文字を書く能力だけに低下が生じるものを、純粋失書と呼びます、今回、純粋失書はなぜ生じるのか、そのメカニズムについてまとめていきたいと思います。
目次
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冒頭でも述べましたが純粋失書とは、文字を書く能力だけに低下が起こります。
そのため、読む、話すことには特に問題は生じません。
純粋失書のパターンとしては、
・文字の形が思い出せない
・文字の形が思い出せないが、大まかなイメージは持つことができる
・文字の形が乱れる
・文字を書く順を誤る
・かな文字や「゛(濁点)」の位置にエラーが生じる
などがあります。
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まずは、脳のどの部分が損傷を受けると、どのような症状が生じるのかを確認していきます。
上図において、緑色で囲まれている部分は換語困難が生じる可能性がある脳部位になります。
また、緑色で囲まれている部分において、さらに水色で囲まれている部分は単語の意味理解の低下が生じる可能性のある部分になります。
さらに、赤色で囲まれている部分は失構音、ピンク色で囲まれている部分は音韻性錯語が生じる可能性がある部位になります。
濃い青色で囲まれている部分は読み書きの中でも書く事に障害が生じ、紫色で囲まれている部分は読み書きの中でも読む事に障害が生じます。
ここで、純粋失書に関わる脳部位を再度確認していきます。
赤色の線で囲まれた部位は、中前頭回後部で、この領域の損傷では前途した、かな文字や「゛(濁点)」の位置にエラーが生じます。
青色の線で囲まれた部位は、上頭頂小葉で、この領域の損傷では前途した、文字の形が乱れたり、文字を書く順を誤るエラーが生じます。
黄色の線で囲まれた部位は、主に角回(上頭頂小葉の一部や側頭葉外側上部を含む)で、この領域の損傷では文字の形が思い出せないが、大まかなイメージは持つことができるというような失書の特徴が現れます。
白色の線で囲まれた部位は、下側頭回後部で、この領域の損傷では文字の形が思い出せないというエラーが生じます。
純粋失書が生じる脳部位の近くには、換語困難や単語の意味理解力の低下、音韻性錯語に関わる部分もあるため、損傷の広がりによってはこれらの症状が生じる可能性が高くなります。
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では、前途した各部位を、脳画像上で同定していきたいと思います。
中前頭回は、上図のような側脳室前角、後角が確認できるスライドを探します。
角回は、側脳室が見えるハの字型のスライドを確認します。
下側頭回は、脳梁膨大が見えるレベルのスライドを確認します。
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