発達障害における問題行動として、衝動性、注意散漫があります。今回、衝動性、注意散漫の解決に向けた考え方について、文献を参考にまとめていきたいと思います。
目次
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問題行動は通常、子供の家庭や学校への適応を著しく困難にしているものをさします。
問題行動が、大人の都合の悪いものとして捉えられている場合もあり、詳しく状況を把握する必要があります。
成人においても、強いストレスがかかると、注意散漫や攻撃的になることがあります。
そのため、子供の場合でも、精神的な側面が反映されていることも理解しておく必要があります。
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基本的には問題の原因を探っていきます。
しかし、原因と行動が直接的に結びつかないことも多くあります。
通常〈しなくてもいいことをする〉のは、好きでやっているというより〈しなければいけないことができないので〉、している場合が多い。
したがって適切な動作が獲得されていくと、〈しなくてもいいことをする〉暇がなくなり、問題行動も減少することが考えられる。発達障害と作業療法[実践編]
対処方法には、
①問題行動が出現する原因や機序に直接アプローチする
②適応的行動を増やし、間接的に問題行動を減少させる
ことが考えられます。
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衝動性、注意散漫は多動を伴う場合とそうで無い場合があります。
衝動性が激しくあると、一つのことに集中して遊べなくなります。
遊んでいるように見えても、誰かが通り過ぎたり声かけにより遊びが中断されることがあります。
一旦注意がそれても、元の活動に戻ることができるのであれば、動作が連続したものとなり、日常生活でも機能に結びつくようになります。
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衝動性、注意散漫への対処として、多動性と同じように薬物療法や感覚入力・抑制が考えられます。
「おもしろさ」に着目したアプローチもあります。
「おもしろい」と感じることには集中力が高まりやすく、「おもしろい」ことを用意することで、注意喚起しやすくします。
ポイントは、
①課題がわかりやすい
②視覚的、聴覚的手がかりが多い
③課題自体が目的的
④こどもができる部分、好きな部分が必ずある
ことです。
〈やる気〉や〈集中力〉は対象から離れて単独で存在するものではない。〈おもしろさ〉が感じられるから〈やる気〉が出、〈集中〉できるようになるのである。
〈おもしろさ〉は、与えられた課題が理解できること、それが実行できることから生まれるものであって、〈分からないこと〉〈できないこと〉からは〈おもしろさ〉は生まれにくい。おもしろくないから集中も途切れ、やる気も失せてしまうのである。
発達障害と作業療法[実践編]
このことからも、こどもが何を理解し、何ができるかに着目することで、介入のヒントになることが多くあります。
遊びでなくても、子供に理解できていることがあれば、それをもとに同じレベルで似た課題を展開していきます。