更衣動作(上衣)の評価方法と結果の解釈、リハビリテーションアプローチについて、新人教育に向けた資料を作成したので公開します。

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更衣動作(上衣)の評価方法と結果の解釈、リハビリテーションアプローチ

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参考と引用

「前開きシャツを用いた着衣障害の徴候とそのメカニズム」

「高次脳機能障害に対する作業療法の介入のあり方-動作指導に対する視点̶」

「学習行動理論を用いた日常生活動作練習」

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回復期リハビリテーションと実績指数向上のために必要なこと

令和2年度の診療報酬改定において、回復期リハビリテーション入院料は実績指数が[40]に引き上げられます。
それだけ、リハビリテーションによって質的向上に取り組んでいく必要性が高まってきていると解釈できます。

その中で、更衣動作はFIMの点数が改善されにくい項目でもあり、リハビリテーションにおける評価とアプローチを適切に行うことが求められます。

FIM更衣(上半身)ですが、
[5]:準備声かけ見守り
①片腕を通す
②頭からかぶるor背中から服を回す
③反対側の腕を通す
④服を胸から腹に引き下ろすor前を合わせるのうち
1つ介助:[4]
2つ介助:[3]
3つ介助:[2]
4つ介助:[1]
となります。

いかにして介助量を減らしながら、自立に向けたリハビリテーションを病棟と連携しながら提供していくかを考えていく必要がありそうです。

FIM採点について詳しく学びたい方はこちらの記事を参照してください。
全部網羅!FIM点数のつけ方マニュアル!各運動・認知項目の採点時に注意すること!
FIM「更衣(上半身)」の超簡単採点法!リハビリ評価時短テクニック!

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更衣動作の特性

更衣動作はバランス能力や複雑な手順の理解など、高い身体機能や精神機能面の能力が求められるため、自立度が低いことが特徴です。

さらに介助量が多く、家族の負担も大きくなりがちなADL項目であり、家庭復帰に向けて早期から取り組んでおきたい項目になります。

上衣動作は座位が不安定な状態でも取り組みやすく、着替えの練習をすることは身体機能や高次脳機能面の機能向上にも繋がります。

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病棟で早期から更衣動作訓練を取り入れるために必要なこと

上衣動作練習は早期から取り組んでおきたいADL項目であることは説明しましたが、患者によっては早期の更衣動作練習を拒否されることもあります。

そのため、更衣動作訓練を取り入れてもらうための説明と同意を適切に行うことが必要になります。

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衣服の名称を確認

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更衣動作の手順

更衣動作の手順を把握しておくことは重要です。
各手順ごとにどのような要素が必要かを動作分析することにも繋がります。

上図では、脳卒中片麻痺者における前開きシャツの主な着脱手順を記しています。
(実際には各個人で手順に様々なパターンがあります)

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更衣動作に影響する視空間失認

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視空間失認は更衣動作に影響を及ぼしやすい障害です。
視空間失認は、

「物体と物体との関係や、物体と自己との空間関係を正しく把握できない症状」

全体を指し示した症状です。

この中で、更衣動作に影響を及ぼしやすいのは、半側空間無視や図地知覚の障害、空間定位の障害などがあります。

空間関係の障害については以下の記事も参照してください。
空間関係(前後左右、図と地の判別など)の障害がある場合のリハビリテーション

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上位動作(準備)の分析と高次脳機能障害の繋がり

上衣動作(準備)においては、衣服の概念や着衣手順を理解が必要です。
衣服を手に取れないことは、形態認知障害から衣服と判断できていない可能性があります。

また、空間定位の障害などにより、衣服の各部位の認知や空間的把握が行えていない可能性があります。

更衣動作については以下の記事も参照してください。
更衣動作評価で観察するべき視点!高次脳機能障害を中心として!

