入浴は、様々な基本動作の組み合わせであり、自立に向けては課題が多くなる動作です。今回、リハビリテーションと入浴において、座位での浴槽またぎ動作に必要な要素と練習方法についてまとめて行きたいと思います。
目次
浴槽またぎ動作は、主に
・立位で行う
・座位で行う
方法があります。
立位で行う浴槽またぎ動作には、
・正面からまたぐ
・側方からまたぐ
・側方から片足を上げてまたぐ
の3種類があります。
座位で行う浴槽またぎ動作には、
・入浴用のシャワーチェアなどから直接またぐ
・バスボードを使用してまたぐ
の2種類があります。
立位と座位で比較すると、バランス能力を要求されるのは立位の方であることから、安全に動作を行いたい場合には座位での浴槽またぎ動作が選択されることが多くなります。
座位での浴槽またぎ動作において必要な要素には、
・座位バランス
・体幹筋力
・股、膝、足関節の関節可動域
・下肢筋力
・リスク管理能力
があります。
座位でまたぎ動作を行うには股関節の大きな可動域が確保されていることが条件になります。
股関節の可動域が不十分な場合、体幹を後傾させることで股関節屈曲可動域の不十分さを補うことが可能です。
また座位バランスの観点からは、体幹を後傾させることで浴室の壁に接することができれば、不十分な座位バランスを補うことも可能です。
座位で行う場合には、バスボードや浴槽の縁に腰掛けての動作、回転式のボードなどもあることから、どれが必要なのかを検討していく必要があります。
下肢筋力としては、座位で浴槽またぎを行う場合、主な筋肉は股関節屈筋になります。
この時、膝関節も伸展させることでまたぎ動作をスムーズに行うことが可能になります。
そのため、股関節屈筋である腸腰筋に加えて、大腿四頭筋の筋活動も要求されます。
座位での浴槽またぎには、股関節の大きな可動域を獲得する必要があります。
座位での股関節回しや座位でのタオルまたぎを通して、股関節の柔軟性を確保しておく必要があります。
座位でのまたぎ動作は、股関節屈曲と膝伸展が協調的に行われることで達成されます。
もちろん、股関節を屈曲運動のみの練習や、膝関節伸展のみの練習でも構いませんが、実際の動作につなげるためには座位で股関節屈曲と膝伸展が同時に達成される課題を設定すべきです。
運動としては股関節屈曲と膝関節伸展を同時に行いますが、この時に大事なポイントがあります。
大腿四頭筋の筋活動を増大させるには、足関節を背屈(足首を反る)させながら膝を伸展させることが必要です。
座位での浴槽またぎ動作では、浴槽には入るときには、浴槽の縁もしくはバスボードに坐骨が乗るようにすることが大切です。
これは、浴槽の縁に坐骨が乗ることで、スムーズな重心移動が行え、浴槽に足底が接地しやすくなるためです。
浴槽から出る際には、シャワーチェア等の浴室用椅子に坐骨を乗せることで、スムーズな重心移動が行え、回転して洗い場に足底を接地するときに安定して動作が行えます。
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