認知症者におけるリハビリテーションなどにおいて、作業活動に意欲的に取り組んでもらうことで苦難することもあると思います。今回、認知症者が意欲的に作業活動に取り組むための注意点をまとめていきたいと思います。

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認知症者が意欲的に作業活動に取り組むための注意点!興味や好みと性格を考慮した作業選択!

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認知症者と意味ある作業活動に取り組むことで期待できる効果

認知症の方は、記憶障害や思考・判断力低下、失語などの中核症状により、意味ある作業に基づく生活ができていなかったり、他者に作業ニーズを伝えることができないことがあります。
作業ニーズが満たされないことで、不安や焦燥が生じ、BPSDが生じてしまうことにつながります。
これは、マズローの欲求段階からも、捉えることが可能と思われます。

認知症高齢者のBPSDはクライアントの作業適応障害の状態であるととらえることができる。
そのため、OTRが認知症高齢者のBPSDを理解して作業適応を促進するためには、クライアントの作業と作業的生活を理解することが必要である。

事例でわかる人間作業モデル P206

これらのことから、認知症者では意味ある(興味や好み、価値観に基づく)作業の選択や、それに意欲的に取り組めるように援助者はプログラムを計画立案して行く必要があると言えます。

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興味を持っている作業に取り組むことで得られること

作業活動を行う際に、援助者側が提供したものを受動的に行うよりも、自分から考えたり判断してできる作業活動の方が、意欲的に取り組めることは目に見えているでしょう。
このよう取り組めるのは、まさに興味を持っている作業活動を提供できている場合になります。

脳科学と報酬系から考えると、興味のある作業活動への取り組み、それが達成すること自体が報酬となります。
また、達成したものはスタッフなどの他者からも賞賛されることで、それも報酬となりえます。
これらの内的・外的報酬は快刺激となり、ポジティブな感情に繋がり、手続き記憶などの強化を促せる可能性が高まります。
これらは、記憶の回路(パペッツとヤコブレフの回路)に関係しています。
詳しくは以下の記事を参照してください。
リハビリ拒否はなぜ?意欲、自発性、モチベーションが上がらない心理原因と情動面へのアプローチ

ここで、報酬系の復習をしておきます。
報酬系とは中脳にある腹側被蓋野から側坐核へつながる神経線維(内側前脳束)を中心とする神経経路で、腹側被蓋野からは側坐核の他に扁桃体と前帯状皮質(情動の中枢)、背側線条体(習慣の学習)、海馬(記憶)、前頭前皮質(判断や計画などを司る)にも神経線維を伸ばし、ドーパミンを放出しています。
このドーパミンが放出されることでその体験・経験が快いと認識され、それが行動や手がかりとして記憶されていきます。

私の経験ですが、認知症者の方(趣味は手芸など)で車椅子のブレーキ管理が行えない方と一緒に、ペーパーフラワーを作ったところ大変喜んでくれたのですが、それを車椅子のブレーキの先端部分に取り付けた所、ブレーキ操作が自立に至った例があります。
これは、意味ある作業が報酬を促し、快刺激を伴う情動が記憶回路にも上手く関与したよい例ではないでしょうか。

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認知症者が意欲的に作業活動に取り組むための注意点①興味や好みを重視

意欲的に取り組める作業活動としては、以下のような要素があります。
・知っている、経験したことがある
・興味を持っている
・失敗しにくい

ここで、さらに要素を追加するとすれば、
「作品として残るか残らないか」
でしょう。
作品として残るか残らないかも、「好み」として捉えて行くことが必要になります。
作品として残るものとしては塗り絵、折り紙などがあり、作品として残らないものとしては計算問題やパズル(残す方法もあり)があります。
作品が残る/残らないことに対する好みを把握するためには、認知症者本人への聞き取りや家族からの情報収集、実際に作業活動を一度提供した際の反応を確認する、終了時の本人の反応や次回取り組むへの反応などから総合的に判断する必要があります。

作業活動を自ら行うこと自体に拒否があっても、お手伝い程度であれば行ってくれる方は案外多くいます。
これは、主体的に取り組む必要性の有無や、失敗に対する不安感の軽減などによって取り組めるものと思われます。

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認知症者が意欲的に作業活動に取り組むための注意点①取組んだ際の様子や言動、性格傾向を把握する

ここでは、自己評価(自己効力感も含む)が作業活動の取り組みに影響することを考えていきます。
普段私たちでも、自身がある作業では難しめの課題を選択することもあると思います。
しかし、難しめの課題を選んでしまうと、チャレンジと同時に失敗の可能性も高くなってしまいます。
この失敗というのは厄介で、認知症者が負の情動を抱いてしまいやすくなり、これでは意欲的に取り組めなくなってしまいます。
そのため、対象者の能力把握と自己評価(自己効力感)がどの程度のものなのかを把握しておくことが大切になります。

自己評価が低い方ではどうでしょうか。
自己評価が低い方では、作品の難易度を下げてしまいがちです。
また、失敗に対する反応も大きくなりやすくもあります。
そのため、作業工程ごとに進捗状況を確認し、失敗が起こりにくいように配慮したり、適切なレベルの作業活動に誘導できるようにし、出来上がった時の達成感や快刺激を適切に提供できるようにしなければなりません。

他者との比較において自己評価を決定する方もいることに注意しておかなくてはいけません。
「あの人の作品の方が良くできている」、「あの人は手先が器用だ」というように、他者の様子を気にすることが多いのであれば、能力の高い対象者の近くで作業する環境を作らないようにします。

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