目次
脊椎圧迫骨折は高齢者における3大骨折のうちの一つとされています。
3大骨折には以下のものがあります。
・橈骨遠位端骨折
・大腿骨近位部(頚部、転子部)骨折
・脊椎椎体骨折(圧迫骨折)
これらの背景には骨粗鬆症があり、脊椎圧迫骨折は転倒などで尻餅をついたりすることで発症しやすい骨折です。
脊椎圧迫骨折は胸椎と腰椎の移行部に多く、受傷機転がはっきりしない場合もあるとされています。
主な症状は骨折部の痛みで、多発性(脊椎のさまざまな箇所に骨折がある状態)の場合、円背や低身長化が生じるとされています。
重症の場合、神経症状を伴う場合や痺れや運動麻痺が生じる可能性もあるため注意が必要です。
脊椎圧迫骨折の痛みはいつまで続くのかということは、骨折した方が悩みやすい問題でもあります。
骨折後、急性期ではコルセット着用により離床許可が得られますが、痛みの程度は様々で、強い痛みがある場合は離床に繋がりにくい場合があります。
脊椎圧迫骨折による痛みの継続期間は個人差があるとされています。
骨折の重症度、骨折箇所、治療法、年齢、健康状態などによって異なることが指摘されています。
一般的に、軽度の脊椎圧迫骨折の場合は、2週間から6週間程度で痛みが軽減することが多いとされています。
重度の骨折の場合は、数ヶ月以上痛みが続くことがあります。
手術による治療を受けた場合、痛みの緩和が早く、痛みが続く期間が短くなる傾向にあります。
脊椎圧迫骨折で痛みが続きやすいかたの特徴には、いくつかのパターンがあるとされています。
骨折の重症度が高いと、神経や脊髄を圧迫している場合もあり、痛みが残る可能性が高いとされています。
骨折の治療が長引く場合も痛みが残りやすく、その背景には糖尿病や骨粗鬆症、心臓病などの基礎疾患があります。
高齢者は、骨がもろくなっているため、骨折の治癒が遅く、痛みが残りやすい傾向にあります。
過去に脊椎圧迫骨折がある場合、痛みが残りやすい傾向にあります。
骨折の治癒後、十分なリハビリテーションや運動が行われない場合、筋肉や関節の衰弱が進み、痛みが残りやすい事があります。
複数の圧迫骨折がある場合、痛みの程度は重くなる可能性があります。
骨折が複数ある場合は、痛みが生じる範囲も広くなり、痛みが重くなることがあります。
複数の圧迫骨折が生じた場合、骨折箇所やその周囲の損傷が複雑になるため、治療が困難になることがあります。
複数の骨折に対しては、手術が必要になることもあり、注意が必要です。
手術による治療には、痛みの緩和や骨折の治癒を促す効果がありますが、手術後にも痛みが生じる場合もあります。
薬物療法は、脊椎圧迫骨折による痛みを軽減することに役立ちます。
薬物療法の種類としては、以下のようなものがあります。
・痛み止めの使用(経口摂取、点滴、注射)
・湿布薬の使用
痛み止めの服用は定期や頓服的使用があり、医師と相談しながら使用頻度や服用方法を決めていくことが必要です。
骨粗鬆症治療薬(エルシトニン製剤)が疼痛緩和作用を目的に使用される場合があります。
痛みが強い場合、オピオイド製剤(モルヒネと構造的に類似した、物質や構造は異なるが薬理作用が類似する合成化合物)が使用される場合があります。
温熱療法とは、いわゆるホットパックなどの使用のことをさします。
背中の筋肉が強く緊張し、それによる痛みが出ている場合、ホットパック等を用いて患部を温めることは有効と言えます。
温熱療法の効果としては、以下のようなものがあると言われています。
・疼痛緩和
・軟組織柔軟性向上
・血行の改善
・代謝亢進
・浮腫軽減
・リラックス効果
痛みの強い急性期、悪性腫瘍、血圧異常、心疾患、皮膚疾患部位、重篤な循環器の障害、妊娠中、感覚障害、出血傾向のある部位には用いないということも覚えておいてください。