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上位動作(まとう動作)の分析と高次脳機能障害の繋がり

まとう動作は、衣服を手に取った後に衣服を着ていく段階です。

上衣動作の第一関門というべき箇所に袖穴探しがあります。

形態認知の障害により袖穴を見つけにくいということが考えられます。

また対応する袖と腕を誤ることは、衣服と身体に対する方向性注意の障害の可能性があります。
視覚認知の障害により腕と袖を合わせることが困難になることも考えられます。

袖口から腕を通す際の誤りには、動作イメージが不十分になっていることも考えられます。

袖通しが拙劣なのは、失行や認知障害によって袖に対して運動イメージを作れないことも影響することがあります。

片麻痺者などにおいて麻痺側→非麻痺側の手順の誤りが見られる場合、計画性(前頭葉)の問題が考えられます。
観念性失行においても順序立ての問題は確認されることがありますが、その場合衣服の扱いのエラーなどが中心になって見られることが考えられます。

後ろ身頃の操作がうまく出来ないことはよく見られるエラーですが、これは視空間失認や身体図式の障害が考えられます。

身体図式やイメージについては以下の記事も参照してください。

 

背中側の衣服を前に渡す動作は視覚が及ばない範囲での動作になります。
そのため、見えない時間の衣服の情報の保持(ワーキングメモリ)と感覚情報(視覚、触覚等)から適切な運動につなげることが必要です。
これには感覚情報を知覚認知しながら形態を把握したり、ワーキングメモリを働かせておくことが必要になります。

また、衣服操作によって変化していく衣服の情報と身体における関係性をイメージしながら操作していく能力が必要になります。

病態認知が不十分な場合、なぜ誤りが起きているかに気づきにくかったり、訂正されにくいということが起こります。

病識については以下の記事も参照してください。

 

 

 

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上位動作(ボタン操作)の分析と高次脳機能障害の繋がり

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ボタン操作では、構成障害や空間認知の障害によって操作にエラーが生じることが考えられます。

ボタンをボタンホールに通せないことは、構成障害やボタンの形やボタンホールの向きなどをイメージしながらそれを運動に変換していくことが難しくなるとエラーが生じやすくなります。

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上位動作(その他)の分析と高次脳機能障害の繋がり

動作のエラーに気づくには、注意監視能力が必要です。
ある動作に戸惑っている間に、次の動作手順が抜けてしまうことはよくあるパターンです。

前頭葉機能については以下の記事も参照してください。
遂行機能障害と介入方法、具体的なアプローチ
前頭葉損傷(遂行機能障害)に対する評価と作業療法、リハビリテーションアプローチ
前頭前野(前頭連合野)の機能・役割とADLにおける観察ポイント

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上衣動作のエラーと関係する脳機能

感覚認知の問題としては、

左右を間違えて広げる
対応する袖と腕を選択できない
対応するボタンとボタンホールを選択できない
衣服を手に取れない
操作する衣服を間違える
ボタンを見つけられない
袖と腕が正しく合わせられない
上下左右の誤り
表裏の誤り
袖を抽出できない

などがあります。

これらの問題が見られるのは、

腹側経路、外側後頭複合体:対象を見て色や形の二次元的な情報の認知

頭頂間溝後方部:変化する衣服に対するメンタルローテーション等含めた三次元的な情報の認知

が障害されることが考えられ、頭頂側頭葉を含む後方領域の損傷が中心となることが考えられます。

操作の問題としては、

袖と腕の通す向きを誤る
後ろ身ごろを前方より引っ張る
後ろ身ごろを頭上より回していく
ボタンをボタンホールへ通せない
袖通しが拙劣・遅延
背部操作が拙劣
後ろ身ごろを後方へ回せない

などがあります。

これらの問題が見られるのは、

上頭頂小葉:自己身体図式に関与。自己身体図式を形成し、「感覚認知」の要素で示された視覚経路や頭頂間溝後方部の領域からの衣服の認知を統合する

角回・上頭頂小葉:上頭頂小葉、頭頂間溝との線維連絡を合わせた部位がまとう動作に関与

角回・縁上回:ボタン操作は道具の使用障害の関連病巣と関連

が障害されることが考えられ、頭頂葉領域の損傷が中心となることが考えられます。

 

手順の問題としては、

誤りに気付かない
動作中断
途中で脱ぎ始める
左右の袖通しの順番を誤る
工程の省略

などがあります。

これらの問題は、

前頭前野と連携した前方領域:計画実行,確認修正等の遂行機能。並列的な情報処理と時系列的な情報処理にワーキングメモリが必要。後頭葉領域広範な領域。

が障害されることが考えられ、右頭頂葉、右頭頂葉から後頭葉、前頭葉の損傷が中心となることが考えられます。

脳画像の見方については以下の記事も参照してください。
リハビリに役立つ脳画像!脳部位と機能局在、脳のつながりから考える画像の診方!

