股関節疾患の歩行においてよく確認されるのが、トレンデンブルグ歩行やデュシャンヌ歩行です。基本的には、どちらも股関節外転筋の機能低下が影響しますが、股関節内転筋も影響するとされています。今回、トレンデンブルグ・デュシャンヌ歩行の原因となる外転筋力と股関節内転可動域の関係性についてまとめていきたいと思います。
目次
トレンデンブルグ・デュシャンヌ歩行の原因となる外転筋力と股関節内転可動域の関係性
スポンサードサーチ
股関節を勉強するのにオススメの書籍
スポンサードサーチ
股関節や歩行についてのオススメ記事
- 股関節障害とリハビリ!日常生活に必要な股関節可動域はどのくらい必要か?
- 股関節と膝関節!膝関節内反と股関節外側の疼痛の関係性!
- 股関節の動的安定性に関与する小殿筋の概要と評価、リハビリ方法!
- 股関節の動的安定性に関与する腸腰筋の概要と評価、リハビリ方法!
- 股関節と痛み、バランスや歩行との関係性!殿筋に対する評価とアプローチ方法!
- 股関節の動的安定性に関与する深層外旋6筋の概要と評価、リハビリ方法!
- 膝立ちは姿勢矯正や股関節・体幹の筋力強化、バランス改善に効果的!
- 脳卒中片麻痺の下肢(股関節)のリハビリ・自主トレ!歩行獲得に向けて!
- 自分でできる股関節の痛み解消法!筋肉別トリガーポイントのほぐし方、緩め方!
- 回復期リハ病棟における脳卒中患者の歩行自立を許可するための条件は?
- 圧迫骨折のリハビリと歩行練習!歩行(有酸素運動)が骨密度を高める!
- 運動失調(協調運動障害)における姿勢や歩行制御能力の問題の捉え方とアプローチの戦略
- 股関節と痛み、バランスや歩行との関係性!殿筋に対する評価とアプローチ方法!
- 注意機能障害は歩行に影響する?注意機能と移動能力、転倒の関係を解説!
- 歩行の評価指標「Dynamic gait index」の概要と評価方法、結果の解釈
- 歩行のバイオメカニクスとリハビリテーション!歩行周期と筋活動から評価を考える!
- 子供の運動機能の発達!歩行獲得までの発達段階と順序について!
- 脳卒中片麻痺の下肢(股関節)のリハビリ・自主トレ!歩行獲得に向けて!
- 歩行の指標!評価バッテリーの概要と評価方法、結果の解釈
- 脳卒中片麻痺者の歩行で体幹が非麻痺側へ側方傾斜する原因と対策
- 脳卒中片麻痺の予後予測(急性期、上肢、歩行、失語)の方法!
スポンサードサーチ
トレンデンブルグ歩行とデュシャンヌ歩行
股関節外転筋(中殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋)の機能低下がある場合(または大腿筋膜張筋を介して腸脛靭帯の聴張力が低下する場合)、歩行時に骨盤の前額面上でのコントロールが不十分になり、いわゆるトレンデンブルグ歩行が出現します。
トレンデンブルグ歩行は、
・股関節外転筋の機能低下によるもの
・歩行時の立脚中期において、遊脚側に骨盤が下制する
ことを言います。
患側、健側の視点から説明すると、患側立脚期で健側(遊脚側)の骨盤が患側より下制する現象です。
一方、デュシェンヌ歩行は立脚期において骨盤(体幹)を立脚側に大きく傾けることが特徴です。
患側、健側の視点から説明すると、患側立脚期で健側(遊脚側)の骨盤が患側より下制するのを防ぐために体幹を患側に傾ける(代償的に)現象です。
これは、歩行時における疼痛を軽減させるために行う代償動作と考えられています。
骨盤(体幹)を立脚側に大きく傾けることで、股関節は相対的に外転位をとりますが、これにより股関節の安定性を向上させる働きがあるとされています。
スポンサードサーチ
デュシャンヌ歩行は股関節内転制限が要因となる可能性がある
トレンデンブルグ歩行やデュシャンヌ歩行は、その原因が股関節外転筋の筋力低下にあると決めつけがちですが、特にデュシャンヌ歩行は股関節内転制限がその要因になる可能性があります。
では、股関節内転制限があるとなぜデュシャンヌ歩行に繋がってしまうのかを考えていきます。
股関節外転筋力がデュシャンヌ歩行の原因となる理由
デュシャンヌ歩行において、股関節外転筋力が主な原因となる場合、体幹を患側に傾けることで骨頭から重心線までの距離が短苦なり、弱い外転筋力でも歩行が可能となります。
股関節内転制限がデュシャンヌ歩行の原因となる理由
股関節内転制限がある場合、骨盤が外側に移動できない状態となります。
骨盤が外側に移動できないことに対して、体幹の側屈を用いることでバランスをとるような反応になっていると考えられます。
なお、歩行に必要な股関節内転可動域は約4°とされていますが、背臥位における股関節内転可動域はそれ以上必要だとされています。
