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Categories: 注意障害

作業療法とペグボード!注意障害に対するペグボードの難易度設定に注目して!

注意障害に対しては、認知リハビリテーションなどの手法が取られることがありますが、伝統的作業療法で使用されるペグボードを段階づけることにより、注意障害改善を目指すことも可能です。今回、作業療法とペグボードにおいて、注意障害に対するペグボードの難易度設定に注目していきたいと思います。

目次

作業療法とペグボード!注意障害に対するペグボードの難易度設定に注目して!

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注意障害への認知リハビリテーション課題集

注意障害と作業療法

注意障害と日常生活の困難さ

高次脳機能障害の一症状である注意障害があると、日常生活上に溢れる様々な情報を効率よく処理しながら遂行することが難しくなります。

情報が多すぎることにより何に焦点を当てて良いかわからなかったり、周囲の刺激により注意がそれて課題遂行が難しくなることもあります。

そのような注意機能が関与する情報処理の問題があると、日常生活場面(しているADL)の中で課題を設定しても、複雑な情報処理がなされなくなり介入効果が少なくったり、介入の難易度が高くなりすぎることが考えられます(情報処理能力を高めることも考えられるが。。。)。

注意障害と作業療法における課題設定の難しさ

注意障害に対する作業療法では、机上でのプリント課題を用いることがありますが、細かすぎる情報を眼前にした対象者が課題遂行を嫌がることを経験することがあります。

そのような場合、APTの考え方を用いたトランプ分類課題を実施することがあります。
詳しくは以下の記事を参照してください。
注意障害に対するトランプを用いたアプローチ(APTを参考に)

伝統的作業療法ではペグボードが用いられることが多くあります。

一般的にペグボードは、手指の巧緻性向上を目的に実施されることが多いですが、注意障害に対する課題としてペグボードを用いることがあります。

ペグボードは段階づけも行いやすいことから、対象者の状態に合わせた難易度設定が行いやすいと言う利点があります。

巧緻性についてのペグボードの段階付については以下の記事を参照してください。
指のつまみ、握り・把握、巧緻動作と解剖運動学的分析!評価とリハビリテーション!

注意機能と脳機能との関係性

注意機能、特に分配性の注意は日常生活遂行に欠かせない機能です。

分配性注意については、課題遂行において視覚を用いる場合には頭頂後頭葉が賦活されます。

また、課題遂行において聴覚を用いる場合には側頭葉が賦活されます。

さらに、課題遂行において視覚と聴覚の両方を用いる場合には頭頂後頭葉、側頭葉、前頭葉が賦活されます。

空間における分配性注意を用いる課題遂行時(視覚)には、背側前頭-頭頂ネットワークが賦活されます。

視覚と聴覚を含めた二重課題(デュアルタスク)では、前頭前野の情報処理速度が向上することも知られています。

ペグボードと脳・注意機能賦活の考え方

ペグボードは空間内に置かれているボードにペグを挿入していく課題です。

この課題遂行は、視空間情報処理(頭頂葉-前頭葉ネットワーク)を行なった結果としてペグを挿入していることになります。

ペグボードにおいて決められた色を探して挿入する場合、選択性注意が賦活されます。

ペグボードにおいて決められた順番を記憶して、その通りに色を選択し挿入する場合、さらに注意の制御能力(転換や配分)も賦活されます。

このような課題設定のもと、聴覚的刺激を伴わせる(側頭葉-前頭葉ネットワーク。例:◯秒間隔で挿入)場合、二重課題となり前頭前野の情報処理速度が向上期待できます。

前頭葉障害に対するリハビリテーション

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が参考になります。

課題A:単純な注意の連続的移動課題
A-1ペグを箱へ順番に移す(20個).

課題B:空間的注意の移動と選択・転換・配分を必要とする課題
B-1:決められた色を選択する
B-1-1:ペグにランダムに色シール(赤)を付けておき(10個),色シールの付いたものだけを箱に移す.
B-1-2:ペグを配置する領域を広くし,数を増やす.B-1-1と同様に行う(赤30個).
B-1-3:色シールを2種類(赤・青各15個)とし,青のみ箱に移す.

B-2:決められた順番を記憶し,その通りに色を選択する
B-2-1:色シールを3種類(赤・黄・青各15個)とし,決められた順番(赤→青)で箱に移す.
B-2-2:B-2-1と同様の設定で,決められた順番(赤→青→黄)で箱に移す.

B-3:決められた色と隣り合わせのものだけを選択する
B-3:B-2-1と同様の設定で,赤と隣り合わせの青(各15個のうち10個)のみ箱に移す.

課題C:注意の準備から行為に至るプロセスに,聴覚刺激による賦活を含む課題
C-1:単純な聴覚的リズムに合わせて注意の移動と選択を行う
C-1-1:単純な聴覚的リズム(4秒間隔)に合わせて,課題A-1を行う.
C-1-2:単純な聴覚的リズム(4秒間隔)に合わせて,課題B-1-3を行う.

C-2:複雑な聴覚的リズムに合わせて注意の移動と選択を行う
C-2-1:複雑な聴覚的リズム(3秒間隔)に合わせて,課題A-1を行う.
C-2-2:複雑な聴覚的リズム(3秒間隔)に合わせて,課題B-1-3行う.

C-3:複雑な聴覚的リズムに合わせて注意の移動と選択・転換・配分を行う
C-3-1:複雑な聴覚的リズム(3秒間隔)に合わせて,課題B-2-2を行う.
C-3-2:複雑な聴覚的リズム(3秒間隔)に合わせて,課題B-3を行う.

脳血管疾患による注意機能障害に対する作業療法構築のための臨床研究

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