上腕骨骨幹部骨折のリハビリ-ワイピング(テーブル拭き)運動の重要性と実践のコツ-
目次
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上腕骨骨幹部骨折の概要

上腕骨骨幹部ですが、まず、「上腕骨」は肩関節と肘関節の間をつなぐ骨です。
その骨幹部は上腕骨の中央部を指します。
上腕骨骨幹部骨折は、直達外力(事故や転倒)により生じます。
これは、打撃や衝突などの外力により加わった力が直接患部に作用した結果です。
また、腕相撲や投球動作の繰り返しによる骨折の場合もあります。
腕相撲の捻転力による骨折では、骨折の様式が「螺旋骨折」になります。
骨折部位ですが、骨幹部の中央1/3の場所で好発するとされています。
上腕骨骨幹部骨折は比較的治りやすい(骨癒合が得られやすい)とされており、これは、骨幹部が軟部組織に富み血管が豊富なためです。
上腕骨骨幹部骨折リハビリテーションの流れ

上腕骨骨幹部骨折における保存療法のリハビリテーションでは、骨折部に転位が生じないように注意しながら進める必要があります。
手術療法では、固定性が良ければ早期からの運動も可能です(Drに要確認)。
骨癒合の程度に応じて、リハビリ内容を決定していきます。
これは、Drの指示を元に運動方向や負荷量を決定していく事になります。
まずは浮腫の増大や、運動しないことによる関節拘縮が生じないようにすることが重要です。
浮腫の増大は関節拘縮に繋がりやすいと言われています。
そのため、まずは患部外の可動域の確保が重要になります。

上腕骨骨幹部のどの位置(高さ)の骨折かにより、制限を受けやすい部位が異なる事にも注意が必要です。
骨幹部中央1/3とそれよりも近位の場合は肩甲上腕関節に影響が出やすくなります。
骨幹部中央1/3より遠位の場合は肘関節に影響が出やすくなります。
手術療法では、術創部の皮下組織の滑走性改善も図ることも重要です。
運動負荷が許可されれば、単関節での運動や作業課題を通じて機能向上を図るようにします。
リハビリテーションでは、痛みの出現に配慮する必要があります。
運動による急激な痛みの出現や長引く痛みには要注意です。
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上腕骨骨幹部骨折のリハビリ-ワイピングエクササイズ(テーブル拭き)-

ワイピングエクササイズ(テーブル拭き運動)はサンディングとも呼ばれる事があります。
ワイピングエクササイズは、テーブルを拭く動作訓練です。
脳卒中片麻痺者、上腕骨近位端骨折、頚椎症性脊髄症など、様々な疾患に適応があります。
麻痺手の筋出力改善、上肢の筋力増強や関節可動域の改善を目的に利用する事が多い練習課題です。
テーブルの上で行うため、関節への負担に配慮しながら行えたり、筋力が十分でなくても上肢運動を促す事ができます。
そのため、上腕骨骨幹部骨折にもワイピングエクササイズは適応する事ができます。
ワイピングエクササイズのメリットとしては、痛みの状態に合わせて稼働範囲を自分で調整する事ができる点にあります。
両手で行うことで、両手を協調させる手の使用練習にもなります。
力がついてくれば、重錘(重り)で負荷をかけることにより、筋力増強運動になります。

上腕骨骨幹部骨折において、ワイピングエクササイズを行う時期は「自動介助運動の許可が下りる時期」です。
実施上の注意点を以下に示します。
・ゆっくりとテーブルを拭く
・肩関節屈曲(前へ)、伸展(戻す)、内転、外転運動を実施
・疼痛が強くなる場合、可動範囲の調整や運動を中止する
・1セット30回程度を1日2-3回を目安に実施する
・楽に運動ができるようになれば錘を追加する
・傾斜を作れる場合、負荷を高めることができる