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姿勢や運動麻痺、筋緊張の問題

上衣動作を財で行うには、姿勢保持能力が必要になります。
片麻痺の方にいては、臀部感覚の問題や股関節や体幹筋の筋緊張低下による問題が多く見られます。

座位については以下の記事も参照してください。
体幹機能の評価とリハビリテーション!評価尺度から臨床的評価、訓練内容のヒントが満載!

また、袖通しの際に上肢肩甲帯が後方に引けてしまうこともよく見られますが、これは正中線を超えるクロスオーバーのリーチが出来ていないことが要因です。
そのような方では、寝返り動作においても肩甲帯または上肢のリーチが不十分であることが多いと思います。
詳しくは以下の記事を参照してください。
脳卒中片麻痺と上肢機能訓練・促通:プレーシングについて

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上衣動作の評価手順

上衣動作の評価ですが、場所はできる限り自室で行う方が良いでしょう。
失行があれば検査場面よりも日常生活に近い場面設定の方が動作能力が高まることもあります。

動作遂行前には手順の確認と衣服の各部位の名称や空間関係の把握や、対応する身体部位を理解しているかを確認します。

動作終了時には、エラーが見られたのであればその確認と、それに対する自己の認識を確認します。

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上衣動作の介入指針

ADL全体の介入指針になります。

患者の症状のタイプによって使い分けていくことが必要です。

中には自己流を通す方もいますが、この場合、自己流の方法を認めた上で、エラーが生じている部分に対しての訓練を繰り返し行うことで動作遂行がスムーズになるかを確認していきます。

一般的な作業療法で使用されるアプローチです。

これらを組み合わせながら、動作の介助量軽減と質的向上を図ります。

なお、動作がスムーズになる方法がわかれば、それは病棟生活において積極的に使用されるべきです。

何度も繰り返して行うことによって、動作方法が定着し、できるADLがしているADLに変化していくことが期待されます。

更衣動作は、様々な姿勢において練習が可能です。

環境設定を行いながら、できるだけ早期からADL訓練を取り入れていくことが求められます。

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転職サイト利用のメリット

何らかの理由で転職をお考えの方に、管理人の経験を元に転職サイトの利用のメリットを説明します。

転職活動をする上で、大変なこととして、、、

仕事をしながら転職活動(求人情報)を探すのは手間がかかる

この一点に集約されるのではないでしょうか?(他にもあるかもしれませんが)

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そういう意味では、転職サイト利用のメリットは大きいと考えています。

転職サイト利用のデメリット

デメリットとしては、転職サイトを通して転職すると、転職先の病院や施設は紹介料(転職者の年収の20-30%)を支払うことです。

これがなぜデメリットかというと、転職時の給与交渉において、給与を上げにくいということに繋がります。

それでも、病院や施設側が欲しいと思える人材である場合、給与交渉は行いやすくなるはずです。

そういった意味でも、紹介してもらった病院や施設のリハビリ科がどのような現状で、どのような人材が欲しいのかといった情報が、自分の持つ強みを活かせるかといった視点で転職活動を進めていくことが大切になります。

転職サイトは複数登録することも必要

転職サイトは複数登録しておくことが重要になるかもしれません。

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せっかく転職サイトを利用するのであれば、できるだけ数多くの求人情報の中から自分の条件にあった求人情報を探せる方が良いはずです。

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また、コーディネーターの方も人間ですから、それぞれ特性があります。

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管理人の転職経験については以下の記事を参照してください。

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