その理由として、
立位では外転筋の遠心性収縮の強要とともに筋内圧が高まり、背臥位で測定した内転角度以下になる可能性が考えられる。
とあります。
股関節疾患において内転制限が見られる理由
変形性股関節症に対するTHAの場合は,骨頭を引き下げることによる外側軟部組織の緊張増大,手術侵襲による筋スパズムおよび術創部の伸張刺激,皮下の滑走性低下などが考えられる。
一方,大腿骨近位部骨折の場合は,変股症とは異なり筋の変性はないため,基本的には術後の筋攣縮が考えられる。
呼吸療法認定士の資格を取りたい方は必見
呼吸療法認定士の資格勉強は隙間時間にするのがコツです。呼吸療法認定士 eラーニング講座
スキマ時間勉強ならリハノメ
PTOTSTのためのセミナー動画が見られます。各分野のスペシャリストが登壇しているので、最新の知見を学びながら臨床に即活かす事が可能です。
セミナーあるあるですが、、、メモ取りに夢中になり聞き逃してしまった。
なんてことはなくなります。何度でも見返す事が可能だからです。
高額なセミナー料+交通費、昼食代を支払うよりも、スキマ時間を見つけて勉強できる「リハノメ」を試してみるのも良いのではないかと思います。
臨床で差をつける人は皆隠れて努力していますよ。
長い期間で契約したほうが、月額が安くなります。
PT.OT.STのための総合オンラインセミナー『リハノメ』
PTOTSTが今より給料を上げる具体的方法
転職サイト利用のメリット
何らかの理由で転職をお考えの方に、管理人の経験を元に転職サイトの利用のメリットを説明します。転職活動をする上で、大変なこととして、、、
仕事をしながら転職活動(求人情報)を探すのは手間がかかる
この一点に集約されるのではないでしょうか?(他にもあるかもしれませんが)
管理人は転職サイトを利用して現在の職場に転職しました。
コーディネーターの方とは主に電話やLINEを通してのコミュニケーションを中心として自分の求める条件に合う求人情報を探してもらいました。
日々臨床業務をこなしながら、パソコンやスマホで求人情報を探すというのは手間ですし、疲れます。
そういう意味では、転職サイト利用のメリットは大きいと考えています。
転職サイト利用のデメリット
デメリットとしては、転職サイトを通して転職すると、転職先の病院や施設は紹介料(転職者の年収の20-30%)を支払うことです。これがなぜデメリットかというと、転職時の給与交渉において、給与を上げにくいということに繋がります。
それでも、病院や施設側が欲しいと思える人材である場合、給与交渉は行いやすくなるはずです。
そういった意味でも、紹介してもらった病院や施設のリハビリ科がどのような現状で、どのような人材が欲しいのかといった情報が、自分の持つ強みを活かせるかといった視点で転職活動を進めていくことが大切になります。
転職サイトは複数登録することも必要
転職サイトは複数登録しておくことが重要になるかもしれません。それは、転職サイトによって求人情報の数に違いが生じることがあるからです。
せっかく転職サイトを利用するのであれば、できるだけ数多くの求人情報の中から自分の条件にあった求人情報を探せる方が良いはずです。
その分複数のコーディネーターの方と話をする必要がありますが、自分のこれからのキャリアや人生を形作っていく上では必要なことになります。
また、コーディネーターの方も人間ですから、それぞれ特性があります。
自分に合う合わないと言うこともありますから、そういった意味でも複数サイトの登録は大切かもしれません。
とにかく行動(登録)!管理人も登録経験あり!転職サイトのご紹介!
ネット検索にある転職サイトの求人情報は表面上の情報です。最新のものもあれば古い情報もあり、非公開情報もあります。
各病院や施設は、全ての求人情報サイトに登録する訳ではないので、複数登録する事で より多くの求人情報に触れる事ができます。
管理人の経験上ですが、まずは興味本位で登録するのもありかなと思います。
行動力が足りない方も、話を聞いているうちに動く勇気と行動力が湧いてくることもあります。
転職理由は人それぞれですが、満足できる転職になるように願っています。
管理人の転職経験については以下の記事を参照してください。
「作業療法士になるには」「なった後のキャリア形成」、「働きがい、給与、転職、仕事の本音」まるわかり辞典
転職サイト一覧(求人情報(非公開情報を含む)を見るには各転職サイトに移動し、無料登録する必要があります)
①PT/OT/STの転職紹介なら【マイナビコメディカル】