への依存:
特定の課題に対して、選択的な目標指向型行動の代わりに起こる脱抑制的で、不適切、無関連な定型的な行動。
基本的定位反射に関連した衝動性。
それゆえ、環境依存は注意の要素と保続の要素の障害をもっている。脳卒中のリハビリテーション
・手を洗っているときに歯ブラシを見た場合、歯ブラシで手を洗う
などが観察されます。
短期記憶:
短期記憶に問題があると、活動遂行中に活動の工程の順序や指示を思い出せないかもしれません。
開始の困難:
遂行の必要があるときに、活動を開始することができない。
脳卒中のリハビリテーション
開始の障害があると、
・洗うよう指示されるが行わずにいる
・指示を何回も送って活動を始めようとするが、結果的に行わない
・計画を尋ねると、工程の順序などは詳細に話すことができる
などが観察されます。
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運動機能障害には、運動麻痺、筋力低下、関節可動域制限、痙縮などがあります。
運動麻痺が存在すると、片手動作での更衣を学習する必要があります。
運動前野性保続と前頭前野性保続:
実行的な行為の間に、一つの反応パターンからほかのものへと変えることが難しいために生じる繰り返される運動や行動。
行為の開始あるいは終わりに関する慣性(行為を続けて行う)ことにあてはまる。
運動前野性保続−同じ運動の脅迫的な繰り返し
前頭前野性保続−行動要素あるいは行動の全体の繰り返し脳卒中のリハビリテーション
運動前野性の保続があると、
・袖に腕を入れる際、袖の端が肘や肩に上がるまで、袖の中に腕を入れ続ける
・靴下を履く際、すでに足が隠れていても、靴下を引っ張り続ける
などが観察されます。
空間関係の障害:
物体同士あるいは物体と自分との関係をとることが難しい
視空間の障害によってそのような困難さが生じる場合、視空間失認と類義語として用いられる。脳卒中のリハビリテーション
空間関係の障害があると、前後、裏表、上下を見つけることが困難となり、
・腕を袖穴の代わりに襟ぐりに通す
・左腕の代わりに右腕を通す
・両足を同じズボンの穴に入れる
・ズボンの片方が裏になっているのに気づかない
・シャツを着るときに間違った方向に袖を引っ張る
・靴ひもの操作が困難
などが観察されます。
左右識別障害:
左右の身体の識別、あるいは外部環境に左右の概念を利用する能力。
左右の概念の理解と使用ができないことを含む。
いくつかの要因から構成される(言語的、非言語的触覚識別、刺激の位置、視空間の要素)A-ONE認定講習会資料
左右識別の障害は、視空間の問題と関係する可能性があり、
・右の靴を左の足に履く
などが観察されます。
身体失認:
身体図式の障害。
身体構造の意識の低下、自分自身の身体部位のそれぞれの関係の認識の障害。
外部環境における自分の身体と物体とのかかわりが難しい。脳卒中のリハビリテーション
身体失認があると、
・自分の腕ではなく、セラピストの腕を袖に通そうとする
・シャツの袖穴に足を通そうとする
*視空間の問題がある患者では、適切な袖穴は見つけられないが、シャツが上半身と関連していることの認識はあります。
・麻痺側上肢の衣類の着脱を行わない
・脱衣で麻痺側上肢が袖穴に入ったままなのに、洋服がけに直そうとする
・麻痺側の肩にシャツが引っかかったままで気づかない
・麻痺側のシャツが最後まで下ろされていない
などが監察されます。
半側空間無視:
視知覚障害あるいは注意障害による脳の損傷と反対側の空間外に存在する視覚的刺激に対する不注意あるいは無視。
視覚障害や半盲を伴い、単独で生じるかもしれない。脳卒中のリハビリテーション
半側空間無視があると、
・左側に置かれた衣服に気づかない
などが観察されます。
場への依存:
特定の課題に対して、選択的な目標指向型行動の代わりに起こる脱抑制的で、不適切、無関連な定型的な行動。
基本的定位反射に関連した衝動性。
それゆえ、環境依存は注意の要素と保続の要素の障害をもっている。脳卒中のリハビリテーション
場への依存があると、
・腕、頭を適切な穴に通したところで、目に入った櫛を握り、整髪を始める
などが観察されます。
観念性失行:
神経モデルあるいは遂行に必要とされる概念に関する精神的表象の欠如から引き起こされる。何をしたらよいかという知識の崩壊。
物品使用に関する知識の低下。
活動の工程の順序立て、あるいはお互いに関連する物品の使用にもあてはまる。脳卒中のリハビリテーション
観念性失行があると、
・衣類が何をするものなのか、どのように着るのかわからない
・セーターの下にシャツを着るのを忘れてそれに気づいた後、修正のための手順が計画できない
・靴の上から靴下を履く
・ズボンを履く前に靴を履く
組織化と順序立ての障害:
適切に順序立てされた活動の工程を伴う考えを組織化できない(観念性失行の要素であるが、進行型疾患の過程での障害の最初、あるいは悪化している観念化の最後の段階の指標として独立して生じる場合がある)
脳卒中のリハビリテーション
組織化と順序立ての障害があると、
・麻痺側上肢の前に非麻痺側上肢から更衣を始める
などが観察されます。
判断力の障害:
環境情報に基づいた現実的な決定をすることができない。
自分自身のエラーからのフィードバックを利用することができない。脳卒中のリハビリテーション
判断力の障害があると、
・玄関やダイニングでの不適切な更衣を行う
・昨日着た衣類をもう一度着る
・ズボンが前後逆だと指摘しても、直そうとしない
などが観察されます。
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コース立方体テスト(目的、方法、IQ算出、結果の解釈)と、頭頂葉・後頭葉、前頭葉領域障害による取り組み方の違い
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