股関節屈曲拘縮があると、代償姿勢として骨盤前傾、腰椎前弯が増強し、股関節痛に繋がります。今回、股関節屈曲拘縮と骨盤前傾が股関節痛に影響するメカニズムをまとめていきたいと思います。
目次
股関節拘縮の評価と運動療法
股関節屈曲拘縮というのは、股関節が伸展できなくなること(股関節伸展制限)です。
直立立位(股関節完全伸展位)では、立位姿勢の重心位置は股関節軸のやや後方を通ります。
そのため、股関節伸展トルクと屈曲トルクは同じとなり、立位姿勢の保持に筋エネルギーをほとんど必要としません。
一方、股関節屈曲拘縮(股関節伸展制限)では、立位姿勢の重心位置は股関節軸の前方を通ります。
立位姿勢で股関節は屈曲しているので、姿勢制御には股関節伸展の筋エネルギーが必要になります。
そのため、大臀筋の筋活動が向上し、一方で前方では大腰筋や腸骨大腿靭帯の緊張が亢進します。
股関節屈曲拘縮(股関節伸展制限)では代償的に骨盤は前傾・腰椎前弯するため、椎間関節や仙腸関節の疼痛につながることもあります。
前途した代償姿勢(骨盤前傾、腰椎前弯増強)にて荷重を行うと、股関節の関節軟骨の薄い部分に荷重がかかります。
すると、股関節痛の要因になります。
また、過剰な骨盤前傾・腰椎前弯は腰痛発生の原因にもなります。
そのため、股関節痛に繋がっている股関節屈曲拘縮を引き起こす原因を突き止める必要があります。
股関節屈曲拘縮の原因となるのは、股関節屈伸軸よりも前方にある組織です。
つまり、股関節屈伸軸より前方の筋、もしくは靭帯に問題があるということになります。