高次脳機能障害の中で、動作の順序を間違えたり、ペースが速すぎて質的に問題がある(ペーシング)ような対象者に対するリハビリテーションの考え方について、文献を参考にまとめていきたいと思います。



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移乗動作の問題(ブレーキ・フットレスト管理等)に対する評価とリハビリテーション-高次脳・認知機能障害に対する、脳科学的な考え方と評価・アプローチ方法-

注意課題のプリント課題

注意障害プリント課題データ(文字選択、計算、図形)

橋損傷のリハビリテーション

橋損傷のリハビリテーション(脳画像からの評価項目選定や治療戦略立案)

視床損傷のリハビリテーション

視床損傷のリハビリテーション(なぜその症状が出現するのか?脳画像からの評価項目選定や治療戦略立案)

大脳基底核損傷のリハビリテーション

基底核損傷(被殻出血)のリハビリテーション(なぜその症状が出現するのか?脳画像からの評価項目選定や治療戦略立案)

小脳損傷のリハビリテーション

小脳損傷のリハビリテーション何をするか、しないといけないか(神経システムの理解、脳画像の診方、評価項目選定、治療戦略立案、治療の具体例)

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研究結果から導く!脳卒中片麻痺者のトイレ動作(下衣操作)のリハビリテーション介入-神経システムを考慮した評価・アプローチの具体例-

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感覚障害のリハビリテーション!脳科学と伝統的リハを融合させる考え方と実践方法〜随意性の促進も見据えて〜!

 高次脳機能障害で動作の順序の間違いやペースに問題がある場合のリハビリテーション

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文献

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組織化と順序立ての障害

組織化と順序立ての障害は、以下のように定義されます。

 自分の考えと適切に順序立てられた活動の工程とを系統立てることができないことに相当する。
活動の工程の適切なペーシング(タイミング)にも相当する。
観念性失行の1つの要素であるが、疾患の進行過程における障害の最初の兆候として、あるいは観念性の問題がなくなる最後の段階として単独に生じる可能性もある。

A-ONE認定講習会 資料

順序立ては、出来事の適切な順序や進行、時間の中で計画や実施する能力といえます。
組織化と順序立てに障害があると、他の工程を始める前に1つの工程を終わらせない、歯磨きを早くしすぎて遂行が不十分などが日常生活上では観察されます。
また、動作の性急さとして、移乗時の乗り移りが危ないように感じるかもしれません。

この障害は、前頭前皮質の損傷により生じます。

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組織化と順序立ての障害に対する対応

組織化と順序立ての障害に対しては、日常課題を一連の流れとして行えるようにすることが大切です。
そのため、テープの録音や手がかりカードを用いて遂行を助けるように訓練をしていきます。
この際、聴覚的手がかりか視覚的手がかりどちらがよいかを評価していきます。

訓練初期は、活動の工程を少なくし、徐々に工程を増やすことで、持久力とより複雑な課題を行う能力を高めていきます。

家族への助言として、
・欲求不満や遂行上のエラーは、チェックリストなどの簡単な形式で書かれた段階的な指示により減らすことができる可能性がある
・写真や図表の使用が有効な可能性がある
・視覚的な手がかりは、言語的指示や身体の誘導と組み合わせるとさらに有効になる可能性がある
・頻繁な日課の課題の練習が、日常の活動の順序立てに役立つ可能性がある
などのことを、セラピストの評価をもとに伝えることが大切です。

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ペーシング(注意障害として)の問題とその対応

様々な動作場面において、性急な行動がみられたり、ゆっくりできない患者もいるかと思います。

食事場面でスプーンでおかずを口いっぱいになるまで運ぶようなこともしばしばみられ、現状に関係なく動作してしまうことが特徴的です。

このような現象は、Pacing障害により起こっていると考えられます。

Pacing障害は、右半球に起因し、特異的な注意行動の障害になります。

右頭頂葉損傷患者では、運動を企画するシステムと、実運動を照合することが難しくなり、運動行為が報告されなくなります。

そのため、予測と結果が照合できなくなり、Pacing障害が現れます。

その評価には一辺200㎜の正方形の線の上を、2分間でできるだけ遅くなぞってもらいます。

結果の解釈は、右手では359㎜左手369㎜未満を正常とされています。

食事場面でのPacing障害には、「スプーン何杯分で口の中がいっぱいになるか?」という問いに対し、予測した答えと実際の動作による照合をさせ、モニタリング機能を高めていきます。

ただし、かなりの反復により、モニタリング機能を高めていかなければなりません。

注意障害については以下の記事も参照してください。
注意障害の評価と解釈、リハビリテーションの進め方

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転職サイト利用のメリット

何らかの理由で転職をお考えの方に、管理人の経験を元に転職サイトの利用のメリットを説明します。

転職活動をする上で、大変なこととして、、、

仕事をしながら転職活動(求人情報)を探すのは手間がかかる

この一点に集約されるのではないでしょうか?(他にもあるかもしれませんが)

管理人は転職サイトを利用して現在の職場に転職しました。

コーディネーターの方とは主に電話やLINEを通してのコミュニケーションを中心として自分の求める条件に合う求人情報を探してもらいました。

日々臨床業務をこなしながら、パソコンやスマホで求人情報を探すというのは手間ですし、疲れます。

そういう意味では、転職サイト利用のメリットは大きいと考えています。

転職サイト利用のデメリット

デメリットとしては、転職サイトを通して転職すると、転職先の病院や施設は紹介料(転職者の年収の20-30%)を支払うことです。

これがなぜデメリットかというと、転職時の給与交渉において、給与を上げにくいということに繋がります。

それでも、病院や施設側が欲しいと思える人材である場合、給与交渉は行いやすくなるはずです。

そういった意味でも、紹介してもらった病院や施設のリハビリ科がどのような現状で、どのような人材が欲しいのかといった情報が、自分の持つ強みを活かせるかといった視点で転職活動を進めていくことが大切になります。

転職サイトは複数登録することも必要

転職サイトは複数登録しておくことが重要になるかもしれません。

それは、転職サイトによって求人情報の数に違いが生じることがあるからです。

せっかく転職サイトを利用するのであれば、できるだけ数多くの求人情報の中から自分の条件にあった求人情報を探せる方が良いはずです。

その分複数のコーディネーターの方と話をする必要がありますが、自分のこれからのキャリアや人生を形作っていく上では必要なことになります。

また、コーディネーターの方も人間ですから、それぞれ特性があります。

自分に合う合わないと言うこともありますから、そういった意味でも複数サイトの登録は大切かもしれません。

とにかく行動(登録)!管理人も登録経験あり!転職サイトのご紹介!

ネット検索にある転職サイトの求人情報は表面上の情報です。

最新のものもあれば古い情報もあり、非公開情報もあります。

各病院や施設は、全ての求人情報サイトに登録する訳ではないので、複数登録する事で より多くの求人情報に触れる事ができます。

管理人の経験上ですが、まずは興味本位で登録するのもありかなと思います。

行動力が足りない方も、話を聞いているうちに動く勇気と行動力が湧いてくることもあります。

転職理由は人それぞれですが、満足できる転職になるように願っています。

管理人の転職経験については以下の記事を参照してください。

「作業療法士になるには」「なった後のキャリア形成」、「働きがい、給与、転職、仕事の本音」まるわかり辞典

転職サイト一覧(求人情報(非公開情報を含む)を見るには各転職サイトに移動し、無料登録する必要があります)

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