高次脳機能障害へのアプローチを行う前には、自分の障害や能力に対する自己認識(アウェアネス)がどの程度あるかを評価することが大切になります。今回、高次脳機能障害のアウェアネス低下に対するアプローチについて、文献を参考にまとめていきたいと思います。
目次
半側空間無視、記憶障害などに対するアウェアネスについて把握することは、アプローチの選択を適切にする一助となります。
記憶障害がある方で、自己の能力への洞察がある方は、日記やノートなどの代償戦略を使用することが可能になるかもしれません。
半側空間無視を呈している事を認識していない方では、生活を遂行するために、環境調整(クローゼットの右側に服をかけておくなど)が必要かもしれません。
リハビリテーション場面では、日々の自身の能力への洞察ができていると、障害についての気づきや関心が高まり、リハビリへ意欲的に参加できるかもしれません。
①利点と欠点に対する個人の知識と理解は何か
標準化された質問紙と評価尺度、面接を通して評価します。
②もともとのアウェアネスのなさに対してどれだけの問題を否認しているか
既往歴の確認、認知評価、標準化された質問紙と評価尺度、面接、観察(方略の使用、予測の利用、自己評価とエラーの反応)とフィードバックに対する反応を通して評価します。
③アウェアネスのなさは共通か、特定の手段によるものか、他の認知障害を伴うか
②と同様。
④意識的もしくは無意識的に機能の変化に適応しているか
面接、観察(方略の使用、予測の利用、自己評価とエラーの反応)とフィードバックに対する反応を通して評価します。
⑤アウェアネスの影響は何か
④と同様。
・対象者にとって意味のある課題を行ってもらい、その遂行についてフィードバックを提供します。
対象者が自分の行動を正確に確認、観察することが目標で、そのことにより未来の遂行に対する予測が行え、自身の利点と欠点につて洞察を得ることができます。
・課題中遂行中に自己質問を、課題終了後には自己評価を行います。
「必要な全ての工程を終えたか?」など。
・脳卒中前後の機能の比較の方法を提供します。
・実施に必要な時間、エラーの数や課題前・中・終了後の必要な介助量などを予測をさせ、実際の結果と比較させます。
・対象者自身で目標を考え、適切に設定できるように支援します。
・ビデオを撮るなどして、自分の遂行を観察し、自身ができると言ったことと実際の遂行を比較させます。
・集団療法や他患からフィードバックを得ます。
・セラピストが課題を行い失敗させ、対象者にエラーを見つけさせます。
・セルフモニタリングを高めるために、認知レベルに会う課題(挑戦したくなる課題)やよく知っている課題を用います。
・対象者や家族に知識についての教育を行います。
・リスクの負担の支援や、計画された失敗を利用します。
・アウェアネスが高まるにつれて、抑うつや不安の兆候を把握します。
・日常課題遂行中の習熟度とコントロールを高めます。
・エラー認識を高めるため、情緒的に中立な課題を用います。
・エラー認識や修正を高めるために、ちょうど挑戦できるレベルの課題を用います。
・否定的なフィードバックが、肯定的なフィードバックの間にあるようにします。
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